ほとんどの方が、「つむじを押すとハゲる」という噂を耳にしたことがあるかと思います。
しかし、本当なのかウソなのか、知っている方はあまり多くないのではないでしょうか。
そこでこの記事では、この噂の真相をお話しし、つむじを押したらハゲることにつながるのかをご説明していきます。
つむじを押すとハゲるのは本当?
それでははじめに、「つむじを押すとハゲる」という噂の真相についてお話しします。
結論からいいますと、「ウソ」です。
そもそも抜け毛が増えてハゲてしまうのは、生活習慣によって生じるホルモンバランスの乱れ、または加齢や遺伝が原因とされています。
つむじを押したところで、ホルモンバランスは乱れませんし、加齢が加速するわけでもありません。
ましてや、遺伝には何の関係もありませんよね。
ですから、つむじを押すこととハゲてしまうことに関係性はないのです。
それではなぜ、この噂が広まってしまったのでしょうか。
その真相はいまだ不明なようですが、つむじ付近にある「百会(ひゃくえ)」というツボが関係しているといわれています。
ツボは東洋医学の概念であり、専門家の間ではツボのことを「経穴(けいけつ)」と呼んでいます。
経穴に押すなどの刺激を与えることで、身体の不調を整える効果が期待できると考えられています。
つむじ付近にある百会も経穴の1つで、百会の名前の由来は「様々な経路が出会う場所」です。
これは、「全ての臓器につながるポイント」ともいわれています。
そのような背景から、百会の名前の由来にもある「様々な」という部分がクローズアップされてしまい、「押すとハゲる」だけでなく、「便秘や下痢になる」「背が縮む」などの噂が伝わってしまったようです。
実は逆だった!つむじを押すと育毛効果が!?
それでは、つむじの近くにある百会を押すと、どのような効果をもたらしてくれるかをお話ししていきます。
百会を押すと、「自律神経のバランスが整い、免疫力が上がる」といった効果があるといわれています。
また、脊髄を通して肛門までの血行が良くなるともいわれているようです。
そのため、「つむじを押すと下痢になる」という噂が伝わったのかもしれませんね。
このように、百会を押して血行がよくなることで、身体全体に大きな効果をもたらしてくれると考えられています。
髪の毛の悩みに対しても同様で、頭皮の血流を活性化してくれる効果もあるようです。
「抜け毛を減らす」といった、薄毛の改善にも効果が期待できるツボでもあります。
押すとハゲるどころか、育毛に効果的なツボといえるでしょう。
さらに百会には、頭皮の血流を活性させることに加えてリラックスする作用もあります。
肉体疲労やストレスをやわらげることにも効果があるようですので、湯船につかりながらマッサージしてみるとより効果的です。
つむじを押すと痛い!それは危険シグナルかも
育毛に効果が期待できる、つむじ付近にある百会を実際に押してみましょう。
百会は、つむじ付近をよく触ってみると少し窪んでいるところがあるかと思います。
その窪んだ部分が百会です。
その百会を優しく指の腹で押した時、心地良く感じた方は特に問題ありません。
しかし、なかには「痛い!」と感じた方もいるでしょう。
もし、痛いと感じた方は、髪の毛に異常が起こっている可能性が高いです。
具体的にいうと、「於血(おけつ)」という血液が滞っている状態の可能性が高いのです。
頭皮の血行状態が悪いということは、それだけ身体の代謝が落ちています。
つまり、健康的で丈夫な髪の毛が生えづらい状態の、硬い頭皮だということです。
この硬い状態の頭皮ですと、当然ハゲるリスクは高くなります。
もし、百会を押すと痛く感じた方は、将来つむじ付近の部分がハゲてしまう可能性が高いので、今から対策を始めましょう。
生活習慣でも分かるかも?つむじからハゲる原因
先ほど、百会を押すと痛く感じた方は、まずは生活習慣を見直してみましょう。
つむじからハゲてしまう方の中には、原因につながる4つの生活習慣があるのかもしれません。
その原因は次のとおりです。
【1】食生活の乱れ、喫煙の習慣、運動不足や睡眠不足などが続いて、髪の毛がダメージを受けている
【2】母方の祖父が薄毛であれば、祖父からの遺伝により自分も将来ハゲる可能性がある
【3】家庭環境や仕事上の人間関係などのストレスが、髪の毛や頭皮に悪影響を与えている
【4】男性ホルモンの増加により髪の毛の成長を抑制してしまい、通常より早く抜けてしまう
この4つのうち、1つでも当てはまったり気になることがあれば、まずはその習慣を見直してみてください。
良い習慣へと改善していかなければ、おそらく、つむじの抜け毛を止めることはできないでしょう。
万が一、【2】に当てはまる方で、もうすでに抜け毛が進行しているようでしたら、抜け毛を抑制することは難しいでしょう。
それ以外の【1】【3】【4】に当てはまった方でしたら、まだ抜け毛を防ぐことができるかもしれませんので、生活習慣を見直して改善していくと良いですよ。
第1歩を踏み出そう!つむじハゲ対策
百会を押すと痛く感じた方は、その部分の血行が悪い状態だということを、先ほどお話ししましたね。
実際に、つむじは頭頂部にあることから、重力も相まって1番血液が流れにくい場所でもあるのです。
ですから、「つむじ付近を押すと痛い」「つむじ付近が薄毛になってきた」という方は、「血行不良」が1番の原因かもしれません。
それを放置することでどんどん悪化し、最終的に「つむじハゲ」になってしまうのです。
それを防ぐためにも、まず1番はじめに行ってほしいことは、「つむじの周辺の血行を良くする」ことです。
先ほどお話しした、生活習慣の影響でも血行が悪くなりますから、見直して改善することは必須です。
その他にも、血行をよくする対策がありますのでご紹介します。
◆夜寝る前にシャンプーをして、頭皮を清潔にすること
女性の肌と同じように、男性の頭皮にも育毛ゴールデンタイム(夜10時~夜中の2時までの4時間)があります。
この時間に清潔な頭皮でなければ、育毛の妨げになってしまいますので、清潔な状態で寝るようにしましょう。
◆頭皮をマッサージ
頭皮をマッサージすることで、頭皮の血行がよくなってきます。
また、頭皮自体の弾力性もアップさせる効果が期待できます。
◆薄毛になった部分に栄養補給してあげること
医薬部外品の育毛剤で血行を良くし、頭皮環境を整えてから頭皮のマッサージをすれば、より効果が期待できます。
「1日も早くつむじハゲから抜け出したい」「つむじハゲになりたくない」と思っている方は、生活習慣を見直したうえで、以上の3つの対策を行ってみてください。
最初の第1歩が重要ですので、まだ抜け毛が始まっていない方のなかでも、つむじを押して痛く感じた方は、なるべく早く踏み出すことが、つむじハゲ対策につながります。
つむじ以外にも!育毛効果のあるツボをご紹介!
先ほどまでは、つむじ付近にあるツボの百会を押した場合についてお話ししてきました。
ここでは、百会以外にも押すとハゲるのを予防してくれたり、育毛などの効果が期待できるツボをご紹介します。
◆上星(じょうせい)
顔の中心線の生え際から約2cm上がった部分にあります。
上星には、鼻づまりの改善、頭痛・眼精疲労の改善といった効果が期待できます。
さらに、抜け毛を予防する効果にも期待できるツボです。
◆角孫(かくそん)
耳を前に折り曲げて、耳の上の先端があたる部分にあります。
角孫を押して期待できる効果は、頭皮の血行を促進し抜け毛を予防することです。
◆風池(ふうち)
首筋の少し外側で、うなじのくぼんだ部分にあります。
風池には、首コリ・肩コリの他、上星と同様の頭痛・眼精疲労などを改善する効果が期待できます。
さらに、頭皮の血行を促進する効果もあるようなので、育毛への効果も期待できますね。
百会やこれらのツボには、抜け毛などを予防する効果が期待できるため、将来ハゲるのを防いでくれるかもしれません。
しかし、ツボを押すだけではハゲ予防の効果は期待できません。
先ほどもお話ししたとおり、生活習慣からハゲにつながることが多いですので、ツボ押しと一緒にこちらの改善もしてください。
つむじやツボを押して抜け毛予防!
いかがでしたか?
「つむじを押すとハゲる」というのは科学的にはウソではありますが、ハゲる予兆を知らせてくれるものだったのかもしれませんね。
さらに、育毛の効果にも期待できるので、つむじや周辺を押せばプラスの側面ばかりです。
つむじを押して痛く感じた方は、まだ抜け毛が進行していなければ対策はできます。
まずはつむじを押すことで、自分の頭皮環境を知ることからはじめましょう!