洗顔をした後や髭を剃ったとき、肌のざらつきが気になったことはありませんか?
ツルツルとした清潔な肌とは程遠く、どこか顔色も悪く見えますよね。
こうした肌のざらつきやくすみは、古くなった角質が溜まっているからかもしれません。
ここでは角質が溜まる原因と、角質の取り方をお話しします。
人に欠かせない角質とは?
はじめに、角質とは何かについて解説していきます。
人間の表皮は何層もの層が重なっていますが、その最外層にあるのが角質です。
この角質が10層から15層ほど重なった層をまとめて「角質層(角層)」と呼びます。
角質層の平均的な厚さは0.02mmほどですが、同じ角質層であっても部位によって厚さが異なり、顔のものは比較的薄く、足の裏は約50層もの厚みとなります。
以上のように、角質層はほんの0.02mm程度の薄さではありますが、外的からの刺激から体を守り、お肌の水分を維持する役割を持っています。
その役割は重要なもので、角質層が無くなると人は24時間以内に生存不可能になってしまうといわれるほどです。
このように、角質には外的な刺激から体を守ってくれる働きがある一方で、お肌に角質が溜まってくるとざらついてしまうといったお悩みが出てきます。
そこで、厚くなってしまった角質を取り除いて、スベスベの肌を取り戻しましょう。
次項から、角質が厚くなる原因や角質の取り方をお伝えしていきます。
顔がざらつく原因は角質のターンオーバーが乱れているから
肌の細胞は細胞分裂によって、表皮の最下層から常に新しいものが作られ、古いものから順番に皮膚の表面に押し上げられています。
生まれた細胞は約2週間ほどかけて角質層に移行し、役目を終えたらさらに約2週間かけて皮膚の表面に移って、自然に剥がれ落ちるのです。
このサイクルを『ターンオーバー』といって、ターンオーバーが正常に働いていれば健康的な肌を維持することができます。
ここで、古い角質が自然に取れるのであれば、「角質の取り方をわざわざ解説しなくてもいいのでは」という疑問が残るかもしれません。
しかし、何らかの理由でターンオーバーが乱れると、古くなった角質は自然に取れずに顔や足に溜まりはじめるのです。
すると、お肌のざらつきやくすみといった悩みにつながっていきます。
ターンオーバーが乱れる原因として、仕事で徹夜が続いていたり、夜更かししたことによる睡眠不足が挙げられます。
角質の新陳代謝を高めるためにも、十分に質の良い睡眠の時間を確保しましょう。
角質が厚くなると顔に化粧水をつけても浸透しない?
睡眠不足のほかにも、次のような理由で角質が厚くなってしまうことがありますので、確認してみてください。
●食生活
健康的な肌を保つ上で欠かせないのが食事です。
顔の古くなった角質を溜め込まないためにも、ターンオーバーを正常にするための栄養素が必要です。
オメガ3系脂肪酸やビタミンA・ビタミンC・ビタミンB群・ビタミンEなど、バランスのとれた食事を意識しましょう。
手軽なファストフードばかり食べていると、ビタミンを大量に浪費してしまって、健康な肌に必要なコラーゲンを壊してしまうことがありますので気を付けましょう。
●紫外線
肌に紫外線などの強い刺激を受けると、角質を厚くして体を守ろうとする働きが生じます。
肌の日焼けは軽いやけどと同じようなものなので、日焼けによるダメージを体に侵入させまいと、角質を厚くして対応するのです。
紫外線が強い日に外出する際には日焼け止めを塗って、角質を厚くしない工夫をしましょう。
●肌の乾燥
肌の乾燥は、皮膚が硬くなる原因になり、古い角質が自然に剥がれ落ちることを妨げてしまいます。
さらに、古くなった角質は水分を吸収する力がないため、顔に化粧水をつけても浸透していきません。
これでは更なる乾燥肌を招いてしまって皮膚が硬くなりますから、まさに悪循環ですね。
では、古くなった角質は、どのように取り除いていけばよいのでしょうか。
次の項から角質の取り方についてご紹介しましょう。
古い角質の取り方!まずは洗顔方法を見直そう
顔に溜まっている古い角質は、どのように取り除いていけばよいのでしょうか。
ここでは、ご自宅でできる角質の取り方をご紹介します。
古くなった角質は、洗顔方法だけでも改善することができますよ。
厚くなった角質を柔らかくしたり、絡め取っていく効果が期待できる洗顔料を使って顔を洗っていきましょう。
おすすめは、フルーツ酸を使っている商品です。
フルーツ酸は肌にやさしく、角質を柔らかくする作用があります。
また、クレイやスクラブ入りの洗顔料であれば、不要な角質を取り除く効果が期待できます。
ただし、こうした洗顔料を使って角質ケアを行う際は、ゴシゴシと強い力で洗顔しないように注意してください。
強い力で洗顔をしてしまうと摩擦が起こり、肌を傷つけてしまいますよ。
洗顔料をたっぷり泡立てて、泡の弾力だけで顔を洗うイメージで行いましょう。
洗顔を終えたら、清潔なタオルを顔にやさしく押しあてて水分をとります。
乾燥を防ぐためにも、洗顔後に化粧水や保湿ローションをつけるのを忘れないでくださいね。
角質のスペシャルな取り方!ピーリングジェルに注目
毎日のスキンケアでも角質が気になるときは、ピーリングジェルを使ってみてはいかがでしょうか。
ピーリングジェルとは、酸性の成分を利用して肌のタンパク質に働きかけ、角質を取り除いてくれるスペシャルケアです。
具体的な古くなった角質の取り方ですが、洗顔後にタオルで水分をふき取り、ピーリングジェルを手に取ります。
そして、指先の腹を使ってやさしくマッサージをしましょう。
ポロポロと角質が落ちていくのを実感できます。
角質が落ちたらぬるま湯ですすぎ、化粧水や保湿ローションで整えましょう。
ピーリングジェルで角質ケアをすると同時に、毛穴に詰まった汚れも解消できることから、肌のくすみ解消にもつながります。
肌のざらつきが解消され、くすみが無くなったことで、顔色も明るくなることでしょう。
ただし、毎日ピーリングジェルを使う必要はありません。
過度な角質ケアは肌の乾燥を招き、角質を厚くしてしまいます。
あくまでもスペシャルケアとして、商品にある注意書きを守って活用しましょう。
拭き取り化粧って?角質の取り方にも関係ある?
拭き取り化粧水は、肌の保湿をする普通の化粧水とは使用目的が違います。
拭き取り化粧水を使う事によって、肌のターンオーバーによって分厚くなった角質や、皮脂の汚れを取り除くことができるのです。
アルコールを含んでいるものであれば、同時に殺菌効果も期待できるため、大人ニキビに悩んでいるかたにも愛用されていますよ。
さらに、通常のピーリングよりは効果は弱いですが、ピーリングとしても使える拭き取り化粧水もあります。
角質や皮脂汚れを解消すると乱れていたターンオーバーが正常になることも多いため、使い続けていくたびに、肌の調子もよくなっていきますよ。
しかし、肌に必要な水分も取ってしまうと本末転倒なので、使用する頻度に気を付けましょう。
角質や皮脂汚れの取り方ですが、コットンと拭き取り化粧水を用意して、コットンが浸るまで化粧水をつけます。
そして、化粧水が浸ったコットンを顔につけていきましょう。
つけ終わったら、肌の保湿を目的にした化粧水や乳液等を必ずつけてください。
拭き取り化粧水だけで放置してしまうと、新たな肌トラブルを起こしかねないからです。
角質ケアはほどほどに
顔のざらつきやくすみを取るうえで角質ケアは必要ですが、頻繁に行ってしまうと逆効果になってしまいます。
ピーリングジェルや拭き取り化粧水といったスペシャルケアは、多くても週2回までにしましょう。
そして、必ず保湿をすることを忘れないでください。
健康的で清潔な肌を保つためのは、保湿を怠らないことが肝心です。