「ヘアカラーをした日には、シャンプーをしないほうがいい」
このようなことを、美容師からいわれたことはないでしょうか。
この忠告を守らず、カラーした当日にシャンプーをすると、翌日の朝に枕が染まっていた、という大惨事を引き起こしてしまう事もあります。
今回は、白髪染めなどでヘアカラーをする際に悲惨なことにならないためにも、カラー後に【シャンプーをする派・しない派】の意見や、美容師の考えをご紹介します。
併せて、ヘアケアの方法もお伝えしていきます。
翌日の朝に枕が染まる?!ヘアカラー後のシャンプーは必要?
ヘアカラーをして髪がきれいに染まったら、その色や染めたてのツヤもそのまま維持したいと思う方もいることでしょう。
しかし、維持したいという思いから「その日はシャンプーしてもよいのか」と疑問を抱える方も少なくないかと思います。
そこで、【シャンプーする派】【シャンプーしない派】で、どんな意見があるかをご紹介していきましょう。
まず始めに【シャンプーをする派】の意見から見ていきます。
【シャンプーをする派】
・ヘアカラーをした当日のお風呂で、髪の毛だけ洗うことができないとなると、何となく気分が悪いため
・美容室などで染めて、スタイリング剤でセットしているため
このように、その日の終りには、きちんと洗髪して髪をきれいにしたいという考えの方もいることでしょう。
その一方で、【シャンプーしない派】の意見はどのようなことが挙げられるのでしょうか?
【シャンプーしない派】
・シャンプーをしないほうが、色持ちがいいと聞いたことがあるから
・過去にその日シャンプーをしたら、翌日の朝、枕などに色が移ってしまったことがあるため
・美容室できれいに洗ってもらったから、もうその日のシャンプーは必要ない
などの意見がありました。
このように意見は色々あります。
それでは、本来は【シャンプーしてもよい】【シャンプーしないほうがいい】どちらが正しいのでしょうか?
髪のプロ、美容師の方からは次のような意見が挙げられました。
【美容師の考え】ヘアカラー後のシャンプーはしてもOK?
それでは、髪のスペシャリストでもある美容師は、どう考えているのでしょうか?
今まで、美容室でヘアカラーをしてもらった後、「今日はシャンプーをしないほうがいいでしょう」といわれたことがある方も多いでしょう。
しかし、なぜシャンプーを控えるように勧められるのでしょうか。
その理由は、ヘアカラーする際の髪の構造にあるというのです。
それでは、ヘアカラーの構造を知っていきましょう。
本来、髪はキューティクルという、ウロコのようなもので覆われています。
そこにカラー剤を注入することで、中に含まれるアルカリ剤によってキューティクルが開きます。
そして、開いたキューティクルの中にある、髪本来の色となるメラニン色素を脱色し、好みの色素を入れ込みます。
最後に、仕上げのトリートメントでキューティクルを閉じることでヘアカラーができる、という仕組みです。
しかし、キューティクルはアルカリ剤を使用すると、1~2日の間はとても開きやすい状態になってしまいます。
また、髪を濡らすことによっても、同じようにキューティクルが開いてしまう恐れがあります。
その結果、開いたキューティクルから、染めた色素が漏れ出してしまい、色持ちが悪くなってしまったり、翌日の朝に枕などが染まってしまう、という結果に繋がる可能性が高まるのです。
そのため、ヘアカラーをした当日のシャンプーを控えるように勧められるのです。
ところが、美容師の中でも「シャンプーをしても大丈夫」と答えている方もいるようです。
その考えの中には、
「お客様が気になるならシャンプーしてもらいたい」
「実は、希望のヘアカラーよりも少し暗めに染めていることが多いため、色落ちした後がちょうどよい場合もある」
などが挙げられます。
あくまで、お客様の立場に立ち一番よい方法を提案してくれますが、きれいなヘアカラーを維持するにも、極力次の日の夜までは控えるほうがよいでしょう。
しかし、短髪の男性であれば、普段、寝ぐせ直しをするために朝に軽く髪を洗う方もいるでしょう。
そこで、ヘアカラーをした次の日でも色持ちをキープしながら、髪を洗う方法をご紹介します。
ヘアカラーした翌日の朝なら少し髪を濡らしても大丈夫!
先程の項で、ヘアカラー当日に髪を洗うのは、控えた方がいいというお話をしました。
しかし、それでも髪を洗いたいという方もいるかと思います。
そのような方は、ヘアカラーした翌日の朝には、きれいな色を損ねないように、髪を軽く洗うようしましょう。
また、色持ちをキープしながら髪を洗うポイントをご紹介します。
・頭皮はすぐにやけどして、傷つきやすいため、必ず37度~38度のぬるいお湯で流す
・ヘアカラーで頭皮に刺激を与えているため、頭皮は軽くマッサージする程度にする
・リンスなどで仕上げて、髪をケアをする
・髪が濡れている時間を極力短くする
・髪を軽く洗ったらタオルドライやドライヤーでしっかり乾かす
これらのポイントに気を付けて、髪をサッと洗うだけにしましょう。
また、髪のキューティクルが濡れることで開いてしまうのを防ぎ、きれいな色味を保つように心がけることが大切です。
しかし、カラー剤が定着してくるヘアカラー後の翌日の夜であれば、シャンプ-をしても問題ないでしょう。
それでは、ヘアカラーの翌日の夜はどのようにシャンプーしたらよいか、またどのようなシャンプー選びをするとよいかお伝えしていきます。
ヘアカラーした髪を労わろう!シャンプーの選び方
ヘアカラーをした翌日の夜に、ようやくしっかり髪を洗うことができます。
しかし、ヘアカラーで痛んだ髪をきちんと労わるためには、シャンプー選びとシャンプーの仕方が大切になってきます。
通常市販で販売されているシャンプーのほとんどは、高級アルコール系シャンプーや石油石鹸系シャンプーとされています。
そして、とても強い洗浄力とされているため、せっかくきれいにヘアカラーしたカラー剤も、流れやすくなるといわれているのです。
カラー剤が流れやすいということは、翌日の朝、枕が染まってしまったという大惨事が、連日で起こってしまう可能性もありえます。
そのため、適度な洗浄能力で、ヘアカラーの色味も退色させにくいものを使用することをオススメします。
シャンプーの成分表記で、下記のような名前の成分が入っているシャンプーは、頭皮や髪を優しく洗うことのできる洗浄力で、なおかつ保湿性も優れています。
・コカミドプロピルベタイン
・グルタミン酸Na
・ココイル加水分解コラーゲンNa
・メチルタウリンNa
・ラウラミドプロピルベタイン
このような成分が含まれているかをシャンプーの裏面を見て確認して、使用するなど髪を労わってみてはいかがでしょうか?
それでは、髪に優しいシャンプーをきちんと選び、適切なシャンプー方法で髪に優しくしましょう。
ヘアカラーした翌日のシャンプーの仕方
きちんとしたシャンプー選びができたら、シャンプーの仕方もヘアカラーしたあとの髪を労わるようにしていきましょう。
それでは、シャンプーの仕方から、トリートメント&コンディショナーの仕方までご説明していきます。
①38度くらいのお湯で、髪や頭皮を軽く濡らす
②摩擦によってキューティクルは開きやすいので、手のひらでシャンプーを泡立ててから髪に塗布しシャンプーする
ちなみに、いつもより少ないシャンプーで洗うことで、洗浄力の影響を抑えられます。
③すすいだ後、軽く水気を切り、毛先にトリートメントを塗布し、2~3分程度放置した後すすぐ
⑤タオルドライしたらすぐに乾かす
ドライヤーを使用する際のポイントとして、根本から毛先に向かって乾かすと、ケアし終わった髪のキューティクルを閉じることができます。
きちんとケアすることで、翌日の朝、髪のツヤに驚くかもしれませんね。
先ほど、トリートメントで髪をケアする方法をお伝えしましたが、他にもリンスやコンディショナーがありますので、それぞれの特徴を見ていきましょう。
翌日の朝の手触りに変化!髪のケア商品が持つそれぞれの効果
髪を労わるために普段からケア商品を使用している方もいるでしょう。
それぞれの商品が髪にどんな影響や、効果をもたらしているのか、順番にご覧ください。
・リンス
シャンプーの後のキシキシを解消することができ、指通りなどもよくする効果があります。
髪のコーティングとして使用されています。
・コンディショナー
リンスと似ていて、髪の外側をコーティングしますが、リンスよりも保湿効果が高いといわれています。
・トリートメント
髪のキューティクルの中の補修をする効果があり、ヘアカラーなどで、痛んだ髪をケアするために使用されます。
・ヘアパック
トリートメントと同じく、髪の内部を修復するためのものです。
このように、髪をケアするものはそれぞれの特性があり、ケア方法によって、色持ちを長続きさせることができる可能性もあります。
自分の髪の痛み具合に合わせてケアをすると、翌日の朝見違えるような髪に生まれ変われるかもしれませんね。
ヘアカラー後のシャンプーは「自分に合ったヘアケア」を
ヘアカラーをしたその日はシャンプーをすることはできますが、色落ちや色持ちが心配な場合は次の日の夜まで我慢するほうがいいでしょう。
また、適切なシャンプー方法やケアをすることで、色持ちだけでなく、艶やかな髪になれるかもしれません。
キューティクルや、髪の内部を労わりつつ、男らしいヘアカラーを楽しんでください。