歯石除去を歯医者で受けよう!その予約から治療までご紹介!

口臭の嫌な臭いや、歯茎からの出血はありませんか?

もしかしたら、その原因は歯石にあるかもしれません。

歯石はそれと同時に、口内環境を悪化させ、歯周病を引き起こしかねません。

歯石を除去するためには、歯医者さんで予約をして、処置を受ける必要があります。

この記事では、歯医者での歯石除去の予約から、治療内容、費用までをご説明していきます。

歯医者で予約をする前に!そもそも歯石とは?

まずは、歯医者で予約をする前に、歯石について知っておきましょう。

歯石は、歯についた老廃物や細菌の塊である「歯垢(プラーク)」が、唾液中のカルシウムなどの成分と結びつき、硬く固まってしまったもの(石灰化)を指します。

石のように固まってしまった歯石は、細菌の温床となり、口臭や歯周病を引き起こすばかりか、最悪の場合、全身疾患へと繋がる恐れもあります。

毎日の歯磨きによって、プラークは取り除くことができるのですが、誰しも全てプラークを取り除くことはできず、どうしてもブラシの届かない歯と歯肉の間では、プラークが溜まりやすく、歯石ができやすくなります。

したがって、最低でも半年に1度、歯医者で歯石を除去するのがベストです。

ただ、仕事が忙しかったりすると、どうしても歯医者に行くことも難しくなってしまい、歯石を自分で除去しようと試みる方もいますが、歯や歯肉を傷つけてしまう可能性もあります。

安全に確実に歯石を除去するには、そのプロである歯医者に行ってもらうのが一番と言えます。

また、それ以外にも、歯医者で歯石を除去してもらうのには、様々なメリットがあります。

次項でご説明していきましょう。

予約した歯医者で歯石を除去しよう!そのメリットは?

歯医者で予約し、歯石を除去してもらうことには、歯の健康を維持していくための多くのメリットがあります。

では、その主なメリットをご説明していきます。

・歯周病予防

歯周病は、歯肉が腫れるなどの炎症が起こる口内疾患です。

それが更に進行すると、歯槽骨(歯を支える土台)が溶け、歯が揺れるだけではなく、歯を抜かなければならない状態になることもあります。

歯周病には、それをもたらす「歯周病菌」が存在し、プラークや歯石をエサに「歯周病菌」は増殖します。

歯石を除去するとこは、口内環境を清潔にさせ、歯周病を防ぐことに繋がります。

・歯茎からの出血を予防

炎症が起こった歯茎には、細菌を含んだ血が溜まり、少しの刺激でも出血しやすくなります。

歯石を除去することで、炎症も次第に治まり、歯茎からの出血も抑えることができます。

・歯石をつきにくくする処置も可能

歯医者での歯石除去では、歯石を付着しにくくする処置をしてもらうこともできます。

歯石の付きやすい歯には、歯の表面に傷があるなどの特徴があり、老廃物や細菌はその傷から侵入します。

それを予防するために、薬剤を使って歯の表面を滑らかに調整していく処置も、歯医者では行えます。

以上が、歯医者で歯石除去をする上での、主なメリットです。

また、歯医者ではドクターや歯科衛生士からのアドバイス、ブラッシング指導(歯磨き指導)も受けることができるので、自分で口内環境を整えていくステップにもなります。

では、実際に、歯医者で予約をする要領をご説明していきます。

歯医者で歯石をとってもらいたい!予約の方法は?

歯医者と言えば、主に虫歯などの治療をするイメージがありますが、歯石除去だけのために通院される方もいます。

もちろん歯石除去の場合でも、きちんと前もっての予約が必要になります。

基本的に予約は電話で行い、その際に新規の患者なのか否かを伝え、歯石除去を希望する旨を伝えましょう。

仮に、予約をせずに、当日に歯石除去を頼んだ場合、どこの歯医者も混雑しているので、ほとんどの場合は断られます。

したがって、歯医者に通える日が分かれば、早ければ早いほど予約は取れやすいので、なるべく早めに予約をしましょう。

また、予約した当日の持ち物としては、保険証、お薬手帳があります。

その他には、歯ブラシの持参をお願いされれば、そちらも持って行きましょう。

では次に、歯石除去の治療と、費用に関してご説明していきます。

歯石を除去する方法とその費用は?

予約した歯医者で歯石除去は、種類としては3つの方法があります。

・スケーリング

歯の表面に付着した歯石、歯周ポケット(歯と歯茎間の溝)の浅い部分に溜まった、プラークや歯石を取り除くものです。

歯石の付着程度も軽く、1度の受診で歯石を取りきることもできますが、現在の歯科治療の保険診療において、1度の受診で歯石除去を終わらせるような、歯石除去のみの治療は認められていません。

したがって、歯周ポケットの深さなどを検査した上で、スケーリングを行い、ブラッシング指導をしていくので、基本的には3~4回の通院が必要になってきます。

保険適応のスケーリングだと、1度の受診で1000円前後で、自由(自費)診療は1回3000~10000円ぐらいになります。

ただし、初診の場合は、初診料と検査料がかかるので、保険適応の場合は3500円程度で見ておいた方がいいでしょう。

・ルートプレーニング

スケーリングでは取りきれない、歯周ポケットの奥に付着した、プラークや歯石を取り除いていくものです。

また、歯の根元の表面を滑らかに整えることで、今後のプラークや歯石を付着しづらくします。

頑固にこびりついているために、1度の受診で取り除くことは困難で、3~6回ほどの通院をする必要があります。

保険診療では、歯1本につき約180~200円、自由診療の場合は、1時間で10000円前後になります。

・フラップ手術(歯肉剥離搔爬術)

歯石が根元深くまでこびり付き、歯周ポケットが5mm以上深い場合に行われます。

通常、歯科衛生士が除去できる範囲は、歯周ポケット5mm以内になり、それ以上深くなってしまうと器具が届かないので、歯肉を切り開く外科手術が必要になります。

このフラップ手術はドクターが行い、麻酔をして歯肉を切り開いた上で、歯石を取り除いていきます。

費用に関しては、保険適応で1本1800円、歯肉歯槽粘膜形成として更に費用がかかるため、保険でも自由診療でも、事前にドクターに聞いておきましょう。

以上が、歯石除去の種類になります。

では、実際に、歯石除去をしていく流れをご説明していきます。

歯医者での歯石除去!その流れを知ろう

まず、予約をした歯医者では、歯石を取り除いていく前に、病気の有無や服用している薬など、歯石を除去するにあたって問題がないかの問診があります。

その問診後、歯石を除去する処置に入っていきます。

流れとしては以下になります。

①虫歯検査

痛みのある歯、虫歯、歯の揺れがないかなど、口内の状態を細かくチェックしていきます。

②歯周病検査

歯周ポケットの深さ、歯茎からの出血を調べていきます。

この際、先端に目盛りが付いている、「プローブ」という器具を使います。

歯周ポケットが深いほど、歯周病の進行度が高いことになります。

③レントゲン検査

口内をレントゲンで撮影し、歯や顎の状態を確認します。

④歯石除去

実際に、専用器具を使った「スケーリング」を行います。

使用する器具は、手動で除去する「ハンドスケーラー」、超音波で歯石を除去し、水で洗い流す「超音波スケーラー」などがあります。

また、歯周ポケットが更に深く、歯周病が進んでいる場合は、先に述べた「ルートプレーニング」を行っていきます。

以上が、大まかな歯石除去の流れです。

大体のイメージはついたのではないでしょうか。

歯をいじられることは少し怖いですが、処置してくれるのはプロの衛生士なので、安心して歯石除去を受けましょう。

口内で歯石を作らせないために!その予防方法

これまで、歯石の正体、歯石除去の方法やその流れなどをご説明してきました。

予約した歯医者で歯石を取り除いても、数ヶ月かすると、また歯石が付着してしまうこともあります。

そこで、できるだけ歯石をつくらせない、歯石の予防方法をご紹介していきます。

プラークが石灰化して歯石になるまでには、おおよそ48時間かかると言われています。

また、歯石の原因であるプラークが口内で作られるのは24時間ごとです。

したがって、24時間ごとにプラークを取り除くことができれば、歯石も予防できることになります。

歯石は、歯磨きで取り除くことはできませんが、プラークは除去することができます。

そして、更に歯磨きでのプラーク除去を効率良くするために、デンタルフロスとの併用がおすすめされています。

歯ブラシだけでのプラーク除去率は、おおよそ6割ほどですが、デンタルフロスを併用することで、8割まで高めることができるのです。

歯医者でも口腔ケアの指導を受けることができるので、それも踏まえて歯石予防をしていきましょう。

歯周病になる前に歯医者に行こう

歯医者で歯石を取り除くことは、歯周病を予防するだけではなく、口内ケアに対する意識の向上にも繋がります。

仕事などで忙しかったりすると、なかなか歯医者に受診できずに、先送りになってしまいがちですが、今は土日でも診療をしている歯医者もあります。

いずれにしても、歯に付着した歯石を自分で除去するのは困難なので、できるかぎり歯医者を受診することがベターと言えます。