体臭が気になると言う方は、特に男性の中には多くいらっしゃることでしょう。
なかには、汗をかくとアンモニア臭がして、ショックなのと同時に、病気ではないだろうかなどと不安に感じてしまう方もいるのではないでしょうか。
そんな臭いが汗から出てくるのはどうしてなのか、その原因と対策、衣服についてしまったアンモニア臭を取るためのおすすめの洗濯方法をご紹介していきます。
アンモニア臭がする汗をかくのはどうして?
汗というのは、通常は無臭のものですが、体内の機能が正常に働いていない場合に、臭いが出てしまうことがあります。
その原因として、次のようなことが挙げられます。
●肝臓や腎臓の機能の低下
お酒の飲みすぎや疲労などが、肝臓や腎臓の機能の低下を招きやすくします。
そうなると、アンモニアを分解できなくなり、老廃物を尿にして排出する力が弱まります。
その結果、皮膚から出すことになってしまい、汗が臭う原因になるのです。
●血行不良
血行が悪くなると、汗腺に必要な酸素を届けられず、乳酸が増加することから、アンモニア臭が出てしまいます。
●過労やストレス
肉体疲労や精神的な疲れにより、体内の代謝が低下してしまうことから、臭いが出てしまいます。
●空調の効かせすぎや運動不足
エアコンの効いている部屋で過ごすことが多かったり、運動不足で汗をあまりかかない生活をしていると、汗の分泌機能が低下していきます。
そうなると、汗として老廃物を分泌できないので、アンモニアが残ります。
これらのことが、汗からアンモニア臭がするおもな原因とされています。
そして、アンモニア臭がする汗のついた衣服は、洗濯をしても臭いが取れなくなる場合もあります。
次項からは、洗濯をしても臭いが取れない理由と洗濯物についてしまった臭いの取り方をご紹介していきます。
洗濯をしたのに、汗の臭いが残っているのはどうして?
アンモニア臭のような、きつい臭いを発する汗のついた洋服は、一度洗濯をしただけでは、なかなか臭いが取れなくなってしまいます。
特に、わきの下などの汗が触れやすく、蒸れやすい所は雑菌が繁殖しやすく、臭いも取れにくくなります。
洗剤を入れて洗ったのに、臭いが落ちないのはどうしてなのでしょうか。
それは、臭いの元となる皮脂やアカ、汗などの汚れが残ってしまっているためです。
そして、時間が経つとともに雑菌が繁殖してしまい、臭いを発することとなります。
その他にも、洗濯が終了後に、すぐに干さずに湿った状態のまま放置をしてしまうことによっても雑菌が繁殖するので、臭いが発生することもあります。
また、衣類を洗濯する洗濯機自体が汚れていると、雑菌やカビが繁殖してしまい、洗濯機の臭いが洗濯物にまでついてしまいます。
どの原因だとしても、共通して言えるのは、雑菌により臭いが発生するということです。
次では、洗濯をしても残ってしまうアンモニア臭を取るための洗濯の仕方をご紹介します。
アンモニア臭などのきつい臭いを取る洗濯方法は?
先ほどお話したように、アンモニア臭がする汗のような、きつい臭いがついてしまった洗濯物は、一度洗濯機で洗っただけでは臭いが取れにくいものです。
そこで、そのように残ってしまう臭いを取るための洗濯方法をご紹介します。
●重曹を使って落とす
重曹は、アルカリ性なので、酸性である皮脂やたんぱく質などと中和をすることで、臭いを消す効力を発揮します。
〈準備するもの〉
・重曹
・ぬるめのお湯
・普段使用している洗濯用洗剤
〈洗濯方法〉
①お湯をバケツなどの容器に入れ、重曹半カップを入れてよく混ぜる
②①に臭いのついた洗濯物を2時間ほどつけ置きする
③洗濯機につけ置きの終わった洗濯物を入れる
④重曹1カップと洗濯用洗剤を入れて洗濯する
●漂白剤とクエン酸を使う
洗濯機を使い、まずは通常の洗濯洗剤と漂白剤で洗濯をして、すすぎの段階になったらクエン酸を投入します。
初めからクエン酸を入れてしまうと、洗剤のアルカリとクエン酸が中和してしまい、効力が落ちてしまうので、洗剤で洗った後のすすぎの時に入れると良いでしょう。
これらの方法は、重曹やクエン酸を用意すれば、簡単にできる洗濯方法ですので、ぜひお試しください。
洗濯物に臭いがつかないようにするためには?
先ほどは、アンモニア臭のような汗の臭いが洗濯物についてしまった場合の対策法をご紹介しましたが、洗濯物にそういう臭いがつかないようにするための対策法もありますので、ご紹介します。
●洗濯機に洗濯物を放置しない
アンモニア臭のする汗がついた衣服を洗濯機の中に入れたままにすると、雑菌の繁殖により臭いがこびりつくのはもちろん、別の洗濯物にも臭いがうつってしまうことにもなりかねません。
臭いのきついものはすぐに洗うことが理想ですが、すぐに洗濯をしない場合は、通気性の良いかごなどに入れておきましょう。
また、洗濯が終了した後の洗濯物をそのまま放置することによっても雑菌は繁殖し、イヤな臭いを発することになります。
洗濯が終了したら、できるだけ早めに、風通しの良い場所へ干すようにしましょう。
●洗濯物を洗濯機に詰め込みすぎない
洗濯機の容量以上に詰め込みすぎると、十分に洗えないことになり、それによりイヤな臭いがついてしまうこともあります。
八分目くらいを目安に入れるようにして、洗濯機内に余裕を持たせて洗うと良いでしょう。
●洗濯終了後は洗濯機のフタを開けておく
洗濯が終わった後に、フタを閉めたままにしておくと、湿気が蒸発しないままで雑菌が繁殖してしまうことになります。
洗濯後は、洗濯機のフタを開けておき、換気をしましょう。
これらのように、日常的に無意識にやってしまっていることを気をつけることで、臭いがつくことを防ぐことができるでしょう。
アンモニア臭のする汗は食事で改善していこう!
衣服にまでついてしまい、通常と別の洗濯が必要になってしまうアンモニア臭がする汗をかかないようにするためには、食生活を改善することから始めると良いでしょう。
脂っぽいものや肉料理を食べることが多かったり、アルコールを取り過ぎたりすると、アンモニア臭のする汗が出てしまう原因とされている肝臓や腎臓の機能の低下につながります。
それを防ぐためには、肝臓に良いとされているオルニチンやクエン酸を摂取することがおすすめです。
そのオルニチンは、しじみやきはだまぐろ、チーズなどに含まれると言われています。
そして、クエン酸は、梅干しやレモンなどの柑橘系、黒酢などに含まれていますので、それらを毎日の食事に取り入れていくと良いでしょう。
また、食物繊維もできるだけ摂るようにして、便秘の解消をするなどにより、腸内環境を整えることも大切です。
お酒を多く飲む方は、できるだけ量を抑えるように心がけましょう。
体から出る汗を含めて、体内の環境は食生活による影響が大きいので、これらのことを心がけながら、体の中から改善していきましょう。
食生活以外にもある!アンモニア臭の予防策
汗からアンモニア臭が出ないようにするためには、食生活を改善するという他にも気をつけると良いことがあります。
●規則正しい生活をする
食事や睡眠時間などをできるだけ決まった時間に、しっかり取るようにしましょう。
●ストレスを軽減する
ウォーキングやジョギングなどの有酸素運動をすることがおすすめです。
血流が良くなり、アンモニア臭の元となる乳酸を減らすことが期待できます。
●お風呂に入る
湯船に浸かることにより、血行を良くし、汗腺の働きをよくすることにつながります。
毎日お湯をはるのは難しいという方は、足湯だけでも効果的です。
少し熱いくらいのお湯に10分ほど足を入れて温めることにより、血行を良くする効果が期待できます。
先ほどお話したように、食生活の改善や普段の洗濯の仕方と併せて、これらのことも実践していくとより効果が期待できるでしょう。
生活の改善や洗濯の仕方を見直し、アンモニア臭を撃退しよう!
汗からアンモニア臭がすることは、「疲労臭」とも言われます。
その疲労臭を改善するためには、生活のリズムや食生活を見直して改善し、疲れをためないことが必要になります。
食生活の乱れや疲労により、汗の臭いだけではなく、健康にも問題が生じてくる可能性も考えられます。
健康にまで影響が出てしまう前に、できるだけ早めに食生活や生活リズムの改善を始め、アンモニア臭のする汗が出ないようにしましょう。