汗が臭うのはアルカリ性の汗のせい?!酸性にするためには?

体の悩みの中でも、「汗の臭い」が気になっている男性は多いのではないでしょうか。

「どうして汗が臭うのか?」

それは、本来酸性であるはずの汗が、アルカリ性に変わることで臭いを発するからです。

それでは、なぜ汗は酸性からアルカリ性に変わってしまうのか、そのメカニズムを知り、効果的に改善していくための方法をご紹介していきましょう。

汗にも種類がある!体から出る汗の性質とは?

普段の生活の中で、汗に種類があることなど、考えたこともない方が多いのではないでしょうか。

汗は、次のように分けられています。

●「アポクリン汗腺」から分泌される汗

緊張や興奮状態の時に出る汗です。

この汗には、たんぱく質・脂質・アンモニア等が多く含まれていて、この汗腺から多量の汗が分泌されることにより、ワキガの原因となります。

●「エクリン汗腺」から分泌される汗

体温調整のための汗で、夏の暑い時期などに、高くなった体温を汗をかくことで下げます。

汗には、微量の塩分やミネラルが含まれていますが、その成分はほぼ水で、汗自体は無臭です。

微量の塩分やミネラルが含まれていますが、ほぼ水分で、その汗自体は無臭です。

このように、汗には2つの種類があります。

そして、通常の汗は肌と同じ「弱酸性」で、肌を守る役目をする美容水のような効果もあると言われています。

しかし、そんな魅力的な弱酸性の汗が、様々な影響により、「アルカリ性」に近づいていくことになります。

次章からは、汗がアルカリ性に変化してしまう原因と対策についてのお話をしていきます。

酸性の汗がアルカリ性に変わってしまう理由とその影響

先ほど、通常の汗は弱酸性で、美容水としての効果もあるというお話をしました。

しかし、激しい運動をした後や、日頃あまり運動をせず、汗をかくことに慣れていない人が暑い場所などに行き、大量に汗をかいてしまうと、重炭酸イオンが混じった汗が出てくる場合があります。

そのような汗を放置してしまうことにより、「アルカリ性」に変わってしまうのです。

アルカリ性に変わることで、汗の臭いも強くなることが多く、弱酸性の肌は中和され、雑菌の繁殖を抑えることができなくなります。

そんな状態になったうえ、汗をかいた肌に、空気中のチリやほこりが付着してしまうことで、肌トラブルを起こすことにつながっていきます。

汗を放置すると、自然に蒸発はしていきますが、同時に肌の潤いまでも奪っていくので、乾燥肌になりかねません。

さらに、水分の蒸発を防ごうとして、皮脂の分泌が過剰になるため、脂っぽい肌になり、ニキビや吹き出物ができやすくなります。

このように汗がアルカリ性になってしまうことで、及ぼされる影響は様々あります。

それでは、肌の様々なトラブルを起こさないようにするためには、日頃、どのようなことに気をつけたら良いのでしょうか。

そのための対策法をいくつかご紹介していきます。

健康的に改善を!サラサラした酸性の汗にするためには?

前章で、酸性の汗がアルカリ性に変わってしまう理由として、日頃からあまり運動をせず、汗をかくことに慣れていない人が大量に汗をかくことにより、重炭酸イオンが混じるとお話ししました。

そのことから考えても、良くない汗になってしまう原因として、「運動不足」があることはおわかりになったかと思います。

運動不足の人というのは、汗腺が衰えがちで、新陳代謝が悪く、普段、筋肉を使い慣れていないので、たまに汗をかくことによって、乳酸が大量に作られてしまいます。

そのため、汗はベタベタで蒸発しにくい状態になるため、雑菌も繁殖し、臭いが強くなり、アルカリ性の汗へと変わっていくことになります。

様々な悪影響を及ぼすアルカリ性の汗にならないためには、「適度な運動」をすることが大切です。

特に効果が期待できるのは、「有酸素運動」だと言われています。

ウォーキングや軽めのジョギング・水泳・サイクリングなどがおすすめです。

定期的に有酸素運動をすることにより、新陳代謝が高まって老廃物がたまりにくくなり、ストレスの軽減にもつながるなど、メリットはたくさんあります。

しかし、運動をして汗をかいた後は、そのまま放置をしてはいけません。

汗をそのままにしてしまうと、酸化して臭いの原因となります。

すぐに汗を流せる環境の場合は、シャワーで汗を流し、流せない場合は、タオルで拭き取るなどをして、放置をすることは避けましょう。

アルカリ性の汗を酸性に戻そう!「食の改善法」をご紹介

アルカリ性の汗に近づいてしまい、汗の臭いが強くなった場合、酸性の汗に戻して、臭いを改善するためには、毎日の食生活を見直して、改善する方法も効果的です。

まず、汗の臭いを悪化させてしまう食べ物も知っておいた方が良いでしょう。

・肉類
・にんにく、にら
・牛乳、チーズ
・香辛料の多い食べ物
・サラダ油、植物油
・アルコール

などが挙げられます。

これらは、摂ってはいけないわけではありませんが、多量に摂取することはおすすめできません。

そして、汗の成分を改善するためにおすすめの食材には、次のようなものがあります。

・ビタミンC・E、ベータカロテン、カテキン等を多く含んだ緑黄色野菜

たんぱく質や脂質の酸化を抑えます。

・梅干しやお酢、海藻類

乳酸の分泌を抑え、体臭の改善につながります。

それだけではなく、疲労回復も期待できます。

・食物繊維、オリゴ糖などの整腸食品

腸内の悪玉菌を減らし、臭い成分の分泌を抑える効果があります。

効果的な食材だけを大量に食べれば良いわけではなく、バランスを考えながら、上手に摂取していくことが大切になります。

アルカリ性の強い汗の臭いがついた衣類の洗浄方法とは?

通常の酸性でできている汗の臭いを取るためには、中和させるためにアルカリ性の洗剤が効果的です。

しかし、アルカリ性が強くなってしまった汗の場合は、「クエン酸」を使用することをおすすめします。

クエン酸だけではなく、酸素系漂白剤と一緒に使うとさらに効果的です。

まずは、洗濯機に直接アルカリ洗剤を入れ、酸素系漂白剤を洗剤の投入口に、クエン酸は柔軟剤の投入口へ入れて洗ってください。

この方法でも臭いが落ちなかった場合は、洗面器やバケツにお湯をはって酸素系漂白剤を入れ、その中に洗濯物を一晩つけておき、翌朝すすぐと効果があるでしょう。

クエン酸は、ドラッグストアでしたらどこでも購入することができますし、洗濯機に入れるだけなので、ぜひ、お試しください。

外出前や外出中に汗の臭いを即消せる!頼れるアイテム

これまで、汗のアルカリ性が強くなり、臭いもきつくなってしまった場合の改善方法をご紹介してきました。

他にも、汗による気になる臭いをすぐに消したい時におすすめなアイテムがあるので、いくつか挙げてみましょう。

・スプレータイプ

携帯用の小型のものもあり、汗をかいたらすぐ、全身に使用できるので、大変便利です。

・ロールオン&スティック

肌に直接塗るので、臭いのもとにも直接効きます。

汗をかいても流れにくい高密着な商品が多く、長時間の制汗効果と殺菌効果もあります。

小型なので、携帯にも便利です。

・ボディペーパー

汗をすぐに拭き取ることができ、臭いを抑えられます。

爽快感の強いものを使用すると、さらにリフレッシュ効果も得られます。

肌の弱い方は、弱酸性成分で、刺激の弱いものを選びましょう。

少量タイプは軽いので、携帯にも便利です。

デオドラント製品は、大きく分けるとこれらのようなものがあります。

男性の中には、香りが苦手な方もいらっしゃると思いますが、無香料タイプのものもありますので、
自分の好みに合わせて使用することをおすすめします。

汗の性質を変えるために健康的に改善しよう!

これまでお話ししてきたように、汗が臭いを発してしまうのには、何らかの原因があります。

自分の汗が臭ってしまう原因を見極めて、今日からでもできる改善方法を実践していきましょう。

改善方法の一つである、定期的に運動をすることは、汗の臭いのためだけではなく、体全体の健康のためにも、とても良いことです。

健康で爽やかな毎日を送るために、自分に合った方法で、無理なく続けていきましょう。