頭皮がやけどしてしまい、ひりひりしたりかゆみを感じたりしたことはありますか?
実は、頭皮のやけどを放置したり、間違った処置をしてしまうと薄毛や、養毛などの弊害になってしまう恐れもあるのです。
今回は、熱や日光によるやけど、美容室や自分で染めるカラーでのやけどなど、頭皮がやけどしてしまう理由とその予防や、応急処置の仕方・シャンプー方法などをご説明していきます。
頭皮がやけどしてしまう3つの理由
では、頭皮がやけどをしてしまう理由はどんな原因が挙げられるのか、順番に確認してみましょう。
●原因その1:熱風やお湯などによるやけど
美容室でヘアカラーをする際に使用される、クルクルと回る温かい機械(加温機)をご存知の方も多いのではないしょうか?
加温機とは、熱を加え髪を温めることで薬剤を浸透させ、カラー時間を短縮できる機械です。
頭皮の強さなど個人差はありますが、加温機の熱が頭皮にダメージを与えてしまうこともあるようです。
そのほかにも、シャワーの温度が高すぎる、ドライヤーを近づけすぎてしまっているなど、熱による頭皮のやけどが挙げられます。
●原因その2:ヘアカラーによるやけど
ヘアカラーをした後に頭皮がやけどのようにひりひりしたり、かゆくなってしまったという経験のある人も、少なくないでしょう。
実は、そのやけどに似たひりひりやかゆみは、カラー剤が引き起こした化学やけどなのです。
市販のカラー剤の取扱説明書には、「パッチテストをおこなってください」など書かれており、あらかじめ皮膚が炎症を起こさないかどうかのチェックがあります。
カラー剤による皮膚炎は、適切な処置が遅れてしまうと、薄毛や円形脱毛症にもつながってしまうこともあります。
●原因その3:日光によるやけど
紫外線が強いと体などの皮膚だけではなく、頭皮もしっかりと日焼けします。
頭皮が日焼けしてしまうと、数日後にフケのようなかさぶたになり、見た目もよくありません。
悪化してしまうと、炎症をおこし膿がでてしまい、病院での治療が必要になります。
以上3つご紹介しました。
それでは、頭皮がやけどしてしまう原因を、1つずつ細かくご説明していきます。
ドライヤー、お湯、美容室で使用する加温気でやけどする理由
それでは順番にやけどの原因や予防方法を合わせてご説明していきます。
■必ず、洗髪する際は40度以下の体温にできるだけ近い温度で洗うようにしましょう。
まず、普段のシャワーや湯舟の温度はどのくらいで設定されていますか?
入浴する際、頭皮に優しいといわれるお湯の温度は40度以下といわれ、それ以上になってしまうと、頭皮が乾燥してしまったり、やけどの原因になるといわれています。
しかも、40度以上の温度での入浴は、神経が活発になるといわれており、リラックスしにくいようです。
■ドライヤーは15cm以上離し、冷風も上手に活用しましょう。
次に、髪を乾かす際、頭皮からドライヤーまでの距離が近すぎる場合、同じように頭皮がやけどしたり、乾燥してしまうようです。
短髪の男性であれば、ドライヤーを使わない場合もありますが、ショートヘアの方は、数分間温風を髪に当てている人もいるでしょう。
頭皮を健やかに保つためにも、9割程度髪が乾いたら冷風に切り替え、頭皮を冷やし髪から余計な水分が抜けないように仕上げましょう。
■加温機で熱いと感じたらすぐに美容師さんへ伝えましょう。
美容室で使用される、カラー剤を短縮して浸透させるための加温機、温かくて心地よいと感じる人もいると思いますが、加温機の熱によってやけどしてしまう場合も少なくありません。
美容師さんはお客さんの座高に合わせて高さの設定をおこなったり、温度や時間の設定をしていますが、少しでも熱いと感じたらすぐに美容師さんへ伝え、調整してもらうようにしましょう。
このように、低めの熱でも簡単にやけどしてしまいますし、やけどをした頭皮は養毛を妨げる原因にもなってしまいます。
したがって、自分で心がけられる、日頃の洗髪やドライヤーは頭皮に優しくいたわるようにしましょう。
一方、紫外線によるやけどはどのような原因でやけどを負ってしまうのでしょうか?
日光で頭皮がやけどしてしまう理由と予防方法
日光によるやけどはどのようにして起きてしまうのか、予防方法も合わせて見ていきましょう。
夏になると紫外線も強くなるといわれており、体に日焼け止めを使用する人も多いのではないでしょうか?
しかし、体で一番てっぺんにある頭皮は、体や顔の6倍ほど強く日焼けするといわれているのです。
頭皮が日焼けしてしまうと、すぐにぽろぽろとフケのようなかさぶたが取れはじめ、ひどい場合だと化膿してしまい、そこだけ毛が薄くなってしまう可能性があります。
それでは、どのように予防をしていけばよいのでしょうか?
■頭皮に紫外線対策をしましょう。
一番紫外線対策で効果があるといわれているのが、帽子をかぶる方法ですが、日中ずっと防止をかぶり続けるのは、頭皮に負担を与えかねません。
頭皮を蒸れさせないためにも、頭皮や頭に使う日焼け止めが、スプレータイプ・トリートメントタイプで販売されているので、そのような商品を活用することをおすすめします。
このように、しっかりと紫外線から頭皮を守れば、いつまでも元気な髪を保てる可能性が上がるので、日照時間が長くなる3月くらいから10月くらいまでの間きちんとケアしていきましょう。
最後に美容室やご自身でおこなう、カラーによるやけどを細かくご説明していきます。
美容室・市販のカラー剤による「化学やけど」
最後に、カラー剤により頭皮がひりひりしてしまい、まるでやけどのように感じてしまう、「化学やけど」ともいわれる、頭皮の炎症をご説明していきます。
カラーをしてもらった後で「なんだか頭皮がひりひりする」「ところどころかゆい」と感じた経験はありませんか?
それは、カラー剤が頭皮に付着することにより、頭皮が炎症を起こしたり、体に異変が起き始めたりするようです。
主な症状はかゆみ・かぶれ・赤み・腫れなどで、重症化すると呼吸困難・ショック症状などの症状も出る可能性があるといわれています。
少しでも上記のような症状を出さないためにも、しっかりと事前に予防しておくことが大切です。
■カラーをする前にいくつかの注意点を守りましょう。
・カラーする前の頭皮に炎症がある場合はカラーは炎症が改善したらおこないましょう。
・カラーしたあと一週間は、パーマをかけたりなど、強い刺激は与えないようにしましょう。
・カラー剤はしっかりと洗い流しましょう。
・使用前に「パッチテスト」を必ずおこないましょう。
・病中はカラーは控えましょう。
ちなみに、パッチテストというのは、アレルギーがあるかどうかの簡単なテストで、主に腕の内側にカラー剤の染料を綿棒などで塗布し、絆創膏などで覆い、48時間経過する中、でアレルギー反応の有無を調べるものです。
美容室でもパッチテストをお願いするときちんと対応してくれるので、できる限りおこなうようにしましょう。
以上のことを守って、頭皮の炎症を予防していきましょう。
それでは、頭皮がやけど・炎症してしまった際はどのような処置をしたらよいのでしょうか?
美容室でもしっかり伝えて!頭皮がやけどした時の応急処置
それでは、熱やカラーによってやけど・炎症を起こしてしまった時の処置はどのようにしたらよいのでしょうか?
まず、頭皮がやけど・炎症を起こしてしまうと、薄毛になってしまうかもしれない理由を2つお話します。
1つ目は、やけどをすることで頭皮近辺の血管にダメージを与え、頭皮に必要な栄養の運搬をしていた血管が損傷し、栄養がいきわたらなくなります。
そして2つ目は、毛を抜いた際に先端が丸くなっている部分(髪を作るために必要な細胞)が、やけどをした際に壊れてしまい、作り出せなくなってしまうのです。
男らしいヘアスタイルを楽しむためにも、以下の応急処置を参考にし、しっかりと強い髪を守りましょう。
●熱や日光によるやけどの場合
熱や日光によって頭皮がやけどした際は、すぐに濡れたタオルで頭皮を冷やし、ビニールに水を入れて頭皮に当てるようにしてください。
氷を使う場合は直接氷を頭皮に当ててしまうと、頭皮が損傷する恐れがあるので、ガーゼなどで包んで当てるようにしてください。
少し痛みやかゆみが和らいで来たら、乳液などの保湿剤を頭皮に塗布し、乾燥を防ぐようにしましょう。
大きな水膨れや膿が出ているようであれば、すぐに皮膚科を受信し、適切な処置を受けるようにしましょう。
●カラー剤によるやけどの場合
まずは、そのままカラーを続行せずに、すぐにぬるめのお湯ですすぎます。
すすいだあと、悪化してしまう可能性もあるので、決して自己判断で薬を塗ったりしないようにしてください。
美容室などでも、髪が染みて痛い等刺激を感じたら決して我慢せず、きちんと伝えるようにしましょう。
やけどをして、髪が少なくなってしまうということのないように、やけどをしてしまった時は、まずは自分でできる応急処置をし、必要があれば医師の診断を受けるようにしましょう。
やけど中はシャンプーに注意!
普段のシャンプーとは違い、頭皮がやけどしている最中なら、シャンプーにはより一層注意が必要ですし、間違った方法でシャンプーをすれば頭皮を更に痛めてしまう原因にもなってしまうこともあります。
そのため、シャンプーや、ドライヤーを使う際、気を付けることをご説明していきます。
まずは、シャンプーする前に髪を濡らしますが、頭皮がやけどしていてとても敏感なため、温度は38度程度にしておき、シャンプーを手のひらで泡立ててから、頭皮に塗布し指で優しく洗います。
次に、髪をタオルドライするときですが、とんとんと抑えるように水分を取り除き、ごしごし頭皮を拭かないようにしましょう。
最後に男性なら使わない人もいるかと思いますが、ドライヤーで乾かす際は、髪から15cm以上離して乾かし、長時間同じところを乾かさないようにして、熱を分散させながら乾かしてください。
以上、シャンプーのポイントとなりますが、やけどや炎症のレベルがひどい場合はシャンプーをお休みし、ゆっくりと頭皮の治療をすることが大切でしょう。
また、やけどが治ってきてかさぶたになっている時に、引っかいたりしないようにしてください。
美容室などで髪を触られる際はあらかじめ、やけどをした旨を伝え優しくシャンプーしてもらうようにしましょう。
頭皮にやけどを防ぎ健やかな頭皮へ
頭皮のやけどの原因やその予防方法、応急処置・シャンプーの仕方などをご説明しました。
シャンプーのお湯の温度や、ドライヤーのかけ方、日光など何気なく私生活を送っているだけで頭皮にやけどのダメージを与えてしまう恐れもあるのです。
男らしくかっこいい髪型を楽しむためにも、頭皮のやけどを防ぎ、健やかな頭皮を保ちましょう。