女性は日頃から紫外線を気にして、日焼け止めを利用している人が多いですよね。
しかし、男性のみなさんは日焼け対策をしていますか。
職種によっては厳しい日差しの下で、一日中働いている人もいますよね。
こんがりと日焼けした肌も素敵ですが、気をつけないと思いがけない病気になることも…。
そこで今回は、しっかりと日焼け対策ができるように、日焼け止めを効果的に塗る方法をご紹介します。
女性だけじゃない!男性でも紫外線対策が必要な理由
日焼け止めを使用するなどの紫外線対策は、今や女性だけのものではありません。
そもそも日焼けの仕組みはどんなものかご存知ですか。
肌が黒くなるのは、紫外線が大量に当たることで、体の表面にメラニンの粒が大量に増えたからです。
日焼けには、「サンタンニング」と「サンバーン」の2種類があります。
2つとも、あまり聞き慣れない名称ですよね。
サンタンニングは簡単に言うと、肌がこんがり小麦色に焼けた状態です。
サンバーンは、肌が火傷状態で炎症を起こしていることです。
誰もが一度は海やプールで遊んだ後に、日焼けのし過ぎで肌が真っ赤になり、ヒリヒリと痛い思いをしたことがあるでしょう。
シャワーを浴びるのすら痛くて辛いですよね。
こうなってしまっては当然肌にも良くないので、効果的に日焼け止めを使う必要が出てきます。
日焼けのし過ぎは、身体に以下のようなリスクがあります。
●皮膚癌
皮膚癌を予防する大きなキーポイントが、紫外線対策をすることと言われています。
●白内障
白内障のおよそ20%は、紫外線が原因だと言われています。
●シミ・シワ・たるみ
男性も女性同様にシミ・シワ・たるみが気になりませんか。
早いうちから紫外線対策をしている人の方が、若々しくキレイな肌を保持することができるようです。
紫外線を防ぐ!日焼け止めの原理
ここで、男性はあまり馴染みのないであろう「日焼け止め」について解説します。
●紫外線吸収剤
紫外線吸収剤とはその名称の通りに、紫外線を吸収することで肌への紫外線を減らす素材です。
紫外線吸収剤には、透明で白浮きしなかったり、塗り心地もサラサラで汗にも強いことがメリットとして挙げられます。
ただし、敏感肌だったりすると、人によっては肌への刺激となる場合もあります。
●紫外線散乱剤
紫外線散乱剤は紫外線を跳ね返し日焼けを防止するもので、天然の成分のものがほとんどです。
ですから、肌への刺激は少ないです。
しかし、塗り心地はこってりしており、汗にも弱いのが残念なポイントです。
次に、日焼け止めのパッケージを見てみてください。
ほとんどのものには、
・SPF○○+(数字と+プラス)
・PA++++(PAと+プラスが数個)
と記載されているはずです。
「SPF」というのは、Sun Protection Factor(サンプロテクションファクター)を略したものです。
太陽からの紫外線B波(UVB)から、肌をどれだけ守れるかを表わしています。
このSPFの後の数字によって、日焼け止めの効果を判断することができます。
数字が大きくなるほど日焼け止めの効果は高くなります。
「PA」というのは、Protection Grade of UV‐Aを略したものです。
SPFがUVBを防ぐ指数であるのに対して、PAはUVAを防ぐ指数です。
PAはその効果を実感しにくいため、SPFのように数値化されていません。
紫外線A波から肌をどれだけ守れるかの表示として、+プラスの数で効果の度合いが表されているのです。
ちなみに、「++++」プラス4個が最高値です。
日焼け止めの紫外線防止効果が持続する時間はどのくらい?
「日焼け止めを塗ってもあまり効果がないのでは!?」と不安に思う人もいるでしょう。
実は、日焼け止めを塗っていたからといって、完璧に日焼けを予防できるというわけではないのです。
日焼け止めの効果をアップさせるためには、まず、日焼け止めの効果の持続時間を知っておく必要があります。
効果が持続する時間がわかっていれば、日焼け止めの効果が切れたときの対処がしやすくなりますよね。
例えば、朝の外出前に日焼け止めを塗ったとしたら、どのくらい効果が持続すると思いますか。
1回塗っておけば1日中、紫外線からお肌が守られると思っている人は要注意ですよ。
なぜならば、日焼け止めは1回塗ったからといっても、ずっと効果が継続するわけではないからです。
使用者がいる環境状態によっても変わってきますが、一般的には日焼け止めの効果は2~3時間程度と言われています。
思っていた以上に効果の持続時間が短くて、ビックリしますよね。
ですから、2~3時間くらい経過したら日焼け止めを塗り直さないと、紫外線を充分に阻止することができなくなってしまうのです。
繰り返し塗り直すことが大切なのですね。
場面によって使い分けよう!紫外線防止効果もバッチリな日焼け止めの選び方
人間は、太陽に当たってからおよそ20分程度で日焼けをします。
日焼け止めを塗ることによって、日焼けをするまでの時間を延ばすことができます。
<例>
●SPF50+:(通常の日焼けまでの時間20分)×50=1000分(16時間40分)
●SPF30+:(通常の日焼けまでの時間20分)×30=600分(10時間)
誤解されやすいのですが、50や30という数字は、日焼け止めの強さを表しているのではありません。
効果の持続時間を表しています。
そこで、「最も紫外線防止効果がありそうなSPF50+PA++++を使用すればいいのか」と思うかもしれませんが、必ずしもそうではありません。
なぜかと言うと、SPFやPAの数値が上がるほど、肌への負荷が大きくなっていくからです。
つまり、乾燥したり肌荒れしたりしてしまう可能性が高くなるのです。
可能な限り肌にストレスなく、なおかつ日焼け止め効果を得るためには、シーンによって使い分けることが大切なのです。
●家の中 SPF10~15、PA++
家の中にいても、窓などから紫外線は侵入しています。
徹底的に紫外線対策をしたいのであれば、低いSPFの日焼け止めを使用しましょう。
●日常生活 SPF15~20、PA++~PA+++
ゴミ捨てや、近隣の店への買い物などで長時間太陽に当たらない時は、SPF15~20くらいが良いでしょう。
●海や山 SPF30~50、PA+++~PA++++
長時間、直射日光をガンガン浴びるシーンには、SPF30~50などの数値が高い日焼け止めを塗ってください。
汗や水に強い、ウォータープルーフタイプもあります。
日焼け止めを効果的に塗るポイント
こまめに塗り直すことが可能ならば、SPFやPAの数値が低い日焼け止めを何回か塗り直した方が、肌への負担も軽くなり、さらに紫外線防止効果も高くなります。
せっかく塗っても、しっかりとした効果が期待できないのは嫌ですよね。
ここで、日焼け止めの正しい塗り方や、効果的な使い方をおさらいしておきましょう。
●顔全体、身体全体に塗ってムラを防ぐ
日焼け止めはムラ無く塗っておかないと、塗り忘れた場所だけ日焼けしてしまいます。
特に、顔の場合は目立つので、変に日焼けしてしまっては恥ずかしいですよね。
透明タイプの日焼け止めスプレーは手を汚すことなく使用できて便利ですが、塗りムラができやすいので、万遍なく噴きつけるようにしましょう。
また、ベタベタするのを敬遠して、薄く付け過ぎないように気をつけてくださいね。
●頬骨の周辺を念入りに
頬骨の周辺はシミができやすい場所です。
顔の他のパーツよりも、少し多めに日焼け止めを塗っておくと良いでしょう。
●こまめに塗り直す
紫外線が強烈な夏場はたくさん汗をかくため、日焼け止めが流れ落ちてしまうことがあります。
面倒でも、こまめに塗り直すことを忘れないでくださいね。
やってはいけない日焼け止めの塗り方
ここまで読んで頂いて、日焼け止めの効果を高め、持続させるために必要なことがお分かり頂けたと思います。
最後に、やってはいけない日焼け止めの塗り方についてお話しします。
どれもついついやってしまいがちなので、しっかりと覚えておきましょう。
●開封してから時間が経過している古い日焼け止めを使用する
保管の仕方によっては雑菌が繁殖していたり、品質が変化していることもあります。
●乾燥した肌に塗る
男性においては、お風呂上りにクリームなどをしっかり塗って、毎日肌をケアしている人は少ないでしょう。
ですから、カサカサした乾燥肌の人もいますよね。
乾燥肌に日焼け止めを塗ってしまうと、肌がさらに乾燥してしまう場合があります。
保湿液などで保湿をしてから使用しましょう。
●紫外線に当たる直前に塗る
肌に日焼け止めが浸透するまでの間に、日焼けしてしまう場合があります。
余裕をもって、外出する20~30分前に塗っておきましょう。
●日焼け止めを薄くつける
何度もお伝えしますが、日焼け止めをムラなくしっかり塗るためにも、惜しみなく使いましょう。
●部分的に塗り忘れる
首筋・耳の後ろ・腕の内側・手の甲・ふくらはぎの裏・足の指先などが、つい塗り忘れしやすい部分です。
身体の上から順番に塗っていくと、塗り忘れを減らすことができるでしょう。
日焼け対策を万全に
男性は、日焼け止めに関しての知識や、正しい使用方法をご存知なかった人も少なくないのではないでしょうか。
紫外線の浴びすぎは身体によくありません。
大きなポイントは、シーンに合わせて日焼け止めを使い分けることと、こまめに塗り直すことです。
日焼け止めを上手に活用して、あなたの肌を守ってください。