床屋さんで髭剃りをしてもらって、気持ち良く感じた経験をお持ちの方も多いと思います。
髭剃り石鹸を専用のカップとブラシで泡立てて、その泡を顔に塗って髭を剃ってもらう。
そんな気持ちの良い、ウェットシェービングですが、自宅ではなかなか出来ないと思っていませんか。
しかし、道具を揃えてコツをつかんでしまえば、意外と簡単に自宅でも出来ます。
では、そのやり方をご紹介しましょう。
毎日の髭剃りで大切なのは「肌に負担をかけずスムーズに剃る」
毎日の髭剃り、どんな手順でやっていますか。
まず最初に、正しい手順をご紹介しましょう。
髭剃り前に、ぬるま湯で洗顔石鹸をしっかり泡立てて、肌についた皮脂などの汚れを落としましょう。
肌に汚れがついたままですと、髭がスムーズに剃れないので、肌を傷付け、カミソリの刃の劣化にも繋がります。
また、洗顔をすることで毛穴が開き、髭が水分を吸って柔らかくなるので、より髭剃りがしやすくなります。
洗顔後に蒸しタオルを使うとさらに効果的です。
次にシェービング剤を塗ります。
シェービング剤を塗ることで、髭がより柔らかくなり、カミソリの刃の滑りが良くなります。
肌の摩擦も少なくなるので、肌トラブルの防止にもなります。
肌に負担をかけずスムーズで快適な髭剃りをするためには、洗顔とシェービング剤は欠かせないものと言えます。
「石鹸を泡立てる」床屋の髭剃りに近づくための道具を揃える
それでは、早速、自宅で行うウェットシェービングについてご紹介しましょう。
手軽で簡単なシェービング剤がたくさん販売されていますが、ここでは床屋の気持ち良さを追及するために自分でシェービング剤を作りましょう。
準備するものは、「髭剃り用石鹸」「髭剃り用カップ」「髭剃り用ブラシ」の3つです。
「髭剃り用石鹸」ですが、粉末と固形と2種類が販売されています。
どちらが良いとは言えないので、使うブラシや好みで選んでください。
「髭剃り用カップ」は、床屋さんでよく見かけるブラシを入れるカップです。
これは、専用のものでなくても、お湯を入れられて、ブラシを浸すことが出来れば大丈夫です。
大きめのマグカップなどは、取っ手があり、容器が深いので使いやすいでしょう。
「髭剃り用ブラシ」は、石鹸を泡立てるために重要ですが、値段には大きく幅があります。
本格的なものとしては、「アナグマの毛」が代表的ですが、他にも豚毛などの動物の毛が良いとされています。
動物の毛は、泡立ちが良く、マッサージやクレンジング効果があります。
しかし、気軽にはじめるには100均グッズでも手に入りますが、肌の事を考えると動物の毛をおすすめします。
また、スターターキットとして、ブラシ、カップ、石鹸、カミソリホルダーなどがセット販売されているものもあります。
髭剃り石鹸を泡立てる「床屋のウェットシェービング」
さて、道具を揃えたら、ウェットシェービング用の泡を作りましょう。
【ウェットシェービング用泡の作り方】
1.髭剃り用カップに42度くらいのお湯を入れます。
2.髭剃り用ブラシを8分目くらいまで浸けます。
*ブラシの根元まで浸けてしまうと、柄の部分の接着剤が取れる可能性があります。
3.お湯に浸したブラシを取り出し、毛先を石鹸に押し付けます。
4.ブラシを肌にあて、円を描くようにして肌の上で泡立てます。
ここで重要なのは「肌の上で泡立てる」ことです。
肌の上で泡立てることで、毛穴まで石鹸が浸透し、刃の滑りが良くなり、髭剃りがしやすくなります。
また、カップの中で泡立てると、肌で泡立てるよりも時間がかかってしまいます。
良いブラシを使うと、肌にあてて円を描くだけで簡単に泡立ちます。
しかし、新品のブラシは泡立ちにくいので、熱いお湯に3分ほど浸し、一度ぬるま湯ですすいでから使うと良いでしょう。
使ううちに手になじみ、肌にもなじんで自然と泡立ちが良くなっていきます。
髭剃り石鹸での泡立てで重要なのは「髭剃り用ブラシ」
さきほど、ウェットシェービングで重要なのは「肌の上で泡立てる」ことだとご紹介しました。
このとき大切なのは、「髭剃り用ブラシ」です。
前述したとおり、「アナグマの毛」が髭剃りには一番向いていると言われています。
寒冷地に生息するアナグマの毛は、毛先に脂分が浸透し、水分を弾くので、他の動物の毛と違い、まとまることがなく、太い髭を立ち上げやすくします。
また、毛先が細いので、肌の奥の髭にも水分を与え、毛穴の汚れをかき出し、石鹸を泡立てる時もきめ細かい泡を作る事が出来ます。
ブラシを肌の上を滑らせることでマッサージ効果もあり、肌に適度な刺激を与えるので、新陳代謝を促し、肌荒れ防止になります。
他にも、豚毛ブラシもありますが、こちらは毛が太く、濡れると毛がまとまりやすくなります。
ですから、豚毛ブラシは肌の上で泡立てるよりも、泡立てたものを塗るのに適しています。
豚毛ブラシを使う時は、カップの中で石鹸を泡立ててから使うことをおすすめします。
消耗品である「髭剃り用ブラシ」そのお手入れの方法と耐用年数
髭剃りのたびに使う「髭剃り用ブラシ」ですが、お手入れは簡単です。
水で洗って石鹸を落とし、スタンドに引っ掛けて自然乾燥させるだけです。
石鹸カスが気になる場合は、カップに水を入れ、上下に押し洗いをすると良いでしょう。
それでも溜まってしまった石鹸カスを落とすには、カップに水と酢を1:1で入れ、その中にブラシを5~15分ほど浸しておくと、石鹸カスが溶けてきれいになります。
乾燥させるときは、毛の部分が下に向くようにしましょう。
上に向けた方が乾燥しやすいという方もいますが、ブラシの付け根の接着剤に水分が残っていると、ブラシが傷みやすいので下向きにしましょう。
さきほどもお話したように、アナグマの毛は水分を弾くので早く乾きますが、豚毛のブラシはアナグマのブラシに比べると乾きが悪くなります。
豚毛ブラシは、より風通しの良いところで乾燥させましょう。
きちんとお手入れをしていても、髭剃り用ブラシは消耗品です。
耐久年数は、5~7年と言われています。
泡立てがうまくいかなくなったり、肌触りが変わってきたら、買い替えをおすすめします。
髭剃り前に石鹸を泡立てて肌にやさしい「泡洗顔」を!
ここまで、ウェットシェービングについてお話してきましたが、最後に髭剃り用カップを使った、「泡洗顔」についてもご紹介しておきましょう。
泡洗顔は、毛穴の汚れを泡が吸着して落としやすくするので、肌にやさしい洗顔方法です。
髭剃り前に、ぜひ行ってください。
また、洗顔後のすすぎの際も、洗顔料が落としやすく肌に負担をかけにくくします。
【泡洗顔のやり方】
1.髭剃り用カップに小さじ2杯分の洗顔用石鹸を入れます。
*固形石鹸の場合は、おろし金で石鹸を削ります。
2.石鹸を入れたカップに40~60度のお湯を大さじ3杯ほど入れます。
3.髭剃り用ブラシでシャカシャカと泡立てます。
4.泡をすくい取って、やさしく洗顔しましょう。
お湯の量を調整することで、好みの泡の硬さを作れます。
また、お湯にはちみつや牛乳を入れて泡立てると、オリジナルの洗顔石鹸が作れます。
このときのブラシは、肌に直接触れないので、100均グッズで手に入るもので充分です。
肌が弱い方や乾燥が気になる方は、ぜひ試してみてください。
すっきり爽快!自宅で「床屋のウェットシェービング」
こうしてみると、道具を揃えれば自宅でも気軽に「床屋のウェットシェービング」が出来ますね。
石鹸を泡立てるウェットシェービングは、髭を柔らかくするので、髭を剃りやすく、肌への負担も軽減出来ます。
何より、剃り終わったあとのすっきりとした爽快感を自宅で味わえるのはうれしいですね。
ぜひ、ご自分に合った良い道具を揃えて「床屋のウェットシェービング」にチャレンジしてみてください。