誰でも一度はやってしまったことがある舌噛み…。
特別な食べ方をしているわけでもないのに、何故か舌や口腔内を噛んでしまうことがあります。
噛んでしまったと思った時にはすでに遅く、とても痛いですよね。
同じ場所を何度も噛むことによって、口内炎になってしまうこともあります。
そこで今回は、舌や口腔内を噛む原因と、対策についてお話しします。
知っているようで知らない!?舌の働き
美味しく食事を頂いている最中に、思いっきり「ガブッ!」と舌や頬の内側などを噛んでしまった経験がありませんか。
男性は早食いの人も多いため、その衝撃と痛みは相当なもので、出血してしまうこともあるでしょう。
噛まないように注意していても、少し気を抜くとまた噛んでしまい、その繰り返しになってしまう人もいますよね。
噛む力によっては、舌や口腔内は激しく傷つきます。
そのため口内炎になったり、痛みで食事や会話にも支障が出る場合もあります。
噛んでしまいやすい舌は、舌の形を変える筋群と、舌を前後左右に動かす筋群からできています。
その結果、自由に動かしたり、舌の形を変えることが可能なのです。
舌は咀嚼、嚥下、発声にも大きな働きをしています。
そのほかにも、味覚や知覚を感じたり、胃に入る食べ物を選ぶ働きもあるのです。
さらに、唾液の分泌を助けて、食べ物を飲み込みやすい形にしてくれます。
当たり前のように感じる存在ですが、舌は毎日せっせと働いてくれている大事な器官なのですね。
次は、舌や口腔内を噛む原因についてお話しします。
舌や口腔内を噛む原因!ストレスや疲労が溜まっているかも
舌や口腔内をよく噛む原因は、ただのうっかりミスだけではないのです。
以下のようなことが考えられます。
●ストレス
ストレス社会の現代において、仕事や家庭、友人関係でストレスを抱えている男性は多いですよね。
ストレスが溜まると、舌や口腔内を噛んでしまう癖となる場合があります。
「噛む」ことで分泌される幸福ホルモンのセロトニンを出そうと、無意識のうちに口が動いてしまうそうです。
それは、イライラした時に爪を噛んだり、物を投げつけてストレスを発散するのと同様の動きなのだそうです。
自分にストレスがどれだけ溜まっているかは、残念ながら目視できません。
自覚しづらいため、ストレス対策が後回しになってしまいがちです。
ストレスを感じたら、無理をせずに休養をとりましょう。
●疲労
疲労が蓄積すると、身体を動かすのがおっくうになりますよね。
舌や口も同じように、疲労によってうまく動かなくなってしまう場合があります。
それは疲労だけでなく、プレッシャーや緊張によっても起こります。
自分ではいつも通りに食事をしているつもりでも、上記の理由によって違う動きになってしまい、舌や口腔内を噛んでしまうことがあるのです。
舌や口腔内を噛む原因!栄養素が絡む場合も
舌や口腔内を噛む原因はまだあります。
●ビタミンB1不足
接待などで、夜遅くまで宴会があることもありますよね。
お酒を飲んだり、脂っぽいおつまみを食べたりした翌日は、胃腸が疲れています。
そうなると栄養をうまく吸収できなくなり、ビタミンB1が足りなくなってしまう場合があります。
その結果、神経に影響して、舌や口をうまく動かせなくなってしまいます。
●加齢による頬のたるみや、体重の増減によるもの
男性でも加齢によって顔がたるんできます。
また、体重の増減も原因の一つとなります。
頬がたるむと、口腔内も元々の頬の位置よりも低くなってしまうため、噛みやすくなるのです。
頬のたるみの主な原因は、筋力が弱くなることにあります。
加齢によって筋力が弱くなるのは自然の摂理なのかもしれませんが、咀嚼回数が少なくなることも筋力低下の原因となるのです。
男性は早食いの人も多いと思いますが、意識をすることで咀嚼回数は増やせます。
健康維持や肥満防止のためにも1口30回を目標に、よく噛んで食べましょう。
●噛み合わせ
歯並びが悪いと見た目にもあまり良くないだけでなく、噛み合わせも悪くなってしまいます。
そのため、舌を噛んでしまうリスクが高くなります。
舌を噛む原因がわかった!どんな対策をとる?
舌や口腔内を噛む原因がお分かりいただけたと思います。
心当たりはありましたか。
舌や口腔内をよく噛んでしまう癖は痛みを伴うため、なんとかしたいですよね。
対策としては、まず基本的な生活習慣の見直しをすることが大切です。
前項でもお伝えしたように、疲労や栄養不足、ストレスなどが原因として考えられるので、休養や栄養バランスの良い食事、適度な運動などを行うことで、改善できる場合があります。
やはり、ストレスを抱えている男性も多いので、ストレスを発散する方法も知っておきましょう。
世の男性達は、どのようにストレスを発散しているのでしょうか。
ストレス解消法で最も多かったのは「寝る」ことでした。
慢性的な睡眠不足は、心と身体に悪影響を及ぼします。
十分な睡眠をとることで、心も身体もリセットできるのです。
その他にも、「飲酒」「喫煙」「テレビを観る」「深呼吸をする」という意見がありました。
有酸素運動などで身体を動かすと、緊張・疲れ・怒り・気力などのマイナスな状態に対してプラスの効果をもたらすので、ランニングもおすすめです。
緊張状態から解いてあげることがポイント!リラックスを意識してみて
舌を噛む原因には、歯の噛み合わせが悪いこともありました。
むし歯を削って治療したり、親知らずを抜歯した後で、なんとなく噛みにくいなと感じる場合もありますよね。
そういった場合に、いつも道りの食事の仕方をしてしまっては、舌を噛んでしまうおそれがあります。
ゆっくりと、気をつけながら食べましょう。
これを咀嚼回数を増やす機会にできるといいですね。
頬のたるみが気になる人は、固い食べ物やガムを噛んで、顔の筋肉を鍛えましょう。
また、意識的に口をリラックスさせることも大切です。
会話や食事をしてない際は、上の歯と下の歯は離れているのが通常です。
つまり、それがリラックス状態にあることを意味しています。
なんと、上の歯と下の歯が密着しているのは、1日におよそ18分だけなんだそうです。
今まで意識したことがなかったと思うので、この事実をご存知なかった人も多いでしょう。
舌を噛む=口に力が入って緊張状態にあるのです。
普段から意識的に口周りをリラックスさせることで、舌を噛む回数も減っていくはずです。
噛んで傷ついた舌や口腔内を早く回復させる方法
「ガブッ!」「ガリッ!」と舌や口腔内を噛んでしまった瞬間の痛みは何とも言えませんね。
傷ができてしまった場合は、その後も傷が痛みます。
噛んで傷ついてしまった舌や口腔内の回復を早めるには、どうしたら良いのでしょうか。
まず最も大切なことは、可能な限り口腔内を清潔な状態にすることです。
方法は簡単です。
それは、うがいをすることです。
市販されているうがい薬があればベストですが、ない場合は水でも大丈夫です。
傷ができてしまったら、すぐに数回うがいをしましょう。
口腔内には無数の細菌が存在しており、傷に細菌が入ってしまうと傷の治りが遅くなる原因となるからです。
うがい後には口腔内を清潔に保つために、歯磨きも忘れずに行いましょう。
そして次に、ゆっくり湯船に浸かり、十分な睡眠をとってください。
疲れやストレスを解消させれば、傷を治してくれるホルモンの分泌が促進されます。
ビタミンが豊富な緑黄野菜も多く摂取しましょう。
特に、納豆に含まれているビタミンB2、ニンニクに含まれているビタミンB6、ニンジンに含まれているビタミンA、ブロッコリーやイチゴなどに含まれているビタミンCを意識して摂取してください。
よく噛むこともお忘れなく!
舌を噛む癖をなくそう!
舌を噛む癖は、口腔内のトラブルを引き起こす原因の一つとなります。
噛んでできてしまった口腔内の傷の痛みは長引くこともあり、食事や会話、歯磨きの際にも支障が出てしまいます。
舌を噛む癖がある男性は、今回ご紹介した対策を講じてみてください。
少しずつでも改善されていくはずですよ。