ドライヤーで決まるメンズのヘアセット!くしの上手な使い方

「毎日ワックスできちんとセットしてるのに気付けばぺったんこ…」

「どうしたら美容室みたいなヘアセットが自分でできるのか…」

「憧れのあの髪型にカットしてもらいたいのに、自宅で毎日ヘアセットができるか不安…」

男性ならば誰もが一度は悩まれた経験があるのではないでしょうか。

今回はそんな悩みを解決するかもしれない、意外と知られていないドライヤーとブロー、くしの使い方とヘアスタイリングの関係についてご紹介します。

ヘアセットのポイントはドライヤーの使い方!

まず、ヘアセットの重要なポイントのひとつが、ドライヤーの使い方です。

ドライヤーは髪を乾かすための道具、と思われがちですが、実は必ずしもそうではありません。

美容室でよく観察していたら何となく気付いたという方も多いと思いますが、プロである美容師はドライヤーをまったく違う考え方で使っています。

それはつまり、「ドライヤーでスタイリングのベースを作る」という考え方です。

実は、髪の性質として、濡れた髪は乾いた状態になるまでの一瞬で動きが作られ、さらに乾いた時の熱が冷める一瞬で作られた動きが固定される、というものがあります。

このため、彼らヘアセットのプロたちは、ベースをドライヤーとくしで作り、仕上げを整髪料でかっちりまとめる、とイメージしてヘアスタイリングをしています。

「セットの80%は、ドライヤーの使い方で決まる」とまで言われてます。

では、ヘアセットのためのドライヤーとはどのような使い方をすればよいのでしょうか。

これだけでワンランクアップ!ドライヤーの上手な使い方

洗髪した後はもちろん、寝癖をしっかりとるために髪を濡らした後は、ヘアセットの前に十分に髪を乾かします。

ここでいきなりドライヤーではなく、まずはタオルドライをしましょう。

適度に水分を飛ばしておくことで、ドライヤーで最初から乾かすより早く髪の毛全体が乾くようになります。

この時、力いっぱいゴシゴシ拭くのはNGです。

髪や頭皮のダメージになってしまいますので、優しく揉みこむようにタオルドライします。

ある程度髪の毛の水分が飛んだら、くしで軽くまとめて、いよいよドライヤーの出番です。

しかし、ただドライヤーで乾かすだけではいけません。

大事なのはその使い方です。

はじめはターボモードの温風で、手ぐしで髪を適量取ってすきながら、全体を満遍なく均等に乾かしていきます。

特に毛先は温風の熱や乾燥で傷みやすい部分のため、髪の根本から半分くらいまでに集中してドライヤーをあてていきましょう。

手ぐしで「まだ少し湿っているかな?」と思うくらいになったらOKです。

ここから、セットモードにしたドライヤーで、くしや手ぐしを使って整えていきます。

髪の毛にボリュームを出したかったり、髪の毛に動きをつけたいときは、手でその部分の髪の毛を持ち上げます。

そして、根本からドライヤーを数秒あてたり、流したい方向に向かって温風を数秒あてたり、手ぐしで整えたりしてまとめます。

ここまできたら、最後にドライヤーをクールモードの冷風にして仕上げていきます。

温風だけで髪の毛を完全に乾かしてしまうと、乾燥によって水分が失われた状態になってしまい、いわゆるキューティクルが開ききった状態になってしまいます。

パサつきや枝毛などダメージヘアの原因になってしまいますので、面倒でも必ず冷風をあててあげましょう。

数十秒、髪全体に万遍なく冷風があたるようにブローすれば十分です。

整髪料でヘアスタイリングをする場合は、この段階からはじめるとスムーズに仕上げられるでしょう。

ドライヤーの相棒、くしの種類と用途

ドライヤーと同じく、くしもヘアセットには欠かせません。

しかし、一口にくしといっても、大きく「コーム」と「ブラシ」にわかれ、またその種類と用途はさまざまです。

ここではコームとブラシそれぞれの特徴、用途を解説します。

・コーム

使い方によって、1mm~6mm程度までの、細かい歯から荒い歯までサイズが分かれています。

タオルドライの後のクシャクシャになった髪の毛をとかしたり、パーツごとに髪の毛を分けたり、割れそうな前髪をまとめてまっすぐにするのに使います。

他にも、髪の毛の絡まりを取る、アップスタイルや編み込みなどの細かいヘアアレンジで主に使用されます。

さらに以下のように細かく分類されるコームも存在します。

【テーツコーム、カットコーム、ジャンボコーム、テールコーム(木製・プラスチック製)、セットコーム、他】

・ブラシ

一般的なヘアブラシであり、猪毛・豚毛・ナイロンなどの素材によって種類が分かれています。

ドライヤーを使ったブローに必ずといっていいほど使用される他、髪全体をとかしてまとめるためにも使われます。

さらに以下のように分類されています。

【ハーフブラシ、ロールブラシ、ベントブラシ、クッションブラシ、シャンプー用ブラシ、他】

ヘアセットに必須!おすすめのくしと使い方

このように一口でくしといっても、種類も用途もさまざまで、髪質や髪のクセなどによって個人の使用感も異なってきます。

そこで今回は男性のヘアセットに使いやすいおすすめのくしと使い方をご紹介します。

・クッションブラシ

ブラシの中にクッションがあるタイプで、弾力性があります。

クッションが優しく頭部にフィットするので髪に当てやすく、頭皮にも優しいです。

頭皮マッサージにも使え、ほこりを落としたり、フケ・かゆみなどを抑える効果もあります。

最近ではトルマリン配合などで静電気を抑えたり、頭皮にマイナスイオンで適度な刺激を与える製品も販売されています。

水が付いた状態で使えるものもあり、シャンプー時にも頭皮マッサージで使える2wayタイプが優秀です。

ドライヤーでしっかりブローするのには、若干不向きな製品が多い印象があります。

・デンマンブラシ(ハーフブラシ)

ブラシといえばこれがイメージできるほど、もっともメジャーなタイプです。

半円の形状が目印の、耐熱性に優れた、ブローに最適なブラシになります。

ブロー時の髪の毛をひっぱる、もちあげる、流すなど、これ一本で何でも使える優等生といえるでしょう。

ロールブラシでもブローの使用感はほぼ同じだが、こちらはカールがつかないので髪質やクセにお悩みの方はこちらがおすすめです。

名前の「デンマン」はハーフブラシを創始したメーカーの名称なので、特にこだわりがなければ気にしなくて大丈夫でしょう。

頭皮マッサージにも使えなくはないですが、材質によっては水に弱いものもあるので、シャンプー使用は要注意です。

応用編!ドライヤーとくしを使った簡単ブロー&速攻ヘアセット術①

前項までにお伝えしてきたヘアスタイリングのスキルを応用した、簡単時短速攻ヘアセット術をご紹介します。

鏡とにらみ合いながら何分もワックスやオイルと格闘する毎日にはもうサヨナラです。

※ベリーショート以上ミディアムロング以下の長さのヘアスタイルを想定しています。

・まず、髪を水で濡らす

寝癖や現在ついてしまった癖を直し、髪の状態をリセットします。

シャワーを浴びてタオルドライをした後くらいの水分量が目安です。

特に寝癖がきちんと落ちているか確認しましょう。

・くしを使って、パート分けをしておく

セットが楽になるよう、ブロックごとにパート分けをしておきます。

分け目を作りたい場合は、この時にキッチリと作っておきましょう。

・くしとドライヤーを使って、ブロー

前述のドライヤーの使い方の通り、くしを使って部分ごとにドライヤーの温風をあて、サイドからブローしていきます。

サイド、トップ、逆サイド、バックの順番で乾かしていきます。

ドライヤーの風が根本から毛先まで十分にあたるように、くしで適宜髪をひっぱりながら丁寧にブローします。

特に根本はしっかりとドライヤーの熱をあてて乾かしましょう。

くしをくるっと半回転させて、根本を立ち上げながら温風をあてていくのがコツです。

さらにトップは、セットする予定の方向と逆側に根本をひっぱりながら乾かします。

これを忘れずにすることで髪の毛全体の立ち上がりとボリュームが断然違ってきます。

ブロックとパーツごとに8割くらいまで乾かしてみて、ある程度乾いたら手ぐしを入れてみて乾いていない部分をチェックしてみます。

十分に水分が飛んだら次に進みます。

応用編!ドライヤーとくしを使った簡単ブロー&速攻ヘアセット術②

ここからは、ブロー以降のヘアスタイリングについてご紹介します。

・ワックスを使って、スタイリング

適量のワックスを手に取ったら、両手の手のひらの全体になじませるように広げます。

開いた指で髪を根本からがっちりつかんで、髪全体にムラのないように揉みこみます。

ワックスの固まりが白くのこらないように注意しましょう。

・ブラシとくしで、毛の流れを整える

ワックスがある程度全体までなじんだら、ブラシで整えていきます。

形が見えてきたら、くしを使って分け目やサイド、トップなどを仕上げていきます。

無造作系のふんわりとしたヘアセットを目指す場合、くしは使わず手ぐしで整えましょう。

・手ぐしで最後の仕上げを

全体がまとまったら、最後にスプレーワックスを使います。

直接手に一回吹きかけて、手ぐしでサイドのハネやトップの流れ、前髪などをまとめます。

ミディアム以上のヘアスタイルでは直接髪にスプレーしても大丈夫です。

この時、つむじや分け目などの頭皮にはかからないように注意しましょう。

・全体をチェックして、完成!

ここまでばっちりできれば一日中ヘアスタイルをキープでき、多少くずれても直すのは難しくないです。

髪の毛の量にもよりますが、ドライヤーの使い方に慣れれば、ブローから約10分ほどで仕上がるはずです。

整髪料のみのヘアセットと比較したら、かなりの時短・省エネと持続効果アップになるのではないでしょうか。

ぜひ一度試してみてください。

ドライヤーとくしを使えば、ヘアスタイリングも思いのまま

毎日の悩みである、ヘアセットもドライヤーとくしを上手に使えば簡単に解決します。

スキルアップを重ねれば、美容室のヘアスタイリングの再現も不可能ではありません。

ヘアスタイルに自信がある日は、朝から一日のモチベーションも高く保てますよね。

ドライヤーとくしの効果的な使い方をマスターして、自分の髪質やクセにあったヘアセットパターンを確立しましょう。