「シック」と「ジレット」の髭剃り論議は、繰り返し行われていて尽きることがありません。
「好みの差だよ」と言ってしまえばそれまでですが、自分にとってはどちらの商品がベストなのか、その特徴を知ってから判断したいですよね。
また、髭や肌は年齢や環境によって変わってきます。
肌への負担を軽減し、より良い髭剃りをするために両社を比較してみました。
髭剃り論議の前に「シック」と「ジレット」を知ろう
会社の特徴を知ることも、製品を選ぶときの参考になります。
では早速、両社の成り立ちを見ていきましょう。
「シック」は、「電気カミソリ」を発明したジェイコブ・シックがアメリカで創業しました。
様々な会社と関わりながら、シックを存続させ、日本には、1960年(昭和35年)にシックジャパンの前身である桜薬品工業株式会社が設立され、2003年(平成15年)に社名を現在のシックジャパン株式会社に変更しました。
そして、2004年(平成16年)に世界初となる4枚刃カミソリ「シック クアトロ4」を発売します。
その後もさまざまな製品を生み出し、現在では日本シェア1位を誇るウェットシェービングカンパニーです。
「ジレット」は、「T字型替え刃式安全カミソリ」を発明したキング・C・ジレットが、1901年にアメリカで創業しました。
それまでは気軽に髭剃りをすることが出来ず、ほとんどの人が理髪店に行って髭を剃るか、理髪店でカミソリを研いでもらってから、自分で剃っていたのです。
カミソリの手入れを怠ると、とたんに刃が肌を傷つけてしまうので、毎日の髭剃りはとても手間の掛かる作業でした。
そこで、もっと安全で手軽に髭剃りをするために発明されたのが、「T字型替え刃式安全カミソリ」なのです。
その後、戦場で兵士がT字型カミソリを使い、その使いやすさから自宅でも使い始めたため、全米に一挙に広がりました。
日本には、1944年(昭和19年)に進出し、吸収や移管をしながら現在に至ります。
世界的なシェアを見ると「ジレット」が「シック」を大きく引き離していますが、前述したように日本国内では「シック」がトップです。
髭剃り用カミソリシェア1位!「シック」製品の特徴とは
まずは、「シック」の製品を見てみましょう。
・シックハイドロ5カスタム
・シックハイドロプレミアム
・シックハイドロ
・シッククアトロ
・シックプロテクター
・シックウルトラ
・シックスーパーⅡ
このように現在では、7種類の製品がシリーズとして販売されています。
カミソリの種類も替え刃式の2枚刃から5枚刃まであり、使い捨てタイプ、電動トリマー付きや振動タイプが揃っています。
「シック」の製品は、スムーザーにハイドクライドジェルやココナッツオイル、アロエ、ビタミンEなどを配合し、髭剃りをスムーズにして肌への摩擦を軽減するので、「ジレット」よりもより肌にやさしい印象です。
また、不意な横滑りで肌や傷つかないセイフティワイヤーなどの工夫がされていて、初心者の方でも安心して使える設計がされています。
また、シェービング剤も豊富にあるので、カミソリと合わせて使うと、肌を守ることが出来ますね。
髭剃り用カミソリ人気の「シックハイドロ」の特徴
「シック」製品の中でも人気の高い「シックハイドロ」シリーズの製品の特徴を見てみましょう。
【シックハイドロシリーズの特徴】
①ハイドログライドジェルで肌の摩擦を軽減
スムーザーに配合されたハイドクライドジェル効果で、今までの「シック」製品の中でも、肌への摩擦が圧倒的に少なく、髭剃りを滑らかにし、肌へのヒリヒリ感も軽減します。
ジェルの持ちが良いのでより肌を守り、敏感肌の方でも安心して髭剃りが出来ます。
②滑らかに剃れるスキンガード付き5枚刃
刃の間隔が詰まっているのでより肌に密着し、スキンガード付きで刃の間に肌が食い込むのを防ぎます。
また、スキンガードが肌の動きを調整するので、肌の表面がより滑らかに剃れます。
5枚刃なのに刃の間隔が詰まっているので、ヘッドの大きさは4枚刃とほぼ変わりません。
③パラレルフィンガードバーが深剃りを助ける
パラレルフィンガードバーが肌に刃を密着させるので、よりしっかり髭が剃れます。
④細かいところまで簡単に剃れるフリップ式トリマー付き
カミソリの上部にフリップ式トリマーが付いているので、もみ上げや鼻の下など細かいところも簡単に剃れます。
このように人気の「シックハイドロ」シリーズは、より肌にやさしい設計になっています。
次は「ジレット」についてご紹介しましょう。
髭剃り用カミソリ根強い人気の「ジレット」製品の特徴
では、「ジレット」の製品を見てみましょう。
・ジレットフュージョンプロシールド
・ジレットフュージョンプログライド
・ジレットフュージョン
・ジレットマッハシンスリー
「ジレット」製品の特徴は、フュージョンシリーズにしっかり髭剃りが出来る「フレックスボール」を採用したことでしょう。
フレックスボールは、カミソリのヘッドが縦方向だけでなく、横方向にも動きます。
どんな顎の形でも、どんなに凸凹している肌でも、どのような髭の生え方をしていても、しっかりフェイスラインに沿って深剃りが出来るように設計されています。
このフレックスボールの採用で「剃り残しゼロ」が実現されるのです。
良く剃れる刃とフレックスボールの動きで、1回のストロークでより多くの髭を剃ることが出来ます。
また、「シック」同様、「ジレット」もシェービング剤を揃えているので、より快適に髭剃りが出来るでしょう。
「ジレット」には、髭を整えたい方におすすめの「髭トリマー・ボディグルーマー」という製品があり、どのような髭スタイルでも、簡単に仕上げられるカミソリもあります。
このように「ジレット」は、より肌に密着し、剃り残しを防ぐ作りになっているのです。
髭剃り用カミソリ人気の「ジレットフュージョン」の特徴
それでは、ジレットの中でも人気の高い「ジレットフュージョンプロシード」を見ていきましょう。
①フレックスボール付きでより細やかな髭剃りが出来る
先程もご紹介しましたが、フレックスボールを採用しているので、どんな状態のフェイスラインでもしっかり剃れます。
②刃の前後に付いたスムーザーで肌を守る
フュージョンシリーズの中でもプロシードは、肌を守る保護膜を作り、より肌にやさしい設計です。
また、プロシードクールは、クーリングテクノロジー採用で滑らかな剃り心地に加え、爽快さも味わえます。
③極薄5枚刃
「革新的な5枚刃」と謳っているように、薄型で緊密に配置された5枚刃は髭の引っ掛かりを抑え、剃り心地抜群です。
④ピンポイントトリマー
刃の裏側に付いている、ピンポイントトリマーで剃りにくい部分もきれいに仕上げます。
このように、「シック」に比べ「ジレット」製品は、肌を守りつつもしっかり深剃りが出来る印象ですね。
剃り残しが気になる方や、髭が濃いのでしっかり剃りたい方には「ジレット」がおすすめです。
髭剃りは「シック」か「ジレット」か
「シック」か「ジレット」か論議が分かれるのは、使った方の印象が大きく違うことから起こるようです。
「シック」の製品は、より肌に優しく、「ジレット」の製品は、よりしっかり剃れるという印象のある両社ですが、髭剃りをした方の印象では真逆の方もいます。
この印象の違いは、髭の濃さによるもののようです。
特に髭が濃くない方には「シック」の方がしっかり剃れる印象があり、肌への密着感や髭剃り後の爽快感も「シック」が上回るという感想を持つ方がいます。
また、反対に髭が濃いのでより深剃りをしてすっきりしたい方には「ジレット」を愛用する方が多く、フェイスラインに沿ってカミソリのヘッドがよく動くのでしっかり剃れると感じるようです。
肌も髭も年齢や環境によって大きく変化していきます。
今まで使っていたカミソリが使いづらくなったら、自分の肌や髭が変化している証拠です。
そんな時は、メーカーにこだわらず、自分に合った製品を選びましょう。
髭剃りはメーカーではなく自分の髭と肌に合ったものを
「シック」も「ジレット」も、髭がしっかり剃れて、肌に優しく出来ています。
どちらが自分に合っているかは、髭の濃さや肌の状態に左右されることが多いようです。
肌への密着感や髭剃り後の爽快感も人によってそれぞれ違うので、一概にどちらが良いとは言えません。
この記事でご紹介した、両社の製品の特徴を参考に、より自分に合ったカミソリを見つけてください。