ミョウバンをご存知でしょうか。
一般的には、スーパーなどで食品添加物として売られていますね。
しかし、それだけではなく消臭や制汗の効果もあるといわれています。
ここでは、ミョウバン風呂に入れるミョウバン水の作り方、また、どのくらいの量を入れたらいいのか、などについて解説していきます。
なぜミョウバンに消臭・制汗効果があるの?
ミョウバンはご存知の方も多いと思いますが、本来は漬物の発色をよくしたり、煮物の荷崩れを防止するなどの食品添加物として販売されてるものです。
その価格も非常に安価であり、少量のものなら100円程度で購入することができます。
そしてこのミョウバンは、消臭や制汗予防に効果的であることがわかっています。
そもそも、なぜミョウバンに消臭や制汗の効果があるのでしょうか。
まずミョウバンは、水に溶けると酸性になる性質を持っています。
この酸性になる、ということが大きな鍵となっているのです。
実は、汗をかいて臭いが発生するのは、皮脂表面の雑菌が汗成分を分解することで発生します。
しかし、皮膚が酸性であれば雑菌が繁殖しにくい状況になります。
臭いの元である雑菌の繁殖を抑制するということは、結果的に体臭が抑制されることになるのです。
続いて制汗作用についてです。
実は、この作用についてのメカニズムは詳しいことがはっきりと断言されておらず、諸説ありますが大きくは「収斂(しゅうれん)作用」が関係しているといわれています。
収斂作用は、皮膚のタンパク質を変化させ、肌の保護膜を引き締める作用のことです。
その作用により汗腺を引き締め、汗が出にくい状態にしてくれるのです。
ミョウバン風呂を実際に試している方も、制汗効果をはっきりと感じており、その効果は実証されています。
ミョウバン風呂に入れるミョウバン水の作り方!その量は?
ミョウバン風呂に入るためには、まず原液となるミョウバン水を作ることから始めます。
といっても、ミョウバン水の作り方は非常に簡単です。
~用意するもの~
・焼きミョウバン(30g)
・空の1.5lのペットボトル
・水道水(1l)
●作り方
1.空のペットボトルに、用意した焼きミョウバンと水を入れ、混ざるように振ります。
ミョウバンはすぐには溶けないので、そのまま丸1日冷暗所に置いておきます。
丸1日たっても完全に溶けていないようなら、もう少し様子をみて冷暗所に置いておきましょう。
ミョウバン水は最初は白っぽく濁ったようになりますが、完全に溶けると透明になります。
また、日持ちさせるためにも、かならず水道水を使用してください。
作ったミョウバン水は、冷蔵庫で1ヶ月ほどの保存が可能です。
●ミョウバン風呂に入れる量
ミョウバン水ができたら、お湯を張った浴槽にミョウバン水を50~70ml入れてよく混ぜます。
これでミョウバン風呂のでき上がりです。
汗の量と臭いを抑制!ミョウバン風呂のうれしい効果
ここまでお伝えしてきたように、ミョウバン風呂には消臭や制汗効果があります。
汗を大量にかく人や、体臭が気になる方におすすめです。
また、ミョウバンは雑菌の繁殖を抑制する効果があるので、あせもやにきび、足の臭いや水虫などにも効果的です。
さらにうれしいのが、頭皮の臭いに効果があるということです。
特に暑い夏場は、男性に限らず女性でも頭皮の臭いが気になる方も多いでしょう。
ミョウバン風呂のお湯を使えば、簡単に頭皮の臭いを抑制することができます。
まず、ミョウバン風呂のお湯を洗面器や桶ですくい、頭皮にまんべんなくかけましょう。
その後、いつものように頭を洗うだけです。
できれば、頭皮マッサージも一緒に行うとよいでしょう。
ミョウバン水の効果で、頭皮のかゆみや臭いの元となる雑菌の繁殖を防いでくれます。
ミョウバン風呂を作った際は、ぜひ頭皮にも利用してみてください。
ミョウバンでカビ予防にもなる!?
何度もお伝えしているように、ミョウバンは水に溶けることで酸性になります。
実は、体臭などの原因となる皮脂汚れや、シャンプーや石鹸なども「アルカリ性の汚れ」であるため、浴室内はアルカリ性の汚れが多い場所なのです。
その点、ミョウバンは酸性ですから、浴室やお風呂のカビなどのアルカリ性の汚れの繁殖を予防する効果があります。
また、ミョウバンはすでに生えてしまったカビの除去にも効果があります。
カビの除去を行う場合は、ミョウバン水を薄めて使用するのではなく、原液をスプレーボトルに入れ替えて使用します。
使い方は非常に簡単、気になるカビにシュッとスプレーしてブラシでこするだけです。
それでも落としきれないガンコなカビには、スプレーをしたあとラップなどでしばらく置いてからブラシでこすってみましょう。
ミョウバンは汗の量を抑制し、臭いを抑え、さらにカビを防止する効果さえある万能アイテムです。
様々な素晴らしい効果のあるミョウバンですが、もちろん副作用もありますので、次にご説明していきます。
ミョウバン水を風呂に大量に入れるのは危険!副作用とは
様々なうれしい効果があるミョウバンですが、実は副作用もあります。
ここでは、ミョウバンによって起こりうる副作用についてお話しします。
まず、ミョウバン風呂に入られた方の中で、肌が荒れてしまったという人がいます。
これはミョウバン水の量が多く、濃度が濃いことが考えられます。
最初でもお話をしたように、ミョウバンは水に溶けると酸性になります。
酸性は、洗浄・抗菌作用が非常に高いのですが、肌の弱い人や敏感な方は、肌の炎症を起こしやすくなります。
また、ミョウバン水を原液のまま使用することも避けてください。
酸性濃度が高すぎるため、肌が荒れる原因になります。
先ほど、お風呂に入れるミョウバン水の量をご紹介しましたが、ご家庭の浴槽はそれぞれ大きさが異なります。
もし入浴中に肌がぴりぴりする、と感じた場合は浴槽のお湯の量に対してミョウバン水が多い可能性があります。
その場合はすぐに洗い流して、その日の入浴は避けましょう。
心配であれば、まずはご紹介した量よりも少ない量でミョウバン風呂を作って様子を見てください。
お風呂以外にも!ミョウバン水の利用方法
最後に、お風呂以外のミョウバン水の活用方法をご紹介していきます。
ミョウバン水は、原液を薄めさえすれば人体にそのまま使用することもできます。
人体に利用するときは、ミョウバン水の原液を10倍の水の量に薄めてスプレーボトルに入れます。
足や脇の臭いが気になるときに、シュッとスプレーするだけで臭いを抑える効果があります。
さらに、臭いを抑制する効果では他にも利用方法があります。
まず、衣類の消臭です。
洗濯する際に、ミョウバン水の原液をすすぎの際に入れます。
これだけで生乾きの嫌な臭いや、汗をかいた場合の汗臭い臭いを抑制する効果があります。
また、臭いが気になる靴の消臭にもよいでしょう。
さらに、ペットのトイレや生ゴミなどの嫌な臭いにも効果を発揮します。
ソファやカーテンに薄めたミョウバン水をシュッと振りかければ、消臭剤にもなります。
ミョウバン水は、作り方も非常に簡単で安く作れるものです。
様々な利用方法がありますので、ぜひ試してみてくださいね。
ミョウバンのすごい効果
ミョウバンは手軽に手に入れることができるものかつ、安い価格で手に入れることができるので、活用するほかないでしょう。
ミョウバン水は保存も利くので、お風呂以外にも様々なことに利用してみてください。
暑い夏は、ミョウバンで快適に過ごしましょう。