頭皮から汁が出て固まったりして、悩んでいませんか?
もしかすると、脂漏性皮膚炎が悪化しているかもしれません。
頭皮から汁が出て固まると、かさぶたができて激しいかゆみや湿疹を引き起こします。
正しい知識と対策で、快適な頭皮環境を目指してみませんか?
頭皮から出る汁は身体を守る浸出液やリンパ液
頭皮から出る汁は一体何者なんでしょうか。
これは浸出液やリンパ液、といわれるものです。
一度は聞いたことがあるかもしれません。
見た目は、透明であったり少し黄色っぽい色であったりします。
そして、触った感じはさらさらな場合もあれば、ややべたついている場合もあります。
浸出液やリンパ液がどのような役割をしているのかというと、傷を治したり殺菌をしたりして身体を守ろうとしています。
つまり、頭皮からこのような汁が出ているということは、頭皮が何らかのダメージを受けている可能性が高い、ということなのです。
ありがちなのは、頭皮のかさぶたがはがれた部分から汁が出る、というケースです。
かさぶたがはがれることで、頭皮が傷つき汁が出ているのです。
一度出た汁が固まることで、再びかさぶたができるという循環になります。
このように、かさぶたができて、はがれてを繰り返している方は、頭皮の脂漏性皮膚炎が悪化している可能性が非常に高いです。
治療が大変!頭皮の汁が固まる脂漏性皮膚炎
脂漏性皮膚炎は皮脂の分泌が多い頭皮や鼻の周辺に起こりやすい皮膚炎です。
皮脂には、髪や皮膚を潤し保護する働きがあります。
しかし、皮脂が過剰に分泌されると、ニキビなどの吹き出物や皮脂に含まれる脂肪酸が酸化し、加齢臭の原因になります。
そして、頭皮の脂漏性皮膚炎は治りにくいといわれています。
治っても再発しやすいといわれているので本当に厄介ですね。
治りにくく再発しやすい理由は1つではないのですが、特に頭皮は皮脂腺が多く皮脂の分泌が多いことが大きな理由です。
頭皮には顔面に比べて2倍以上の皮脂腺があるといわれており、皮脂も同様に多く分泌されます。
頭皮には、脂漏性皮膚炎の根本的な原因となる皮脂が多いので、発症すると治りにくそう、と想像できますね。
また、頭皮という場所は髪の毛で覆われていることもケアを妨げています。
髪の毛で隠れていて外部から見えにくいため、汁が出て固まることでかさぶたができても、自分では見つけにくいのです。
治療のための薬品を塗る際も、髪の毛をかき分けなければならず、とても塗りにくいです。
その行動、頭皮の環境を悪化させているかも
頭皮から汁が出て固まる原因はいろいろと考えられますが、生活習慣が影響しているかもしれません。
まず、睡眠は大丈夫でしょうか。
睡眠が不十分だったり質が悪かったりしませんか?
睡眠が肌の状態に大きく影響することはご存知かもしれませんが、頭皮の脂漏性皮膚炎に関しても同じことがいえます。
生活が不規則で睡眠時間が極端に短かったり、眠りが浅いと感じている方は注意が必要です。
次に、食生活は乱れていませんか?
脂漏性皮膚炎に限らず、栄養バランスに気を付けることは体調を整える基本となります。
野菜、魚介類、大豆製品などをバランスよく摂取するようにしましょう。
また、唐揚げ・天ぷらなどの揚げ物、肉料理、スナック菓子、菓子パンなどを多く摂取している場合は、なるべく控えるようにしましょう。
これらは摂取しすぎると皮脂の分泌を過剰に促し、頭皮では細菌が増殖し、頭皮環境を悪化させます。
結果的に脂漏性皮膚炎につながる可能性があるのです。
頭皮から汁が出て固まるときにまずすべきこと
頭皮から汁が出て固まる場合は、まず頭皮に負担をかけないようにしましょう。
具体的には整髪料やヘアカラーの使用を控えるようにします。
薬局やドラッグストアなどの店舗やインターネットを見ていると、整髪料やヘアカラーは、とにかくたくさんの種類があります。
これらを選ぶだけでも楽しいですよね。
しかし、使用を続けていると頭皮に大きな負担をかけ続けることになります。
蓄積されたダメージが、頭皮の汁を止まりにくくし固まることにつながっているかもしれません。
「本気で頭皮の汁を止めたい!固まらせたくない!」と考えているのなら、頭皮に負担のかかるものの使用は控えるようにしましょう。
そして、もうひとつ、気にすべきポイントがあります。
それは、毎日使用しているシャンプーです。
いつものシャンプーはあなたの頭皮に合っていますか?
炎症を起こしている頭皮はデリケートなので、刺激の強すぎるシャンプーは炎症を悪化させる可能性があります。
石油系の界面活性剤や高級アルコールを含まない低刺激なものを選ぶようにすると、頭皮に負担がかかりにくいでしょう。
頭皮から汁が出て固まる方に!短髪のすすめ
頭皮から汁が出て固まることを防ぎたい方には、短髪にすることもおすすめします。
なぜかというと、長髪だと通気性が悪く頭皮が蒸れやすい状況になるからです。
脂漏性皮膚炎には真菌といわれるカビが関与しており、湿度が高いとカビなどの細菌が繁殖しやすいのです。
例えば、汗をかいた時に衣類の通気性が悪いと悪臭を発しやすくなったり、冬場にワキガの人の臭いが際立ったりします。
頭皮にも同じことがいえます。
湿度が高い方が菌が繁殖しやすくなり、脂漏性皮膚炎も悪化しやすいのです。
短髪にするとこのようなリスクは少なくなります。
しかし、坊主頭のように極端に頭髪を短くし過ぎると、今度は頭皮が紫外線による刺激を受けやすくなってしまいます。
脂漏性皮膚炎の頭皮は非常にデリケートです。
このことから、髪の長さは高校球児のような坊主頭ではなく、短すぎず清潔感のあるショートヘア程度にしておくと、頭皮にとってよい状態になりやすいといえます。
頭皮の汁が治まらない!?皮膚科受診も検討
「生活習慣を改善し、シャンプーも低刺激性のものに変え、短髪にもしたけれど症状が治まらない!」ということもあると思います。
改善に向けて自分でできることは何でもやってみたのに、努力が報われないとがっかりしてしまいますよね。
成果が出ないのは辛いです。
そのような方は、早めに皮膚科の診療を検討すべきです。
医学的根拠に基づいて、飲み薬や塗り薬を処方されることでしょう。
そこで大切なのは、治療を途中でやめずに継続することです。
「そんな当たり前のこと、わかってるよ。」と思われるかもしれません。
しかし、先述したように脂漏性皮膚炎等の頭皮トラブルは治りにくく再発しやすいのです。
頭皮環境の改善には思った以上に時間がかかり、根気が必要です。
効果が感じにくい場合には2ヶ所以上の病院に診察してもらう必要があるかもしれません。
このように、「皮膚科に診てもらえば安心」というわけではなく、その後の自分自身の努力が大切になります。
頭皮から汁が出て固まることを防ぐためには、長期戦覚悟で根本的な頭皮環境の改善に向けて取り組んでいく必要があります。
頭皮から出る汁を止めるには生活習慣の改善から
脂漏性皮膚炎等の炎症により、頭皮から出る汁を止めるには、時間がかかるかもしれません。
まずは整髪料やヘアカラーなどの使用を抑え、頭皮への刺激を減少させるといいでしょう。
そして、皮膚科で適切な治療を受けつつ、頭皮を清潔に保ち、むやみに触らないようにして、できるだけ早めに治してしまいましょう。