髭剃りのツールとして人気を二分する、t字カミソリと電気シェーバー。
あなたは普段どちらを使っていますか?
この記事をご覧になっている方の間でも、その支持率や評価は大いに分かれるところでしょう。
「一度徹底的にそれぞれ比較してみたい」と思われている方も多いと思います。
そこで今回は、t字カミソリと電気シェーバーのそれぞれの特徴や使い勝手などをご紹介していきます。
長年の髭剃り大論争?t字カミソリと電気シェーバー
髭剃りは、多くの男性にとって毎日必要不可欠な作業ですよね。
いかに短時間で、またいかに効率よく剃れるか、普段から意識している方も多いでしょう。
そんな毎日使うツールであるだけに、その種類やブランドにこだわりのある方もいらっしゃると思います。
現在その支持率をほぼ二分しているt字カミソリと電気シェーバーですが、それぞれの主張として、
「t字カミソリって、ローションとかクリームとか何だか面倒くさそうだな…カミソリ負けもしそうだし」
「電気シェーバーは思ったより綺麗に剃れないし、そもそも本体も高いし電気代も気になるし…」
と言ったところがイメージとして根底にあると考えられます。
t字カミソリと電気シェーバーに対する、これらのイメージは正しいのでしょうか。
また、実際のところこれらの違いはそこまで大きく影響するのでしょうか。
以下で探っていきます。
髭剃りの基本!t字カミソリのメリットとデメリット
髭剃りに使われるカミソリの中でも、現在一般的に主流と考えられているのはt字カミソリです。
その刃の枚数は大体2~5枚のものが多く、近年では4枚刃、5枚刃のものも多く発売されています。
刃の枚数が多くなると刃一枚あたりの肌への圧力が分散されるので、枚数が多いものほど肌への負担が少なくなると言われています。
また、肌へのあたりが優しくなるため、優れた使用感を得られたり、満足のいく深剃りが出来たり、仕上がりも思った以上に綺麗に出来るのです。
しかし、電気シェーバーと比較した場合、どうしても肌にダメージを受けやすくなってしまうとも考えられています。
以上をまとめると、t字カミソリには次のようなメリットやデメリットがあると言えるでしょう。
・深剃りがしっかりと出来るため、髭が濃い人や髭が多い人、髭が伸びるのが比較的早い人でも、満足な仕上がりになる
・細かい部分もイメージ通りに、綺麗に剃れる
・本体も替刃も比較的安価に入手出来る
・電気シェーバーに比べると肌との摩擦が大きくなるために、肌への負担が増えやすい
・髭剃りの際に慎重さが求められ、不注意がもとで肌に傷がつく可能性がある
・髭を柔らかくしたり刃のすべりをよくする必要があるため、洗顔や蒸しタオル、シェービングジェルやクリーム、ローションなどの手間とコストがかかる
・刃の交換頻度は少なくない(一週間におよそ一回ほど)
これらのt字カミソリのメリット、デメリットに対して、電気シェーバーはどう対応しているのでしょうか。
最近の主流?髭剃り用電気シェーバーのおもな特徴とは
電気シェーバーとは、一般的に次のような構造をしています。
まず、シェーバー部分の刃である外刃で肌に圧力を加えることで髭を肌から押し出し、次に飛び出た毛を内刃と呼ばれる部分の刃でカットしていきます。
その他、刃の駆動方式や枚数が違ったり、耐水仕様でウェットシェービングに対応していたりと、製品によって若干の違いがあります。
しかし、一般的なほとんどの製品の場合にあてはまると思われる、メリットやデメリットは次の通りです。
・t字カミソリほど肌へのダメージを与えないため、もともと肌が弱い人など肌荒れを起こしやすい人の場合でも肌のトラブルになりにくい
・髭を濡らさない、いわゆるドライシェービングが安全に出来る
・いつでもどこでも、手軽に短時間で髭剃りが出来る
・刃の交換が少なくて済む(大体1年に1回ほど)
・剃った後の仕上がりが十分に満足出来ないことが多い(ツルツルな感触にできないことが多い)
・深剃りもドライシェービングでは十分に出来ないことが多く、髭が濃い人や髭が多い人、髭が伸びるのが比較的早い人には適さない
・細かい部分などイメージ通りにうまく剃れないことがある
・洗浄、分解、注油などの使用後のお手入れが面倒
・髭剃りの前後に、ローションなどで髭を剃りやすくしたり、スキンケアをする必要がある
・t字カミソリに比べると本体、替刃ともに高価で、電気代もかかる
以上が挙げられます。
どちらも結果的には少なからず肌に負担がかかりますが、髭剃り後のカミソリ負けによるヒリヒリ感や、直接的な肌荒れの原因になるかならないかが決定的な違いと言えるでしょう。
また、それぞれ独自の準備やツール自体のお手入れが必要になることも見逃せません。
実際にかかるコストや手間は、どのくらいのものなのでしょうか。
実際高い?低い?t字カミソリと電気シェーバー、コストパフォーマンス比較①
ここでは、t字カミソリと電気シェーバーそれぞれの、気になるコストパフォーマンスについて解説していきます。
まずt字カミソリですが、そもそもt字カミソリには大きく分けて次の2つのタイプが存在します。
・刃を交換しながら本体を使い続けるタイプ
ネットやCMなどでもよく見かける、代表的なt字カミソリです。
本体と替刃をそれぞれ購入できますが、スターターパックなどでお得に購入できることもしばしばあります。
切れ味を常にキープするためにも、刃を交換するタイミングをしっかり把握しましょう。
・刃を交換せず本体ごと使い捨てるタイプ
t字カミソリの特徴をそのままに、刃を交換する手間をなくしたタイプです。
本体ごと使い捨てることで、替刃に関する一切の面倒から解放され、常に最高の切れ味をキープできます。
特に本体数本入りのパックでも安価で購入でき、相当なコストパフォーマンスが期待できますが、反面値段相応の仕様であることがほとんどです。
そのため、刃の枚数や本体の持ち手部分の安定感が少ないものも多く、髭剃りの際にはより慎重な扱いが求められるのです。
以上の2つのタイプについて、1年間使用した場合のコストについて、さらには電気シェーバーのコストについて考えてみましょう。
実際高い?低い?t字カミソリと電気シェーバー、コストパフォーマンス比較②
まずは刃を交換するタイプの、「シック ハイドロ5」を例に必要なコストを計算してみます。
こちらはメーカー推奨の替刃交換は2週間となっており、年間24個の替刃が必要です。
替刃17個付きの本体パックでおよそ3,200円ほど、8個入りの替刃のみセットで1,800円ほどなので、年間約5,000円かかる計算になります。
次に使い捨てのタイプ、「シック プロテクターディスポ」を例に計算してみます。
こちらの製品はメーカー推奨の交換期間(使用期間)が約2週間とされているので、1年間で約24回本体ごと交換する必要があります。
現在ネットの通販などでは、10本入りで650円で販売されているようです。
つまり1本あたり65円となり、年間24本でも1,560円になります。
ここまで見ると使い捨てタイプの数字が驚異的ですが、これらのt字カミソリに比べて電気シェーバーで1年間髭剃りをする場合はどうでしょうか。
比較に際して十分な性能を持つ上位モデル、「ブラウン シリーズ9 9295cc」を例に見てみましょう。
この製品はメーカー推奨の替刃交換が1年半となっており、1年間の使用であれば替刃交換なしで使えることになります。
現在ネットの通販サイトなどでは、本体を26,000円~30,000円台で、替刃を10,000円ほどで購入できるようです。
つまり1年間の使用であれば、電気代は無視して本体のみとしても最安で26,000円ほどの計算になり、2年ないし3年使用するとした場合、替刃の購入を含めて36,000円ほどかかることになります。
実際にはこのほか、共通して必要になるものに髭剃りの前後に使用するシェービングローションのほか、t字カミソリではシェービングクリームやジェル、電気シェーバーの場合メンテナンス用品などが必要になります。
以上をまとめると、
・t字カミソリ(替刃タイプ)
1年間のコストおよそ5,000円、2年で10,000円、3年で15,000円
・t字カミソリ(交換タイプ)
1年間のコストおよそ1,600円、2年で3,200円、3年で4,800円
・電気シェーバー
本体を購入した場合のコスト、1年間でおよそ26,000円、2年~3年で36,000円
となり、コストパフォーマンスの面においては、電気シェーバーに対してt字カミソリに軍配が上がる結果となりました。
しかし、実際はこれだけでは比較出来ないのも事実です。
と言うのも、そのまま何もつけずに髭剃り=ドライシェービングができる電気シェーバーと比べて、t字カミソリはドライシェービングが出来ない点を加味していないからです。
これにはコストのほかにも、当然準備や手間もかかってきます。
意外と面倒?t字カミソリで髭剃りをする際の準備
では、電気シェーバーに対して、t字カミソリで必要なウェットシェービングには、どんな準備が必要なのでしょうか。
t字カミソリを使った髭剃りには、シェービングクリームやシェービングジェルなどのシェービング剤が必要と言われています。
シェービング剤にもさまざまなタイプや性質がありますので、使い方や肌質、髭の質などによって個人の好みで選びましょう。
最近では洗顔と髭剃りを兼用できたり、肌の保護や保湿に特化した製品もあります。
その他、髭剃り後の肌の調子を整える、アフターシェーブローションも必要になります。
これらを用意できたら、実際にt字カミソリを使って髭剃りをはじめる前の準備です。
まず、洗顔や蒸しタオルで髭を柔らかくします。
十分柔らかくなったら、シェービング剤をつけていきます。
手のひらに適量を取り、両手で髭全体になじませていきます。
髭全体が覆われるくらいの厚さを目安にしましょう。
しっかり馴染んできたら、t字カミソリで剃っていきます。
この時剃った髭やシェービング剤がカミソリにこびりついてきますので、数回剃るごとに刃をゆすぎ洗いしましょう。
剃り終わったら、再度洗顔してシェービング剤をきちんと洗い流すようにします。
しっかりと洗い落とせたら、アフターシェーブローションや化粧水、乳液などを使ってスキンケアをして終了です。
t字カミソリには以上のような手間がかかり、これらが面倒くさいと感じられる原因になっていると考えられます。
また、電気シェーバーはプレシェーブローションこそ必要ですが、t字カミソリのような準備を必要としない分、時間も場所も気にせず髭剃りが出来ます。
このことからも、利便性では電気シェーバーに対してt字カミソリが劣っていると言えるのも事実です。
一概には比較出来ない!それぞれの特徴を上手に活用しよう
しっかりと深剃りも出来、剃り残しもなくイメージ通りに仕上げられるt字カミソリも、準備や手間がかかります。
かと言って、忙しい朝に毎日しなければならない髭剃りに、そこまでリソースを割けないのも事実です。
特に、旅行先、出張先で、いつもの用意がなかったり、また夕方や夜などで大事な場面の直前に髭が気になってきたりといった、電気シェーバーでしか対応出来ないケースもあることでしょう。
TPOを見極め、その日その時にもっとも適した方法で、スマートに髭剃りが出来るように準備しておきたいですね。