臭い玉を口の中に発見!気になる正体と対処法

疲れが溜まっているとき、口の中、喉の奥に何か詰まっているような違和感を感じて咳ばらいをしたら、白い小さな玉のようなものが出てきたことはありませんか?

実はこれ、「臭い玉」なんて呼ばれて多くの人のお悩みの種になっているんです。

その正体と、安全な取り方、解決策などについてまとめました。

口の中にできる臭い玉の正体

風邪をひいたり疲れて扁桃腺が腫れたりしたとき。

咳をしたり、「カーッ」などと言って無理やり吐き出したりすると、口から白い玉が出てくることがあります。

つぶして臭いをかぐと、「下水の臭い」「排泄物の臭い」などと言われる強烈な臭いがあることから、「臭い玉」などと呼ばれて調べる人も多いようです。

はじめは、食べかすだろうかと思うかもしれませんが、寝起きなどにもできますし、うがい歯磨きをしっかりとしていても、できてしまいます。

この臭い玉の正体は「濃栓」と呼ばれるものです。

免疫力が落ちると、細菌に対する抵抗力が弱まり、扁桃腺炎を発症することがあります。

急性扁桃腺炎の場合は高熱が出ることが多いですが、慢性扁桃腺炎や軽い風邪の場合は、熱があまり上がらずに、扁桃腺で細菌やウイルスとの戦いが起きています。

また、風邪の治りかけにも出現することがありますね。

戦いに敗れた細菌が、濃栓の正体なのです。

細菌の死がいが、喉の粘液(白血球など)と混ざって固まり、小さな玉になって扁桃腺の穴に詰まった状態になっている、というわけです。

臭い玉ができる原因!口呼吸・蓄膿症

扁桃腺にできる濃栓(臭い玉)ですが、習慣的にできてしまうのは、上記のこと以外にも、さまざまな原因があります。

例えば口呼吸、ドライマウスです。

いつも口を開けて呼吸している、という人もいますし、花粉症や鼻炎で一時的に口呼吸になっている場合もあると思います。

普段は口を閉じて鼻呼吸していても、寝ている間は口が開いてしまう、という場合もあります。

そうすると、口の中の細菌が元気な状態になり、外からのバイキンも喉に付着しやすく、濃栓(臭い玉)ができやすくなってしまうのです。

この口呼吸を直すためには、鼻孔を広げるテープや口呼吸防止テープを睡眠中に付けたり、マスクをつけることでも対処できます。

また、普段から口を閉じるように意識すると日中は直すことができるかもしれません。

口周りの筋力が低下していることも原因の1つなので、口の筋トレ(といっても大きく開けたりすぼめたりするだけですが)を行ったり、太り過ぎの場合はダイエットすることも改善策になります。

また、蓄膿症(副鼻腔炎)も原因の1つとして挙げられます。

蓄膿症とは、副鼻腔に膿が溜まって喉に落ち続け、それだけでも口臭を引き起こします。

さらに、喉に流れた膿によって菌が増殖し、濃栓(臭い玉)ができてしまうのです。

特に、急性の蓄膿症の場合は慢性化を防ぐために早めに病院に行くことが大切です。

臭い玉だけが口臭の原因ではない

それでは、濃栓(臭い玉)の取り方をご説明していきたいのですが、最初に念頭に置いていただきたいことがあります。

●喉を乱暴にいじらない

濃栓を取ろうとして、喉をぐりぐりと強くいじると、炎症がひどくなることがあります。

できるだけ優しく扱うことが大切です。

また、一度取り除いても、体調が回復しないとまたできることが多いです。

●口臭の解決という意味では取り除くだけでは不安

濃栓が口臭の原因、と思いがちですが、実は濃栓になる前の、扁桃腺の穴に溜まった膿汁も口臭の原因です。

口内の細菌が優勢な状態になると溜まりやすい膿汁ですが、自覚していない人も多いと思います。

たとえば、朝起きて口の中がなんだか苦く感じたり、喉の奥がねばついたような不快感を覚える時に、膿汁があることが多いです。

喉の奥に清潔な綿棒を付けてみて、その臭いをかぐと臭いので、確かめたい場合は、お試しください。

また、大きめの濃栓を取り除いても、取りにくい所に小さな濃栓ができている場合もありますので、そうした意味でも「取っておしまい」というわけにはいきません。

臭い玉の取り方①

前項で、濃栓(臭い玉)を取ることが口臭の解決策とはいえないことを書きましたが、やはり違和感があるものは取ってしまいたいですよね。

そのままではなんとなく、気持ちが悪いです。

濃栓の取り方についてご紹介しますので、参考にしてください。

〇咳払い

あまり強くやりすぎると喉を傷めるのですが、ただ咳をするだけでも取れる場合があります。

〇清潔な指か綿棒で取る

先ほども申し上げたように、喉をいじるのはおすすめできません。

ですが、鏡の前で口を開けて見えるような大きな濃栓なら、少しつついてから咳ばらいをすることでとれることがあります。

吐き気が起こることも多いですし、このようにして取るのが習慣になるとよくないので、どうしても気になる時に優しく行う程度にしてみてください。

〇注射器に水を入れて喉に吹きかける

ネット通販などで、専用の注射器が売られているので、試している人もいます。

やはり、喉の炎症を悪化させる可能性が高いのでおすすめはできません。

臭い玉の取り方②

引き続き、濃栓(臭い玉)を取り除く方法について見ていきましょう。

〇ハンディクラウン丸形洗浄瓶

本来の用途は違うのですが、濃栓を取るものと扱われ人気のある商品のようです。

先ほどの注射器と同様に、ボトルに水を入れて患部に吹きかけ、濃栓を洗い流す方法です。

使う時には舌を出して奥までノズルを入れ、喉に直接当てないように注意しながら使うようで、鼻うがいにも使用できます。

「実際に使ってみたらうまく取れた」という声もありますが、「意外と難しい」「吐きそうになる」という声もあります。

こちらも、最善の方法ではないのですが、参考にしてください。

〇鼻うがい

濃栓を取り除く、というわけではありませんが、蓄膿症の対処法の1つで、後鼻漏が改善すれば口臭の予防になり、清潔にすることで濃栓が少なくなることも期待できます。

鼻うがいの方法

先ほど、鼻うがいが間接的とはいえ濃栓(臭い玉)を取り除くことにつながる、とお伝えしましたので、鼻うがいのやり方をご紹介しましょう。

まず、洗面器に生理食塩水(2lのぬるま湯+大さじ1杯の塩)か洗浄液を用意し、そこに顔を近づけ、片方の鼻から液を吸います。

もう片方の鼻は指でふさいでおきます。

そして、吸った鼻から液を出します。

もう片方の鼻も同様に。

これだけなのですが、はじめは痛いような変な感じで、大変に感じると思います。

なんとなく怖い、ということもあるかもしれません。

他にも、先ほどのハンディクラウン丸形洗浄瓶のような道具を使ったりして鼻に液を注入する、という方法があります。

吸った鼻から出すだけではなく、口の方から出せるようになると、より広範囲を洗浄できますので、慣れてきたらお試しください。

とはいえ、こうした手間をかけるよりは、うがいで予防したり、耳鼻科を受診する方が根本的な解決方法になります。

うがいをするなら、イソジンや食塩水、緑茶などが殺菌効果があるのでおすすめです。

また、市販のうがい薬や炎症を抑えるのど飴などを購入してみてもいいかもしれません。

臭い玉の正体は濃栓!

濃栓がなぜできるのか、どのようにして取ればいいのか考えました。

濃栓のあまりのわずらわしさから、いろいろな取り方が、「お役立ち情報」としてネットにもあふれていますが、間違った取り方で症状を悪化させているケースも多いようです。

できるだけ早く、濃栓の原因である免疫力の低下や風邪、口呼吸などを対処し、根本的な解決方法を選びましょう。