歯磨きをする時には、大体の方は歯磨き粉を使っていると思います。
しかし、皆さんは歯磨き粉をちゃんと選んでいますか?
歯磨き粉の中には、虫歯予防や口臭予防だけでなく、歯のホワイトニングや歯槽膿漏対策など、口腔の悩みに対策できる成分が配合されているものもあるのです。
そこでこの記事では、おすすめの歯磨き粉と販売メーカーについて一覧にまとめていきます。
そもそも歯磨き粉を使う理由って?
普段何気なく使っている歯磨き粉ですが、そもそもどうして歯磨き粉を使っているのかについて考えたことはありますか?
歯磨き粉の役割は、含まれている研磨剤で歯の汚れを落とすことに加えて、添加物によって虫歯予防や口臭予防、歯のホワイトニングを行う事です。
歯磨き粉を使って歯磨きする習慣は、古代エジプトや古代ローマで既に見られていました。
当時は、食塩に香料などを加えた粉末で歯を磨いていたそうです。
また、現代と同様に、当時も口臭の予防や歯を白くする目的で歯磨き粉を使って歯磨きをしていたのだと言われています。
現在みられるようなチューブ入りの歯磨き粉は、1896年にアメリカのニューヨークで、日用品メーカーのコルゲート社によって初めて売り出されました。
日本では、江戸時代にはじめて粉末の歯磨き粉が流通し始め、チューブ入りの練り歯磨きが販売されるようになったのは1911年のことです。
この、日本で初めての練り歯磨き粉は、後ほどの一覧表でもご紹介するライオンから販売されました。
どのメーカーの製品がいいの?成分一覧から見るおすすめ歯磨き粉①
先ほどの項でご紹介した通り、歯磨き粉は古代から口臭や歯の黄ばみ対策に用いられてきました。
そんな歯磨き粉もどんどん進化して、ただ歯の汚れを落とすだけでなく、歯の再石灰化を促進したり、歯茎のケアを行ったりと、多様な効能を持つようになりました。
しかし、多くのメーカーから様々な歯磨き粉が販売されているため、自分の悩みに合う製品はどれなのかわからなくなってしまいますよね。
そこで、歯磨き粉に含まれる成分にどのような効能があるのかについて一覧にまとめていきます。
■虫歯予防
成分表に記載がある「モノフルオロリン酸ナトリウム」や「フッ化ナトリウム」という成分は、一般的にフッ素と呼ばれているものです。
効能としては、歯のカルシウムと反応して、虫歯にならないように歯を強くコーティングする働きが期待されます。
■歯肉炎の予防
「塩酸クロルヘキシジン」「塩化セチルピリジニウム」「塩化ベンザルコニウム」という成分は、殺菌作用があることから、石鹸やトローチに配合されることがある成分です。
これらの成分を含む歯磨き粉を使うことによって、歯周ポケットに潜んでいる歯周病菌を減らす効果が期待できます。
■プラークの分解
「デキストラナーゼ」という成分は、歯周病菌が潜んでいるプラークの主成分である「デキストラン」を分解する酵素です。
デキストラナーゼを含む洗口液を使った場合と使っていない場合で、口内のプラークの量に大きな違いが出ることが研究によりわかっています。
この効果は、長期的に継続して使用するほど高まるため、興味のある方はまず1週間ほど試してみてはいかがでしょうか。
どのメーカーの製品がいいの?成分一覧から見るおすすめ歯磨き粉②
引き続き、配合されている成分から歯磨き粉を選んでみましょう。
■歯石沈着防止
ポリリン酸ナトリウムは、食品添加物としても使用されることのある成分です。
ポリリン酸ナトリウムを含む歯磨き粉は、含まない歯磨き粉と比較して、歯石の付着をおよそ30%ほど抑制する効果があると研究からわかっています。
■知覚過敏抑制
冷たいものが歯にしみてしまったり、歯ブラシが触れると痛みを感じてしまう知覚過敏に悩まされている方もいるのではないでしょうか。
歯磨きで痛みを感じることから、知覚過敏の歯を磨くことを避けていると、症状は更に進行してしまいます。
そこで、「乳酸アルミニウム」や「硝酸カリウム」を含む歯磨き粉を使うことで、歯磨きしている間の知覚過敏を抑えてくれるので、安心して歯磨きをすることができるようになりますよ。
■歯の再石灰化
「ハイドロキシアパタイト」は、歯の主成分とほぼ同じ成分なので、歯の再石灰化を促す効果があり、軽度な虫歯なら治癒する可能性があります。
ただし、ハイドロキシアパタイトの粒子の細かさによって効能が出にくい場合もあるため、再石灰化効果を期待したい場合には、粒子がナノレベルのハイドロキシアパタイトを含む製品を購入しましょう。
以上、歯磨き粉に含まれる有効成分についてご説明してきました。
次の項からは、おすすめの歯磨き粉と、そのメーカーの一覧をご紹介していきます。
メーカーこだわりのおすすめ歯磨き粉一覧①
メーカーがこだわって開発した、おすすめの歯磨き粉を一覧にまとめていきます。
歯磨き粉選びの参考にしてくださいね。
■リカルセンシティブ オレンジミント(Ciメディカル)
高濃度のフッ素と、殺菌作用のある塩化セチルピリジニウムに加え、知覚過敏にやさしい硝酸カリウム、乳酸アルミニウムが配合されているので、あらゆる口内の悩みに対応できます。
歯磨き粉に迷った時や、家族で歯磨き粉を共用している場合には、この商品を選べば間違いがないと言えるでしょう。
低発泡のため、ゆっくりと時間をかけて磨けるのもポイントです。
■コンクールジェルコートF(ウェルテック)
高濃度のフッ素と、歯周病への予防効果が高い塩酸クロルヘキシジン、プラークの付着を防ぐポリリン酸ナトリウムが配合されている、ジェルタイプの歯磨き粉です。
研磨成分が一切含まれていないのが特徴で、歯茎や歯のエナメル質にやさしい磨きあがりです。
■チェックアップジェル(ライオン)
ジェルタイプの歯磨き粉で低発泡が特徴の歯磨き粉です。
研磨剤が含まれていないのですが、ちょうどいいウェット感があり磨き心地が快適と言われています。
フッ素も高濃度で、ミント味の場合は殺菌成分も配合されています。
歯医者さんからもオススメされるものですので、試してみる価値のある歯磨き粉でしょう。
メーカーこだわりのおすすめ歯磨き粉一覧②
引き続き、メーカーの努力によって開発された、口内の悩みに効果が期待できるおすすめの歯磨き粉を一覧にまとめていきます。
■アパガードリナメル サンギ
ナノサイズのハイドロキシアパタイトを配合している数少ない歯磨き粉のひとつで、歯の再石灰化効果が期待できます。
少し高価ではありますが、きれいな歯を大切に維持したい方におすすめの商品です。
■スーパースマイル SUPERSMILE
アメリカで高評価を受けている、歯を白くする効果がある歯磨き粉です。
きめ細かな粒子と、独自成分のカルプロックスによって、歯の黄ばみを分解しながら落としてくれます。
歯の黄ばみが気になる方におすすめの商品です。
ただし、歯を白くするのに伴って歯の表面の保護膜も分解されてしまうため、歯磨き後しばらくはコーヒーなどの歯に色素がつきやすい食べ物を摂取するのは控えるようにしましょう。
歯周病対策に!正しい歯磨きの方法をおさらい!
以上、おすすめの歯磨き粉とそのメーカーを一覧にまとめてきました。
最後に、口内トラブルを防ぐために、正しい歯磨きのポイントをおさらいしておきましょう。
歯磨きの基本は次の3つです。
①毛先の面を歯の面に当てる
歯ブラシの毛の腹ではなく、毛先の面を歯の面に当てて磨きます。
②力を入れすぎない
歯ブラシの毛先が広がらないくらいの軽い力で歯を磨きましょう。
③一度にたくさん磨かない
歯ブラシは小刻みに動かして、歯を1~2本ずつ磨きましょう。
以上に加えて、磨くのが難しいポイントも以下のように丁寧に磨きましょう。
■歯並びがデコボコの場所
前歯など、歯の面が揃っていない場所は、歯ブラシを立てて1本ずつ磨きましょう。
■歯の高さが違う場所
奥歯など、高さが違う歯が生えている場合には、低い歯のかみ合わせ面を念入りに磨けるように、歯の側面から歯ブラシを入れて磨きましょう。
■歯周ポケット
歯茎に対して45の角度で歯ブラシを動かすことで、歯周ポケットのプラークも落とすことができます。
ただし、あまり強く力を入れないように注意してください。
成分を見て自分に合った効能の歯磨き粉を選ぼう!
以上、歯磨き粉の成分に着目して、口内の悩みに合った歯磨き粉が選べるような情報をお伝えしました。
また、おすすめの歯磨き粉とそのメーカーについてもご紹介してきました。
口臭がしたり歯が黄ばんだりしていると、人に与える印象が悪くなってしまいますから、念入りに口内ケアをしたいですよね。
ここまでお伝えしたことを参考に歯磨き粉を選んで、口内ケアを行ってみてください。