髪をセットしていると「なんだか後頭部が平らな気がする」「頭の形がいびつだ」と感じたことがある人はいるでしょうか?
それは、「生まれつき頭の形が悪いから」ではなく、姿勢によって、成人男性でも、頭の形が変わる可能性があるのです。
今回は、後頭部が平らになる理由と、姿勢により頭の形がいびつになってしまうお話や、正しい姿勢の立位・座位をご紹介します。
平らな頭は幼少期の頃と関係あり!
後頭部や、側頭部など頭の形が、前とはちょっと違うことに気づいたことはありますか?
頭の形が他の人に比べて、いびつであったりすると「赤ちゃんの頃にずっと仰向けで寝かせられていたから」とよくいわれたりもしますね。
しかし、どうして仰向けで寝ていると、頭の形がいびつになるといわれているのでしょうか?
それには理由があり、まず幼少期の頭蓋骨はとても柔らかく、産道を通るために変形できる程だということです。
さらに、仰向けの体勢で長時間寝ていると、後頭部ばかりに重さがかかってしまい、後頭部の丸みを帯びた部分が、平らな形に変化してしまうのです。
そのまま成長が進むと、平らな状態のまま、頭蓋骨の形が決まってしまうことで起こります。
そのため、赤ちゃんの頃は、枕選びやうつ伏せの体勢にすることが大切とされています。
しかし、成人になってからでも、頭の形が変わる可能性があるのです。
それは一体、どういうことなのでしょうか?
成長と一緒に頭蓋骨のパーツの数が変わる!
先ほど「赤ちゃんは、産道を通るために、頭蓋骨の形が変わる」とお話ししました。
赤ちゃんが生まれてくるときは、45個のパーツにわかれている頭蓋骨が、重なり合うことで、産道を通れるようになってます。
一方、成人男性の場合、45個あった頭蓋骨のパーツは、成長する過程でパーツ同士がくっ付き合います。
そして、成長と共に、各パーツの間に隙間を残しながら、28個にまで減ります。
しかし、この頭蓋骨の隙間は、生活習慣によって、ズレや偏りが生じてしまうことがあるのです。
そうなってしまうと、後頭部などの頭の形が変わり、他の体の不調も、一緒に引き起こす可能性もあります。
それでは、どんな生活習慣が原因で、頭の形が変わるのでしょうか?
姿勢が一番頭の形が変わるとされる理由
果たして、どのような生活習慣が、頭蓋骨の隙間に、ズレや偏りを招いているのでしょう。
後頭部などの頭の形が、いびつに変わる前に、原因を知ることが大切です。
一番影響を与えているのが「姿勢が悪い」ことです。
普段、椅子に座っている時は、どのような姿勢を保っていますか?
足を組んだり、頬杖をついていたり、猫背になっていたりなど、姿勢がよくないと頭蓋骨へ変わった力が加わります。
変な力が加わった頭蓋骨のパーツは、間隔が偏ってしまい、頭の形が変わるのです。
さらに、後頭部や頭だけでなく、顔が大きくなってしまったり、顎が出たりなど、顔の形にも影響しかねません。
しかも、体にも影響し、肩こりや腰痛の他に、太りやすい体質になってしまう可能性もあります。
しかし、このような姿勢の悪さからくる頭蓋骨の歪みは、姿勢を正すことで改善されるといわれています。
次項で、正しい立位と座位の姿勢をご説明します。
正しい姿勢を心がけると後頭部などの頭の形が改善される!【立位編】
正しい姿勢を心がけることで、後頭部などの頭の形をきれいに保ち、シルエットのかっこいい男性でいられるようにしましょう。
最初に、立位からご説明していきます。
①肩幅くらいに両足を広げます。
肩の力を抜いて、リラックスしましょう。
②足の裏を床につけたまま、前後に体を揺らします。
最初は、大きく前後に揺れ、次第に小さくしながら、前後へ均等に体重が掛かる所を探しましょう。
③次は、左右に大きく体を揺らして「②」と同じように重心が中央にくる所を探します。
④左右、前後で感じた中心に頭がくるように立ち、頭だけを左回りに小さな円を描くように回します。
頭の重さを利用して回すようなイメージで、次第に全身を使いながら、円を大きくしていきます。
その後、同じように右回りも行ってください。
⑤頭のてっぺんから、天井に引かれるイメージで、背筋を伸ばします。
次に、頭の上に重い物を置かれていることをイメージして、背筋を戻します。
この背筋の伸び縮みを何度か繰り返すと、正しい立位の姿勢となります。
しかし、ずっと意識して正しい姿勢を保つと、最初は体が慣れないせいか「辛い」と感じる人もいることでしょう。
それは、今までの姿勢をキープするために使っていた筋肉と、正しい姿勢に使う筋肉が変わるために生じます。
体が慣れるまでの間は、1日に10分程度でも、正しい姿勢を作るようにしましょう。
正しい姿勢を心がけると後頭部などの頭の形が改善される!【座位編】
姿勢を正すことは、後頭部などの頭の形をきれいに保つこと以外にも、集中力の向上にも繋がるといわれています。
猫背など、良くない姿勢のまま座っていると、肺の広がりが完全ではありません。
呼吸も深くなく、浅い呼吸になってしまい、酸素を多く摂りこむことが難しくなります。
そうなると、体への酸素供給量が減ってしまい、ぼーっとしやすく、集中力が低下することになります。
正しい姿勢で座り、仕事や勉強の集中力を向上させましょう。
①まず、椅子に深く腰掛けます。
②座骨が、椅子の座面にしっかりと当たる位置を見つけ、キープします。
イメージとしては、少し背筋を反るようにして、骨盤をしっかりと立てて座ると、体への負担が少ない上に、正しい姿勢になれます。
椅子に座る前に、少し意識することで、この座位で座る習慣へと変わるでしょう。
その他の後頭部などの頭の形が変わる要因
他にも、頭蓋骨が歪んでしまう原因はいくつかあるので、改善方法と一緒にご紹介していきます。
●噛み癖
食べ物を咀嚼をするときに、頭蓋骨に大きな力が加わります。
きちんと左右の歯で、均等に咀嚼をしなければ、頭蓋骨が歪む原因になります。
そのため、食事の時は左右の歯でしっかり噛み、頭蓋骨への圧力を均等にしましょう。
●ストレス
ストレスもまた、頭蓋骨を歪ませる原因の1つになります。
ストレスを感じることで、交感神経が活発になり、血圧が上昇したり興奮状態へ神経が偏ります。
交感神経が活発な時間が長いと、休息をきちんと取ることができず、常に心身が緊張状態のままになります。
そうなれば、自然と肩こり・腰痛はもちろん、他の体の不調も出てくるのです。
結果として、頭蓋骨にも影響し、後頭部などの頭の形が変わることに繋がります。
しかし、交感神経の働きを抑え、副交感神経を活発にさせることができれば、改善されるといわれています。
主に半身浴、ヘッドスパ、ヨガなど、リラックスできることをすると、交感神経を抑制し、副交感神経を活発にすることができます。
または、軽い運動を定期的に行うとリフレッシュされます。
たくさんの酸素を取り入れるためにも、段差昇降運動や、ウォーキングなどもまたオススメです。
姿勢を改めて健康的な生活を
頭の形が歪んでいる原因は、姿勢が一番大きく関係しています。
そのため、毎日少しずつ、従来の姿勢から、正しい姿勢へと体を慣れさせ、変えていく必要があります。
そうすることで、頭の形はもちろん、肩こりや腰痛など、他の体の不調も改善されることでしょう。
日頃から、意識して姿勢を正し、頭蓋骨の歪みを予防するのもよいでしょう。