床屋さんで行ってくれる髭剃りは、とても気持ちよく、仕上がりもさっぱりするため、男性の間でとても人気です。
そんな床屋さんのような髭剃りの方法を「自宅でも試したい」と、考えたことがある人もいるのではないでしょうか?
そこで、髭剃りの時に使っている道具の「カミソリ」の特徴や、深剃りする方法などをお伝えしていきます。
床屋さんの髭剃りが気持ちいいのは道具や方法が違うから?
なぜ、床屋さんがしてくれる髭剃りは、自分でするのとは違って気持ちいいのでしょうか?
その理由はいくつかあるので、それぞれお伝えしていきます。
1.お客様ごとに刃を新しくしている
カミソリの刃は、使用しているうちにどんどん切れ味が悪くなっていきます。
切れ味の悪くなった刃で髭を剃っていると、剃りづらさを感じるだけでなく、肌も痛めてしまうので、仕上がりもつるつるにはなりません。
床屋さんで使用している道具の中でも「カミソリの刃」は、ほとんどの場合、一回ずつ刃を新しく交換することで、肌への負担をかけずに綺麗に剃ることができます。
2.軟化剤を塗って蒸しタオルで温め、浸透させている
軟化剤を塗って蒸しタオルで髭を温めると、髭が柔らかくなることで、髭に余計な圧力がかからなくなります。
軟化剤を塗る時、ふわふわしたハケや泡が柔らかくて「気持ちいい」と感じる人もいるでしょう。
更に、蒸しタオルで血行が促進され、気持ちよさも倍増されます。
3.細かな産毛もしっかりと剃る
顔をよく見てみると、うっすらと顔の産毛が確認できる人もいるのではないでしょうか?
床屋さんの髭剃りは、目のキワ、耳の下など、普段自分で行う髭剃りだとなかなか剃らない場所も、丁寧に仕上げてくれます。
そのため、剃り終わった肌は、つるつると手触りも気持ちよいのです。
床屋さんで剃ってもらうと気持ちいいのは、このような理由が挙げられます。
床屋さんの髭剃りと、自分でする髭剃りを比べると、大きな違いは「カミソリ」にあります。
それでは、床屋さんが使っているカミソリは、どのようなものなのでしょうか?
床屋さんが使っているカミソリは特別な道具?!
床屋さんが使っているカミソリは、普段自宅で使っているようなT字のタイプとは、形も性能も違います。
床屋さんが使っているカミソリの刃は、バターナイフのような形になっています。
それから、刃は包丁のようにむき出しで、市販で販売されているガードがあるタイプの「安全刃」にはなっていません。
そのため、間違った方法で髭剃りを行ってしまうと、肌も切ってしまう可能性もあるのです。
更に、床屋さんが使っているカミソリは2種類あり、その内の一つは替え刃タイプです。
前項でもお話ししましたが、お客さん一人ずつで刃を変えるタイプは、刃を変えることで、切れ味を完全に復活できます。
この替え刃に使用されている金属は、ほとんどがステンレスです。
形は、カッターの刃のようになっていて、厚みは0.1から0.3mm程度となっています。
もう一方は、刃を研ぐタイプで、刃と本体が完全に一体化していて、替え刃と違い、同じ刃を何度も使い続けます。
替え刃のタイプとは違い、研ぐタイプのカミソリは、鋼でできていて重みがあります。
髭剃りをする時は、鋼の重さで引いて行うと、髭を深くまで剃ることができるのです。
それでは、このような床屋さんが使っているカミソリなどの道具は、技術が全くない人でも使うことができるのでしょうか?
床屋さんと同じ髭剃りの道具を使ってみたい!
先ほどもお伝えしたように、床屋さんで使われるカミソリは2種類で、その内の研ぐタイプのカミソリですが、こちらはプロでも使うのが難しいといわれています。
その理由は「研ぐ技術」にあります。
髭や産毛を剃るための刃は、包丁などの刃とは違い、とても繊細です。
そのため、研ぐ技術を身につけなければ、髭剃りをすることはできないのです。
現在、研ぐタイプのカミソリで髭剃りをしてくれる床屋さんは「ほとんどいない」といわれています。
一方、替え刃のタイプは、どんな人でも使うことができます。
本体の価格は様々で、安いものであれば千円程度、高いものだと1万円以上することもあります。
また、本体だけ購入しても、肝心の刃はついていないので、合わせて替え刃を購入しなけばなりません。
替え刃は大体10枚千円程度で購入することができます。
販売店によっては、替え刃も数枚セットで付属されている場合もあるので、確認して購入するとよいでしょう。
しかし、このようなプロの道具を「使うことができる」といっても「深剃りすること」は、難しいのが現状です。
その理由をご説明していきます。
床屋さんと同じカミソリではしっかり深剃りできない理由とは?
それでは、どうして床屋さんと同じ替え刃タイプのカミソリでは、深剃りすることができないのでしょうか?
その理由は、顔の凹凸と髭剃りとの密着度にあります。
床屋さんのようなプロが髭剃りをする時は、顔の形や凹凸に合わせ、適切な角度で剃っています。
角度を自由に操れるからこそ、プロの道具を使う方がよいのです。
一方、技術がない人がプロのカミソリを使うと、どのように角度を付けたらよいか判断するのが難しく、誤った角度や力加減になってしまいます。
それによって、最終的に「肌を切りすぎて血だらけに…」という結果を招く恐れも十分にあるのです。
それでは、床屋さんのように髭を根こそぎ深剃りするには、どのようしたらよいのでしょうか?
貝印(キャプテン Tpro)で気持ちよく髭剃りをしよう
床屋さんと同じ道具を使いこなすことができないとなれば、あのすっきりする髭剃りも実現できないのでしょうか?
そこで、プロでなくても「プロのように深剃りできるカミソリ」をご紹介していきます。
●貝印(キャプテン Tpro)
見た目はT字のカミソリですが、ドラッグストアなどで販売されているようなカミソリとは違い、グリップが木製で、かなり高級感がある仕様になっています。
使い心地にも特徴があり、本体に重さがあるため、剃っている時に余計な力を掛けなくとも、カミソリの重みで剃れていきます。
ちなみに、床屋さんでも大まかな髭は「Tpro」を使い、細かなところは従来のカミソリで剃るなど、2種類のカミソリを使っているお店もあります。
お値段は本体で5千円程度と、少し高めの設定となりますが「剃り味は抜群」と、ひそかな人気を集めています。
深剃りできる髭剃りの方法
自分で髭剃りをする時でも、しっかりと深剃りするには、髭剃りなどの道具も大切ですが、「準備」「剃り」「ケア」の3ステップも大切です。
一つずつ順番に、3ステップのご説明をします。
1.蒸しタオルで髭を温める
蒸しタオルで髭を柔らかくし、カミソリで髭が切れやすいようにします。
この時に、シェービング剤を使うという方法もありますが、より効果が高いのは、蒸しタオルを使用する方法です。
蒸しタオルの作り方は、フェイスタオルを水で濡らして絞ったら、電子レンジで1分半温めるだけです。
ちなみに、蒸しタオルは、髭を柔らかくするだけでなく、リラックス効果も得られます。
2.順剃りの後に逆剃りをする
髭剃りをする前に大切なのは、髭の毛の流れをきちんと理解することです。
毛の流れに逆らわないで髭を剃る方法を「順剃り」といい、髭の毛の流れに逆らって剃る方法を「逆剃り」といいます。
順剃りは、毛の流れに逆らわないため、肌への負担も軽い傾向にあるにも関わらず、ある程度の髭を剃ることができるのです。
あくまで「逆剃り」は、順剃りの髭剃りの仕上げの意味で行い、肌への負担を最小限にすることで、仕上がりの肌触りにも大きく影響します。
根こそぎ剃りたいからと、最初から逆剃りをしていたら、肌に大きなダメージを与えてしまうことにも繋がります。
3.きちんとスキンケアをする
「2」の方法で順剃りをしてから逆剃りをしていても、肌には少なからずダメージを与えてしまいます。
また、ケアを怠ると肌が乾燥し、ニキビや吹き出物ができやすくなり、次回の髭剃りの時に剃りづらくなってしまうこともあります。
髭剃りの後は、スキンケアを行い、次の髭剃りに備えておくことが大切です。
以上のことを踏まえて髭剃りをすると「床屋さんと同じ」とまではいかないものの、今までの髭剃りより深剃りできているはずです。
床屋さんのような髭剃りの仕上がりは自分でも実現できる!
床屋さんなどプロが使用しているカミソリを、使いこなすのはとても大変です。
しかし、髭を剃る前に3ステップを行ったり、カミソリ選びにもこだわりを持つことで、床屋さんのような気持ちのいい髭剃りが実現できそうですね。
髭そりの後だけでなく、次回の髭剃りに影響が出ないよう、肌のコンディションを日頃から整えておくことも大切です。