体から老廃物を排出してデトックスするためには、汗さえ出せばいいと思っていませんか。
しかし、やみくもに汗を出したからといって、それがデトックスに繋がるとは言い切れません。
本当のデトックスをしたいなら、皮脂腺から汗を出すことです。
この記事で、皮脂腺から汗を出す必要性や、効果的な汗の出し方についてお話ししていきますので、是非デトックスのための参考にしてみてください。
汗腺からの汗と皮脂腺からの汗は違う!
人間の肌の表面には無数の分泌腺が並んでおり、その分泌腺には汗腺と皮脂腺の二種類があります。
老廃物の排出を促すとされるデトックスの効率を上げるためには、皮脂腺から汗を出すことです。
そのためには、皮脂腺からの汗の出し方を知る必要があります。
その前に、この二つの分泌腺の働きを学んでおきましょう。
まずは、汗腺について詳しくお話ししていきます。
汗腺には、エクリン汗腺とアポクリン汗腺の二つがあります。
エクリン汗腺は主に体温調節の役割を担っています。
暑いときや運動をしたときに熱を下げるために出るのが、エクリン汗腺からの汗です。
一方、アポクリン汗腺からはフェロモンが分泌されていると言われています。
エクリン汗腺がほぼ全身から分泌するのに対して、アポクリン汗腺はわきの下や陰部などの限られた部分からしか分泌されません。
また、アポクリン汗腺からの汗はエクリン汗腺からの汗と違い粘り気があり、タンパク質や脂肪なども含んでいます。
そのため、アポクリン汗腺からの汗を放っておくと、細菌が繁殖して臭いを放つことがあります。
次に皮脂腺についてお話ししていきます。
皮脂腺からの汗はデトックスに効果がある?
それでは、皮脂腺についてお話ししていきましょう。
皮脂腺は毛穴の中に存在しています。
そこから、脂肪酸と呼ばれる皮脂を分泌しているのです。
この脂肪酸が肌の表面に広がり、皮膚の潤いを保つ役割を果たしてくれています。
その役割以外にも、老廃物や毒素を排出する力も持っています。
逆に言うと、皮脂腺の通りを良くしておかないと老廃物がたまり、ニキビなどの炎症を引き起こしてしまうのです。
男性の肌悩みに多いニキビも、皮脂の詰まりが原因の一つです。
また、排出されなかった毒素が体にたまると、様々な病気の原因にもなり得ると考えられています。
この原因をなくすためには、皮脂腺から汗を出さなければいけません。
ところが、皮脂腺から汗を出すのは簡単ではないのです。
マラソンを30キロ以上走ったり、エアロビクスを2時間以上続けなければいけないとも言われています。
そのような生活を続けられる男性は少ないのではないでしょうか。
しかし、日頃から皮脂腺を鍛えておくことで、皮脂腺が開きやすい状態にすることは可能です。
皮脂腺を開きやすくしてデトックスするために、皮脂腺からの手軽な汗の出し方を覚えていきましょう。
体力を消費する汗の出し方「半身浴」
まずは、半身浴での汗の出し方をご紹介します。
皮脂腺から汗を出すためには、じっくりと体の芯から温めることが大切です。
時間をかけて出す汗には重金属や化学物質などの毒素が含まれており、デトックスのために半身浴は効果が期待できる方法です。
それでは、半身浴の詳しい入り方をお話ししていきます。
①入浴前に常温の水を飲んでおきます。
②38~40度くらいのぬるめのお湯にみぞおちの辺りまでつかります。
③10分つかり、5分休むを3回くらい繰り返しましょう。
④入浴後にはもう一度常温の水をたっぷりと飲んでください。
半身浴は上半身が冷えやすいです。
そのため、入浴中は肩にタオルをかけたり、湯船の蓋を閉め首だけ出して簡易的なサウナ状態にすると冷えを防止できるでしょう。
また、半身浴は意外と体力を使う入浴法です。
体力にあまり自信が無いという方は、湯船につかる時間や回数を減らす工夫をしてみてください。
太陽光と似た温かみ!「遠赤外線サウナ」を活用した汗の出し方
皮脂腺から汗を出すためには、遠赤外線サウナも効率を上げる方法とされています。
遠赤外線とは太陽光線の一種です。
太陽の光と同じように、遠赤外線の光にあたると明るさだけではなく温かさも感じさせてくれます。
この遠赤外線は、肌の表面だけではなく体の内側までじんわりと温まります。
そのため、皮脂腺からの汗の分泌が活発になることでデトックスの働きもさらによくなるのです。
また、遠赤外線サウナは美肌にも好影響をもたらします。
汗腺からの汗と皮脂腺からの汗は、混ざり合うと体を保護する天然のクリームの役割を果たしてくれます。
ですから、遠赤外線サウナに入るだけで、デトックスだけではなくアンチエイジングにも効果が期待できるとされています。
遠赤外線サウナは、「老廃物排出だけではなく美肌も手に入れたい」という男性におすすめしたい皮脂腺からの汗の出し方の一つです。
しかし、高温のサウナと水風呂を繰り返し行うことになりますので、体力のない人や高齢者の方は注意する必要があるでしょう。
デトックスのための効率的な汗の出し方「岩盤浴」!癒し効果やストレス発散も!
岩盤浴も皮脂腺からの汗の出し方を効果的に上げられる手段の一つです。
岩盤浴は遠赤外線によって温められた石の上に、タオルを敷いて寝転ぶだけの簡単な方法です。
遠赤外線の力を利用しているという点においては、遠赤外線サウナと同じです。
それでは何が違うのかというと、低めの温度で時間をかけて汗を出すということが挙げられます。
サウナは80~100度で10~15分に対して、岩盤浴は40~50度で30分~1時間ほどです。
急激に温度が上がるわけではないので、体力面での心配が少なくなります。
また、寝転びながら汗を出す方法なので、リラックスして疲れた体を癒すだけではなく、ストレス解消にも役立ちます。
岩盤浴を行った後は心も体もリラックスしている状態です。
そのため、仕事帰りに岩盤浴を行うことで、帰宅後に心地よい眠りにつくことができます。
体への負担も少なく、続けやすい方法が岩盤浴です。
継続することで皮脂腺が開きやすくなりますので、岩盤浴をしたことが無いという男性も是非チャレンジしてみてください。
皮脂腺が詰まると加齢臭の原因になる?
ここまで、デトックスのための皮脂腺からの汗の出し方についていくつかお話ししてきました。
皮脂腺を開きやすくするためには、常に皮脂腺の働きを鍛えておくことが必要です。
それを怠ると、皮脂腺からは老廃物を排出しづらくなり、皮脂詰まりを起こしてしまうのです。
皮脂は放っておくと酸化してしまいます。
その酸化した皮脂がノネナールという成分に変化し、加齢臭の原因となるのです。
特に50代以降の男性は注意が必要です。
なぜかというと、年を重ねるとともにノネナールの元となる皮脂腺からの脂肪酸の分泌が増加してくるからです。
加齢臭は、肌の表面だけを手入れしても防ぎぎることはできません。
加齢臭を抑えるためには、体の内部から変える必要があるのです。
そんな時に有効なのが「皮脂腺を鍛える」ということです。
加齢臭は比較的男性の方が強い場合が多いので、自分の加齢臭に気づいたら早めに対処するようにしてください。
デトックスのために皮脂腺を鍛えよう!
デトックスのためには皮脂腺から汗を出す必要があることが分かりました。
皮脂腺から汗を出すのは簡単ではありませんが、忙しい男性でも手軽に行える方法がいくつかあります。
それが、「半身浴」と「遠赤外線サウナ」と「岩盤浴」です。
皮脂腺が弱ってくると、加齢臭の原因になることもありますので、日頃から皮脂腺を鍛えるように心掛けましょう。