汗が臭いを発する原因は?服に臭いがつかないようにするには

夏が近づいてくると、気温も上がり、行楽やレジャーと楽しいことの多くなる季節になりますが、気になってくるのが「汗の臭い」ではないでしょうか。

体質だからとあきらめてしまっている男性もいらっしゃるかもしれません。

汗をかくことで臭いが出てしまうことには原因があります。

ここでは、汗が臭いを発してしまう原因や予防方法や、服の臭いも防ぐための方法をご紹介していきます。

汗はどうして出てくるの?

そもそも、人はどうして汗をかくのでしょうか?

汗は、汗腺から分泌されるもので、成分のほとんどは水からできていて、ミネラルや尿素なども含んでいます。

汗というのは、ただ出るだけのものではなく、体温調節をしたり、体内の老廃物を出す役割もあります。

さらに、性別や年齢によっても汗のかき方は違ってくるようで、身体の部位によっても違いがあります。

腕などの末梢部より胸や背中などの体幹部の方が汗の量が多く、性別的には、女性よりも男性の方が汗をかく量が多いとされているのです。

年齢によっても汗をかく量には変化が見られ、歳をとるにつれて、汗をかく量は減っていくようです。

それでは、汗をかくと、服までも臭いがついてしまうのはどうしてなのでしょうか。

次からは、汗の臭いの原因と予防方法についてのお話をしていきます。

汗をかいて臭いが出る原因とは?

先ほどお話したように、汗のほとんどは水でできていて、出たばかりの時の汗は無臭です。

時間が経つことにより、かいた汗に皮脂や垢、雑菌が繁殖してしまい、皮膚にある脂質やアミノ酸、たんぱく質などの成分が酸化されていき、臭いが発生することとなります。

しかし、全ての汗がイヤな臭いを発するようになるとも限りません。

汗は、良い汗と悪い汗に分けることができます。

汗腺のろ過機能が正常に働いている場合は、良い汗となって出てきます。

正常な働きをしていて出てくる良い汗は、99%が水分でできていて、サラッとしている汗になります。

悪い汗の場合は、その逆で、汗腺のろ過機能がうまく作用していないため、粘り気が強くてベタッとした汗になってしまいます。

その悪い汗から残った成分により、雑菌が繁殖し、臭いが出てきてしまうのです。

服にまで臭いがついてしまうのは、悪い汗をかいているためだと考えられます。

次では、臭いが出てしまう悪い汗をかかないようにするための対策方法をご紹介します。

食生活も汗の臭いの原因に?!服も臭う悪い汗を防ぐためには?

先ほど、汗には、良い汗と悪い汗があるというお話をしました。

服にまでついてしまうような悪い汗をかいてしまう原因の一つとして、食生活の影響もあると言われています。

お肉などの脂っこい食べ物を多く食べていると、油脂成分が体の皮脂腺から多く出ることになり、その油脂成分が臭いの元となってしまうのです。

また、ねぎやにんにく、ニラなどの刺激の強い食材を食べることでも汗の臭いが強くなるとも言われています。

それでは、それらの食べ物を全く食べなければ良いのかと言うと、そういうことでもありません。

脂っこい食べ物も多く摂りすぎないように、ほど良く摂ることが大切です。

そして、魚も食べるようにしたり、水分をこまめに摂取することも大切です。

また、汗の臭いを抑えるためにおすすめの食材としては、食物繊維や乳酸菌を含んでいるものが良いとされています。

食物繊維を摂るには、緑黄色野菜や海藻類を食べるようにすると良いでしょう。

乳酸菌は、ヨーグルトや味噌から摂取することができます。

また、汗を抑えるものとしては、大豆製品が良いとされています。

大豆製品としては、豆腐や納豆、味噌、豆乳などを摂ることがおすすめです。

汗の改善方法は、食生活以外にもある!

着ている服まで臭いがついてしまうような悪い汗を良い汗に変えていくためには、食生活を気をつけることも必要ですが、その他にもできることがあります。

●エアコンの温度設定を28度くらいと高めにする。

エアコンの効きすぎている部屋にいると、汗腺の機能が低下し、体温調節ができなくなってしまい、自律神経のバランスもとれなくなります。

その自律神経のバランスがとれなくなることも、悪い汗をかくことの原因となる可能性があるので、室内の温度にも気をつけると良いでしょう。

●有酸素運動をする

汗腺を鍛えるためには、1日に30分くらいの有酸素運動をすることが効果的だとされています。

ウォーキングやジョギングなど、自分に合った運動を続けていくと良いでしょう。

運動がなかなかできないという方には、サウナや入浴中の半身浴もおすすめです。

食生活や運動など、自分の体の改善をするお話をしてきましたが、服の臭いをとるためには、洗濯方法を見直すことも必要となってきます。

次からは、汗などの臭いのついた服を洗濯するのにおすすめな方法をご紹介していきます。

服を洗っても汗の臭いが消えない!対策法は?

きちんと洗濯洗剤を入れて洗っていても、服の繊維に皮脂・あか・汗などの汚れが残っていると、時間が経つとともに雑菌が繁殖してしまい、臭いが出ることもあります。

しつこい臭いの元を消すためには、洗濯機で洗う前に、重曹につけておくと効果があるとされています。

その使用方法をご紹介します。

【準備するもの】

・バケツや洗面器
・30度~40度くらいのお湯
・普段使用している洗濯用洗剤
・重曹

【使用法】

①お湯をバケツや洗面器に入れ、重曹半カップを入れて混ぜる

②①に洗濯物をつけ置きする(2時間程度)

③つけ置きした洗濯物を洗濯機に入れ、洗濯用洗剤と重曹1カップを入れて洗濯をする

重曹は、アルカリ性なので、酸性の皮脂やたんぱく質などと中和することにより、臭いを消す効果が出るとされています。

普通に洗っただけでは汗の臭いが落ちない場合は、この重曹を使用する方法をおすすめします。

服を洗濯する時にもできる臭いの対策方法

洗濯をしても落ちないくらいの服の臭いを消すのための方法は先ほどご紹介しました。

他にも、普段の洗濯をする時に気をつけると良いこともありますので、ご紹介します。

①洗う服を洗濯機に詰め込みすぎない

時間の短縮のために、一度で洗濯を済ませようとして、無理に詰め込みすぎると、洗浄力も落ちてしまい、服の汚れもきちんと落とせない状態となってしまいます。

ご自身がお使いの洗濯機の容量をよく確認をして、洗濯機の性能を発揮できるくらいの余裕を持たせましょう。

②洗濯機そのものの清潔も保つ

使用後の洗濯機のふたを開けた状態にして乾燥させることや、洗濯機についている洗濯槽の洗浄の機能を使用しましょう。

③洗濯機での洗濯が終わったら、すぐに干す

洗濯機での洗濯が終わった後、洗濯槽に入れたままにしたり、濡れたままでかごに入れて放置をしてしまうと、臭いだけではなく、雑菌が増殖してしまうので、素早く干した方が良いでしょう。

日常的に、無意識にやっていた洗濯前後の習慣によっても、服に汗の臭いが残りやすくなってしまうこともありますので、上記のことに気をつけて洗濯を行なうと良いでしょう。

食生活の改善と洗濯方法も見直し、汗の臭いを減らそう!

これまでお話したように、汗をかくことで発してしまう臭いには、様々な原因があります。

自分の食生活や日常の生活を見直し、思い当たる点があった場合は、少しずつでも改善していくことで、汗の臭いの悩みも解消へとつながるでしょう。

汗の臭いは自分でも不快になるのはもちろん、周囲の人にまで不快にさせてしまう可能性があります。

できるだけ、臭いを軽減し、爽やかな気分で生活できるように、できることから心がけていきましょう。