食品添加物として販売されている「ミョウバン」。
ミョウバンは、洗濯物の消臭や洗濯物をふんわりと仕上げてくれる柔軟剤として利用できることをご存知でしょうか。
今回は、ミョウバンの優れた消臭効果や、ミョウバンを使った洗濯方法について解説していきます。
ぜひ、参考にしてみてください。
ミョウバンとは?どこで買える?
まず、「ミョウバンって何?」という方もいらっしゃると思いますので、簡単にご説明していきます。
ミョウバンは、一般的に硫酸カリウムアルミニウム十二水和物という物質を指します。
これは食品添加物等に使われており、漬物の色落ち防止や、煮物の煮崩れ防止、アク抜き等に使用されています。
ミョウバンは「スーパー」「ドラッグストア」などで、手軽に購入することができます。
食品添加物として販売されているのですから、乾物や漬物コーナーの一角に置かれていることが多いようです。
また、ミョウバンは100~300円程度で購入することができますので、非常に安価と言えるでしょう。
ミョウバンには、生ミョウバンと焼きミョウバンがありますが、一般的に購入しやすいのは焼きミョウバンになりますので、ここでは焼きミョウバンを主としてお伝えしていきます。
食品添加物としてあるミョウバンですが、実は優れた消臭や柔軟剤効果があるとして、ネットでもさまざまな情報が飛び交っています。
今回は、ミョウバンの使い方から洗濯方法までご紹介していきます。
洗濯物にミョウバン!使い方は?
梅雨時期になると、雨が多くなり部屋干しにならざるを得ないというご家庭も多いのではないでしょうか。
ただ、室内干しになると、当然湿気も室内に溜まりやすく、風も通らないためなかなか乾きません。
その際、発生してしまうのが「生乾き臭」ですね。
実は、ミョウバンには優れた消臭効果があり、この生乾き臭にも効果を発揮するといわれています。
さらに、柔軟剤としても効果があるという、素晴らしいものなのです。
では、洗濯物にミョウバンを使用する際、どのように使えばよいのでしょうか。
まず、ミョウバンは粒状のまま使用せず、水に溶かしたミョウバン水を作ることから始めます。
といっても、ミョウバン水は非常に簡単ですので、作り方をご紹介していきます。
●ミョウバン水の作り方
用意する物
・500ミリリットルのペットボトル
・ミョウバン 15グラム
【作り方】
まず、きれいに洗ってしっかりと乾燥させたペットボトルに、用意したミョウバンを入れます。
その際、こぼれにくくするために、ジョウゴになるものを用意しておくと安心です。
ジョウゴがなくても、紙を丸めて先細りにしたものを用意すれば、簡単にジョウゴができます。
続いて、ミョウバンが入ったペットボトルに、水道水を入れます。
水道水には塩素が含まれているため、日持ちします。
ミネラルウォーターなどは使用せず、必ず水道水を使用してください。
水は、後からミョウバンを入れても溢れないように目一杯入れず、少しの隙間を空けておきましょう。
ミョウバン水は、はじめは白く濁りますが、2~3日もすれば無色透明になります。
その際、保管場所は冷暗所に保管するようにし、ときどき混ぜ合わさるように振りましょう。
これで、ミョウバン水の完成です。
ミョウバン水を洗濯物の消臭や柔軟剤として使用するには?
先ほど作ったミョウバン水は、洗濯物の消臭剤や柔軟剤代わりとして活躍します。
洗濯物にミョウバン水を使用する際、いくつか注意点がありますので、使い方と共に解説していきます。
ミョウバン水を洗濯に使用するとき、洗濯用洗剤と同時に入れるのではなく、必ず柔軟剤を入れるすすぎのタイミングで投入してください。
洗濯用洗剤と一緒にミョウバン水を入れてしまうと、洗剤の洗浄効果が下がってしまう恐れがあります。
洗濯機にミョウバン水を入れる量は、50~100ミリリットル程度です。
すすぎのとき、その都度ミョウバン水を投入するのが面倒であれば、柔軟剤投入口に直接投入しても大丈夫ですが、量が多いと入りきらない場合もありますので、量を見ながら調整してみてくださいね。
また、柔軟剤のよい香りを残したいと思う方は、柔軟剤と一緒に使用することもできます。
通常の洗濯にミョウバン水を入れるだけで、洗濯物の生乾き臭や、汗のニオイまでをも抑える効果があり、さらに柔軟剤のようなふんわりとする効果もあります。
暑い時期や、梅雨時期などは、ぜひ試してみてくださいね。
なぜミョウバンには消臭や柔軟剤効果があるのか
ミョウバン水が洗濯であらゆる効果を発揮することが分かりましたが、なぜ、柔軟剤や消臭のような効果があるのでしょうか。
●消臭効果について
ミョウバンは、水に溶かすと酸性になる性質を持っています。
ニオイのもととなるものは、雑菌が汗を分解することで発生するのですが、この菌を抑制するのに酸性が重要なカギとなります。
実は、酸性になると細菌は繁殖がしにくくなるといわれています。
つまり、ミョウバンを使うことで酸性になり、菌の繁殖を抑え、結果としてニオイの抑制になるのです。
また、菌の抑制だけでなく、殺菌効果も期待できるので消臭効果が高いとされています。
さらに、ミョウバンの得意とするニオイは「アンモニア臭」です。
そのため、靴や靴下などのニオイ対策としては大変効果があります。
●柔軟剤効果について
ミョウバン水は、酸性といっても弱酸性にあたり、一方で洗濯用洗剤は弱アルカリ性です。
弱酸性と弱アルカリ性が反応すると、中和作用が起こります。
そして、中性に近くなった衣類は、柔らかくなるという特徴があります。
そのため、ミョウバンには柔軟剤のような効果もあるのです。
ミョウバン水を使って染みついたニオイを撃退
洗濯をしても衣類のニオイが取れないことはありませんか?
衣類にニオイが染みつくと、たとえ柔軟剤代わりにミョウバン水を使用しても根本的なニオイを解決することは難しくなります。
では、このような頑固なニオイはどのように取り除けばよいのでしょうか。
方法としては、ミョウバン水に浸け置きする方法があります。
●浸け置き方法
ミョウバン水を使って浸け置きする際、まずはミョウバン水を水で10倍程度に薄めます。
そして、薄めたミョウバン水の中に衣類を投入してください。
そのまま一晩浸け置きます。
一晩たったら、通常の洗濯をして完了です。
ミョウバンで浸け置きすることで、ニオイが分解されてすっきりとします。
「洗濯をしてもニオイが残る」という方は、この浸け置きを試してみてはいかがでしょうか。
洗濯の消臭・柔軟剤だけじゃない!ミョウバン水の活用方法
ミョウバンは柔軟剤や消臭としての効果が高いため、洗濯で大いに役立つものです。
また、優れた消臭効果は洗濯だけでなくあらゆるニオイの消臭に効果があることが分かっています。
例えば、ゴミ箱や生ゴミから出るニオイです。
気になるニオイにミョウバン水を吹きかけるだけで、消臭効果があります。
また、ミョウバンはアンモニア臭を得意とするので、ペットのトイレのニオイにも効果的です。
その際、原液のまま使用するのではなく、10倍ほど水に薄めて使用しましょう。
スプレーボトルなどに詰め替えると使いやすく便利です。
さらに、ミョウバンは直接肌につけることも可能です。
ニオイの気になる脇や足などに、ミョウバンを吹きかけるだけでも消臭効果が期待できるでしょう。
こちらも、10倍に薄めたミョウバン水を使用してくださいね。
ただし、人によってはかゆみや赤みが出てしまうこともあるので、使用する前はパッチテストを行ってから使用してみましょう。
ミョウバンを活用してあらゆるニオイ消し
ミョウバンには高い消臭効果があります。
そのため、洗濯物だけでなくあらゆるニオイ対策として有効です。
また、食品添加物であるため安心でまた手に入れやすく、大変安価である点もうれしいポイントですね。
ミョウバン水を常備しておけば、生活の中で大変重宝するでしょう。
ぜひ、活用してみてくださいね。