あなたの耳垢は乾燥?湿っている?その原因や種類・対処法は

耳掃除をしようと思った時、耳垢がパリパリと音を立てて乾燥していたり、逆にしっとりと湿っていると感じたことがあるかと思います。

どうして乾燥していたり、湿っているなど違いがあるのか不思議に思ったことのある男性もいらっしゃるでしょう。

ここでは、耳垢が乾燥したり湿ったりする原因や耳垢の種類、また、それぞれの対処法についてまとめてみました。

あなたの耳垢は乾燥している?それとも湿っている?

耳垢は、「乾性耳垢」と「湿性耳垢」の2種類に分けられます。

このうち、日本人に多い耳垢の状態は前者の「乾性耳垢」です。

逆に欧米人は後者の「湿性耳垢」であることが多いです。

溜まった耳垢が湿っていると、臭いが発生したり、耳掃除がしにくくなると言われています。

しかし、耳垢が乾燥しがちな方も様々な悩みを抱えています。

ここからは、耳垢が乾燥する原因や湿っている原因についてみていきましょう。

〇耳垢が乾燥する原因は何?

・遺伝によるもの

日本人である私たちの約80%以上の方の耳垢は乾燥しています。

そのため、多くの方がほぼ遺伝によるものであると言えるでしょう。

・年齢によるもの

赤ちゃんの耳垢は私たちのように乾燥しておらず、湿っていることがほとんどです。

特に赤ちゃんは汗をよくかくため、耳の中までネバネバとしている傾向にあり、そのため、耳垢が湿った状態となるのです。

逆に高齢になるほど汗腺の働きが活発になり、耳垢がネバネバする傾向にあるようです。

・湿度によるもの

耳垢が乾燥しているか湿っているかは、過ごす空間の湿度にも大きく左右されます。

以上のように、耳垢が乾燥しているか湿っているかについては、その人の体質や生活空間などの環境によって異なるのです。

耳垢が乾燥する場合の対処法について効果的な方法を教えて!

私たち日本人の耳垢は乾燥傾向にあり、湿っている方のほうが少ないことが分かりました。

では、実際に耳垢が乾燥する場合はどのような対処法を取れば良いのでしょうか?

以下にご紹介します。

〇耳掃除を行う際は耳鼻科の受診がおすすめ

耳垢が乾燥していて、お風呂上りでも湿っているという状態ではない方は、自分で耳掃除を行っても綺麗にならない上、皮膚を引っ掻いて傷つけてしまう原因となります。

その結果、外耳炎など、耳の病気を発症してしまう危険もあるため、過度な耳掃除は避けるようにしましょう。

どうしても耳の中に溜まった耳垢が乾燥によりパリパリと音を立てたり、湿っている耳垢でないために取りにくいという場合は、耳鼻科で耳掃除してもらうようにしてくださいね。

〇綿棒にオイルを付けてみよう

耳掃除を自宅で行いたい場合は、綿棒の先にオイルなどを湿らせ、耳の壁に沿ってくるりと綿棒を一回転させて耳垢を除去しましょう。

オイルを湿らせることで綿棒のコットンが柔らかくなり、耳への負担を減らすことができます。

〇お風呂上りに行うこと

耳垢はお風呂に入っている間に湿気を含み、少し柔らかくなる傾向にあります。

お風呂上りなどに耳掃除を行うと乾燥していた耳垢が湿っているため、取りやすくなるでしょう。

その際、綿棒は耳の奥まで入れるようなことのないよう注意しましょう。

〇耳かきの使用は避けよう

耳垢が乾燥している場合は耳からはがれにくくなっているため、耳かきで引っ掻くことで皮膚を傷つける原因となってしまいます。

耳かきの使用は気持ちよく感じますが、同じ場所を何度も引っ掻いてしまうのは皮膚を傷つけてしまうためおすすめできません。

耳垢が湿っている時の対処法について効果的な方法を教えて!

次に耳垢が湿っている場合はどのような対処法を取れば良いのでしょうか?

耳垢が湿る原因、湿った耳垢による問題、そして対処法を順番にご紹介します。

〇耳垢が乾燥せず湿っている原因は何?

耳垢が乾燥しているのではなく湿っているという場合は、その原因が耳垢腺によるものであると言われています。

耳垢腺は個人差があり、活発な場合は湿る原因となるのです。

逆に耳垢腺が少ない方ほど耳垢は乾燥していると言えます。

〇耳垢から臭いが漂う

耳垢を湿らせる原因として、耳垢腺の存在をお伝えしましたが、耳には「皮脂腺」も存在しています。

皮脂腺は体全身に存在する、皮脂を分泌させる器官です。

皮脂が酸化すると臭いを生じさせ、周囲に気づかれる場合もあります。

〇適度に乾かそう

適度な耳掃除に加え、清潔なタオルで湿り気を取り除いてください。

湿った状態を放っておくと、更に強烈な臭いを発生させかねません。

また、長時間イヤホンを使用しているという人も注意が必要です。

イヤホンで耳に蓋をすることになりますので、湿度があがります。

ただし、自己判断で思わぬ症状に気づけない場合もあるので、診察を受けたほうがよいでしょう。

耳垢が乾燥せずに湿っている場合に気を付けるべきことは何?

耳垢は乾燥している方と湿っている方がいることが分かりました。

また、耳垢が湿っている方は、耳垢腺の働きが活発であることが主な原因です。

では、耳垢が乾燥せずに湿っている場合にはどのような点に気を付ければ良いのでしょうか?

〇食生活を見直す

食生活の中でたまねぎやニンニクなど、刺激の強いものをよく食べている方は、特に耳垢が臭うと言われています。

動物性たんぱく質を多く含む食品を過度に摂取することを避け、魚や野菜を積極的に摂取するようにしましょう。

〇耳の中の通気性を考慮する

最近ではイヤホンを使用し、携帯から音楽を聴く方の姿をよく見かけます。

しかし、イヤホンなども長時間つけているとそれだけ通気性も悪く、耳垢も溜まりやすくなります。

普段耳垢が乾燥している方でも、通気性の悪さから耳の中がジトジトと湿っている状態を作ってしまうのです。

長時間の使用は避けるようにしましょう。

〇耳掃除はひと月に1〜2回に抑える

耳掃除は気持ち良いから毎日行う、という方もいるかもしれません。

しかし、頻繁に耳掃除を行うことで耳垢が奥に押し込められてしまうため、耳の入り口を掃除する程度にとどめておきましょう。

耳垢が乾燥しているか湿っているかで何か病気が起こるの?

耳垢が乾燥しているか、それとも湿っているかによって何らかの病気である可能性はあるのでしょうか?

以下にみてみたいと思います。

〇耳垢が乾燥している場合と湿っている場合では病気の有無が発見できるの?

日本人の約80%は耳垢が乾燥しています。

湿っている方は残りの20%となり、多くの方の耳垢は乾燥しています。

しかし、稀に耳垢が湿っている方の中で、何らかの病気である可能性が考えられます。

特に、湿っているうえに膿が出るほどの耳だれを起こしている場合は、病気を引き起こしている可能性が高くなります。

・慢性中耳炎

慢性中耳炎を起こしている場合は、耳垢が湿っているだけではなく悪臭を放っています。

耳に痛みを感じることはありませんが、鼓膜に穴が開いてしまい、膿と粘液が混ざった膿が出て悪臭となります。

痛みがないため自分では気付きにくいです。

普段の耳垢の乾燥した状態と異なり、急に湿っているなどといった場合は特に注意が必要です。

もしもそのまま放置すると、難聴や鼓膜穿孔を引き起こしてしまう恐れがあります。

・真珠腫性中耳炎

真珠腫性中耳炎では耳垢が常に湿っている状態となり、悪臭を放ったり、耳だれがドロドロになります。

自覚症状があれば、すぐに耳鼻科を受診してください。

耳垢が乾燥しているほうが良いなら湿っているのは自然に治る?

耳垢は乾燥しているほうが臭いの原因とならないため、湿っているよりは良い状態を保つことができると言えます。

ではこの耳垢、乾燥せずもともと湿っているという方は、その症状を治すことはできるのでしょうか?

耳垢を湿らせる皮脂ですが、脂質を過剰摂取することによって分泌が活発化します。

肉やバターを過剰摂取することで、耳垢が湿ってしまう原因となるのです。

つまり、乱れた食生活を改善することで、耳垢が湿っている状態から脱却することができるのです。

その方法としては、毎日意識的に野菜を豊富に摂取し、ビタミンは脂質やたんぱく質の代謝をサポートするため、積極的に摂取しましょう。

その他、イヤホンなどを長時間使用することは避け、耳の中を乾燥させましょう。

耳垢が乾燥しているか湿っているかは身体の健康のサイン!

耳垢が乾燥している場合は、そこまで神経質な悩みはないかもしれません。

しかし、耳垢が湿っているという方は、臭いの問題に直面することがあります。

皮脂が原因であれば改善の余地はありますが、大きな病気が潜んでいる可能性も否定できません。

自分で異常を感じたり、周囲の人から指摘を受けることがあれば、すぐに耳鼻科を受診するようにしましょう。