美への追求が好きな人は、女性だけではありません。
以前から、美容師などでも男性が多く、美容業界での男性のポジションは決して悪いものではありませんでした。
近年は、ますます美容業界の仕事を志す男性の方は増えています。
主に美容師の仕事を例に、美容業界の現状や将来性についてまとめました。
男性も活躍!美容業界の仕事
美容師やネイリスト、メイクアップアーティスト、エステティシャンなど、美容に関わる仕事を夢見る男性は多くいます。
内側からの美を助ける、インストラクターやフードコーディネーター、アロマセラピストなども注目の職業ですよね。
手先が器用でセンスがあったり、人とのコミュニケーションが好きだったり、流行についていく努力があれば、美容業界で成功する道は開かれています。
最近では、デパートの美容コーナーでも、男性の姿を目にするようになりました。
こまやかな気配りや、観察力は、女性だけの美徳ではありません。
美容業界は、見た目よりずっと過酷な現場であることも多く、拘束時間も長いため、性別は関係なく根性がものをいう現場なのです。
また、現在の日本では出産や育児で家庭的になるのは、やはり女性が多いですから、美容院などで店長やマネージャーに出世する人は、男性の方が多いかもしれません。
男性は敬遠される?美容業界の仕事
美容関係の仕事の中で、エステティシャンやネイリストは、以前は男性にはハードルが高いイメージがありました。
なぜなら、「肌に触れる」職業だからです。
整体師やマッサージ師も肌には触りますが、エステティシャンとなると、もっと繊細なタッチと気配りが必要です。
まだまだ男性に肌を触られることに拒絶反応を示す女性もいますが、逆に、男性からのボディータッチに拒否感を感じない女性もいます。
また、エステは女性のものだけではなく、男性でも体験したいと思うものになってきています。
その際に、女性からだと意識してしまい緊張してしまう場合もありますから、男性エステティシャンの需要は今後、拡大していく可能性もあるのです。
美容師が髪結いさん、パーマ屋さんなんて呼ばれていた昔は、男性の美容師はおろか、お客さえもめずらしいのが常識でした。
それが時代の変化とともに、男性の美容師が増え、今や男性がいて当たり前の仕事になりましたよね。
ですから、人気エステティシャンになりたい、と男性が思っても不自然なことではありません。
美容業界の仕事でネックになること
美容業界で働きたいと思うときには、性別のこと以外で考えなければいけないことがあります。
それは、年齢です。
例えば美容師の場合、指名されやすいのは、見た目が良くおしゃれでトレンドをしっかり意識した若い美容師ではないでしょうか。
たくさんの美容師を抱える大きな美容院に行くと分かりますが、仕事しているのは、若い男女が圧倒的に多いのです。
たいていの場合、アシスタントとして働いた美容院で一人前になったら、そこでマネージャーや店長として働くのでなければ、自分でお店を持つなどして、多くの場合50代になる前に最初の職場を離れます。
50代くらいでも男性はバリバリ働けますが、若い美容師たちと同じポジションでいつまでも働くということは、やはり居心地悪く感じることになるでしょう。
女性美容師が、結婚や出産で余裕のある働き方を選ぶことは多くありますが、男性美容師が同じように産休や育休をとることは少ないため、こうした悩みは男性の方が多くが抱えています。
いつまでも、最初に覚えた技術が通用する世界ではなく、時代とともに柔軟に変化していくことが求められるため、若い頃から将来を見通して、計画的に働くことが大切になります。
美容師の働き方
男性が多い美容業界の仕事として、美容師を例に取り上げましたが、ネイリストやスタイリスト、メイクアップアーティストも同じことが言えます。
流行を意識する側から発信する側になれるのは一部の人間だけで、もし選ばれた人間になれたとしても、そのポジションを維持するのは大変です。
そのかわり、成功して自分の店を持てば収入は青天井で、夢を見ることができるやりがいのある仕事です。
また、お店をもたずにフリーランスとして働いている方もいます。
技術をつけて顧客を確保したら、働きたいように自由に働く道を選ぶことができます。
「ヘアデザイナー」と呼ばれて、イベントに行ったり撮影現場に行ったり、結婚式で花嫁さんにヘアメイクしたりすることもあります。
人生にはお金以上に大切なものがあると考えている方にとっても、魅力的な選択肢と言えるでしょう。
もちろん、ビッグな仕事をして、さらに成功したい場合でも無限の可能性がある仕事です。
多くの美容師は、SNSや動画サイトなどを積極的に利用して、ファンを増やす努力をしています。
ファンが増えれば働き方を選べますし、ベテラン若手関係なく実力を発揮できるというのも、美容業界の仕事の魅力です。
美容師の働き方と将来性
美容業界の仕事の中でも、主に美容師の将来性について考えていきますが、美容師にはさまざまなニーズがあります。
まず、美容師免許を取得することで、アイリストとして働くことができます。
アイリストとは、まつげエクステやまつげパーマを施術する人のことで、美容師免許がなければできません。
美容室の中で働くこともあれば、プライベートサロンを開業して働くこともあり、お客がつけば収入は安定します。
どちらかといえば女性が多い仕事ですが、男性でも、美容師免許を活かしてアイリストを仕事にすることは可能です。
ただ、「美容師免許を取得する際の勉強だけでは足りない」と感じる方が多く、より専門的な知識や技術を得るために、ふたたび研修に通う場合が多いようです。
また、福祉の現場にも美容師の需要はあります。
病気や障害で美容院に行くことはできない方に、病院や施設へ出向いて行く「福祉美容師」です。
高齢化社会の日本では、今後ニーズの高まりが予想される仕事と考えられます。
さらに、管理美容師として働くこともできます。
これは、美容院の衛生的な管理を担当する仕事で、従業員が2人以上いる美容院には必ず必要になります。
男も女も関係ない!?美容業界の仕事は人手不足
美容師の仕事の将来性について考えましたが、美容業界全体を見ても男性の活躍は目覚ましく、個人的には、今後さらに参入しやすくなると考えます。
ジェンダーレスという言葉が浸透し、性別の差があいまいなものになっていく中で、「男性だから」という理由でできないこと、やりにくいことは徐々に減ってきています。
「男は頼られてなんぼ」「男なのにいつまでも出世できないなんて」という考え方自体が古いものになり、もっと働きやすくなる可能性もあります。
そもそも、美容業界の過酷さに耐えられずに転職してしまう方も多いため、慢性的な人手不足が課題としてあります。
年齢による働きにくさは解消されていき、経験豊富で腕のある美容家が長くつとめることができる未来も、そう遠くはないでしょう。
夢は大きく!世界一の美容家に!
美容を仕事にすること、好きなことを仕事にするということは、「男だから」という考え方ではなく、誰にとっても険しい道のりです。
中には、ボディタッチなどの理由から男性が参入しにくい職種もありますが、多くの職種では「世界一になる!」という闘志を燃やして男性が挑んでも違和感はありません。
一握りの成功者を目指しても良いですし、プライベートを充実させる働き方を選んでも良いと思います!