白髪染めで厄介な色落ち!タオルに色がついたらどうする?

ある程度、白髪が目立つようになると「白髪染め」が習慣になりますよね。

中でも、美容室へ足を運ぶ必要がなく、自宅で簡単にできる「セルフの白髪染め」は人気がありますが、タオルや衣類などに色落ちしやすいのが難点です。

そこで、今回の記事では、セルフでおこなう白髪染めの成分やメカニズム、色落ちなどの対処法についてお話ししていきます。

一般的な「混合液タイプ」の白髪染め!その仕組みとは?

まずは、「白髪染めで白髪が染まる仕組み」からご説明していきます。

市販の白髪染めは、主に「混合液」をつくるタイプが多いのですが、「1剤」と「2剤」で、配合されている成分と役割は異なります。

《1剤と2剤に含まれている成分》

●1剤(酸化染料+アルカリ剤)

1剤には、髪を着色する「酸化染料」と、髪の表面をおおっている「キューティクル」を開かせる「アルカリ剤」が含まれています。

●2剤(酸化剤)

2剤には、過酸化水素や過炭酸ナトリウムなどの「酸化剤」が含まれており、化学反応による発色を促すために必要とされています。

これらを踏まえた上で、白髪が染まっていく流れを見ていきましょう。

《混合液タイプによる白髪染めのメカニズム》

①1剤と2剤を混ぜることで、化学反応が起きる

②「アルカリ剤」がキューティクルを開かせる

③「アルカリ剤」と「酸化剤」がメラニン色素を壊し、髪の内部まで入り込んでいく

④「酸化染料」が結合し、キューティクルの内部にたどり着く

このように、髪の表面を傷つけ着色させていくのが、一般的な白髪染めの仕組みです。

そのため、開いてしまったキューティクルから着色成分が抜け出てしまうと、タオルや衣類への「色落ち」につながってしまいます。

色落ちを防ぐコツや対策については、後ほどご紹介していきますが、最近よく目にする「トリートメントタイプ」の白髪染めについても学んでおきましょう。

「トリートメントタイプ」の白髪染めは髪にやさしい!

セルフで白髪染めができるトリートメントには、主に以下の成分が配合されています。

《白髪染めトリートメントに含まれている成分》

●ヘアカラー染料

前項に出てきた「酸化染料」よりも、分子の小さな染料です。

キューティクルを傷つける「酸化剤」を使用しなくても、着色することができます。

●トリートメント成分

髪のダメージを補修する効果があります。

●塩基性染料

マイナスイオンなどの分子に癒着し染色するのですが、その効果は長持ちしません。

●植物染料(天然染料)

ヘナ系・アナトー系・クチナシといった、植物成分由来の染料です。

このような成分が配合されている白髪染めトリートメントは、混合液タイプの白髪染めとは違い、髪にやさしいのが特徴です。

しかし、いくつかデメリットもあるので確認しておきましょう。

《白髪染めトリートメントのデメリット》

・1回では染まりにくい

・効果を感じにくい

・タオルや衣類に色落ちしやすい

やはり、髪や頭皮を傷めない分、着色効果が薄いことがネックのようです。

前項でご紹介した内容も含めて、どういった白髪染めが自分に合っているか、じっくり考えてみることが大切かもしれませんね。

タオルに色落ちしたときの対処法はあるの?

前述した通り、セルフでの白髪染めは「混合液タイプ」「トリートメントタイプ」共に、色落ちする可能性があります。

もしも、大切なタオルやパジャマに色移りして、シミができた場合「どうにかして元通りにしたい!」という方がほとんどだと思いますが、残念ながら、白髪染めの染料は落ちにくいものが多いと言われています。

そのため、クリーニング店へ持ち込んでも、返却されてしまうことさえあります。

しかし、リスクは高いものの、塩素系の漂白剤で汚れが落ちる可能性も考えられるので、試してみたい方に、その方法をご紹介します。

《布類についた白髪染めの染料を落とす方法》

①色移りしてもいいタオルを下に敷く

②塩素系の漂白剤を少し水で薄め、汚れに染み込ませる

③歯ブラシなどで、汚れを軽く叩く

④取扱説明書通りの濃度と時間を守り、つけ置きする

⑤通常通りに洗濯機で洗う

以上ですが、いくつか注意点もあるので必ず目を通しておきましょう。

《塩素系の漂白剤を使用するときの注意点》

・黄色く変色する可能性がある

・色柄物には使用できない

・シルクやナイロン素材には使用できない

・酸素系の漂白剤では落ちない

塩素系の漂白剤には、強力な洗浄効果が期待できますが、デメリットが多いことでも有名です。

また、必ず汚れが落ちるという保証はありませんので、あくまでも、最終手段として使用することがおすすめです。

タオルよりも深刻?「浴槽」や「床」に色移りしたケースの対処法

セルフの白髪染めによるトラブルは、タオルや衣類への色落ちだけに留まりません。

浴室や室内で白髪染めをしていると、染料がこぼれ落ち、さまざまな場所に色移りする可能性があります。

そこで、材質に合った汚れの落とし方を以下にまとめました。

《材質別 染料の落とし方》

●「洗面台」に染料が落ちた場合

硬くてツルツルした材質には、100円均一ショップやスーパーなどで売られている「メラミンスポンジ」を使いましょう。

細かい網目で構成されたメラミンスポンジは、消しゴムのような役割を果たします。

●「浴槽」に染料が落ちた場合

すぐにシャワーで洗い流すことが大切ですが、染料が落ちない場合は、塩素系の漂白剤を含ませたコットンを30分程放置することで、汚れが落ちることがあります。

ただし、色がついている浴槽は、変色する可能性もありますので、注意してください。

●「床」に染料が落ちた場合

濡れた雑巾で拭きとったあと、床の材質に適した中性洗剤を使用して、もう一度拭きましょう。

木材のフローリング以外だと、塩素系の漂白剤も使えます。

白髪染めの染料汚れにお悩みの方は、参考にしてみてください。

タオルは要注意!白髪染めの「色落ち」「色移り」対策を伝授!

ここまで、セルフの白髪染め染料による、色落ちや色移りについてお話ししてきましたが、事前に対策することも重要です。

まずは、色落ちを防ぐために注意すべきポイントをまとめました。

《色落ちを防止するためのポイント》

●髪が濡れたらすぐに乾かす

髪が塗れた状態だと、染料も落ちやすくなります。

また、汗をかいたときも同様です。

●白いタオルや新しいタオルは使用しない

特に、染めてから3日間は色落ちしやすいと言われています。

この期間は、汚れても構わないタオルを使用しましょう。

●枕カバーは柄物を使う

枕カバーへの色落ちは避けられないので、汚れが目立たない柄物や、濃いカラーリングのものを用意することがおすすめです。

次に、白髪染め使用時の色移りを防ぐためのポイントをご紹介します。

《色移りを防止するためのポイント》

●必ず新聞紙を敷く

染料がこぼれ落ちても問題のない、新聞紙やビニールマットを敷きましょう。

●事前に濡れ雑巾を用意しておく

すぐにこぼれた染料が拭けるよう、手の届く範囲に、濡れ雑巾やウェットティッシュを配置してください。

セルフで白髪染めをしている方は、上記のポイントに気をつけながら、トラブルを回避していきましょう。

色落ちしにくい市販のメンズ白髪染め紹介

最後に、「きれいに染まって長持ちする!」と好評な、市販の白髪染めをご紹介します。

タオルや衣類への色落ちを少しでも抑えたい方は、参考にしてみてください。

【ダリヤ:サロンドプロ 無香料ヘアカラー メンズスピーディ】

無香料なので、白髪染め特有の独特な刺激臭が苦手な方にもおすすめです。

さらに、5分で染められる手軽さも特徴で、男性向けながら女性のユーザーも多い人気商品です。

【ホーユー:メンズビゲン ムースカラー】

専用のコームがついてるので、白髪染め初心者の方にもおすすめです。

ワンプッシュでムラなくしっかり染まるのが特徴で、自然な仕上がりにも定評があります。

【ルシード:ワンプッシュケアカラー】

こちらもワンプッシュタイプなので、簡単に白髪染めをすることができます。

また、ダメージ成分を大幅にカットしているので、髪や頭皮にやさしいのが特徴です。

白髪染めでのトラブル回避は、事前の対策が必須!

今回は、男性も気になる「白髪染め」についてお話をしました。

セルフの白髪染めには、「色落ち」や「色移り」といったトラブルがつきものです。

しかし、しっかりとポイントを押さえ、事前に準備することで回避することも可能になります。

今回の記事を参考にして、大切なタオルや衣類が汚れてしまわないよう配慮してみましょう。