「いくら石鹸で足を洗っても臭いが取れない」「洗ってもすぐ足が臭う」そんなお悩みを抱えている男性は意外にも多いのではないでしょうか?
嫌な足の臭いを取り除くためには、「重曹」と「酢」が効果的です。
それぞれの効果と、それらを使った方法について解説します。
なぜ足は臭うのか
靴を脱いだ瞬間、足から嫌な臭いがすることありますね。
なぜ、自分の足が臭うのか、疑問に感じている方もいるでしょう。
まずは、足の臭いの原因について解明していきましょう。
実は足の裏は足の甲の約3倍、背中の5~10倍汗腺があるといわれています。
足は、それだけ汗をかきやすい場所でもあるのです。
また、足は体を支えるという大切な役割を果たしています。
つまり、体の中で最も重力がかかる部分のため、それだけ角質が硬く厚くなります。
足にある角質は、やがてアカとなり剥がれ落ちますが、これが汗と共に交じり合います。
実は、足から臭いが発生する原因は、汗をかくことで皮膚のアカに含まれる皮脂、たんぱく質などが混じり合い、それを細菌が分解することで臭いのもととなる「イソ吉草酸(イソきっそうさん)」が発生するためです。
厄介なことに、イソ吉草酸は洗っても臭いが落ちにくい物質であります。
特に、足は角質が厚いものですから、細菌のエサとなるアカの量も増えることになりますので、菌が繁殖しやすい環境ということになるのです。
そもそも、男性は女性に比べると汗をかきやすい傾向にあります。
また、仕事の関係上、革靴などを1日中履いているという方もいるでしょう。
革靴はスニーカーに比べると、通気性が悪くなるため蒸れやすく、臭いのもととなる菌が繁殖しやすくなります。
足の臭くなる原因が分かったところで、早速、足の臭い対策としてなぜ「重曹」と「酢」なのかについて見ていきましょう。
足の臭いに重曹がいい?その理由は?
まず酢の前に、なぜ重曹が足の臭いに効果的なのか、ご紹介していきます。
重曹と聞くと、お掃除などに使用するものという印象がある方も多いと思います。
実は、重曹には優れた消臭効果があることをご存知でしょうか。
重曹は水に溶かすと弱アルカリ性になるという性質があります。
先ほどは、足の臭いのもとになる物質が「イソ吉草酸(イソきっそうさん)」であるといいましたが、このイソ吉草酸は弱酸性の臭い物質です。
一方、重曹は弱アルカリ性であるため、これらが2つ混じり合うと化学反応を起こします。
化学反応により、臭いを中和するため、足の臭いを取り除く効果があるのです。
また、重曹には角質軟化作用という働きがあります。
これは、肌にある角質を柔らかくして取り除きやすくする作用です。
先ほどお伝えしたように、足の角質は汗と混じり合うことで細菌のエサとなってしまいます。
角質を取り除くということは、エサを減らすということにつながるので、足の臭い対策になるのです。
足の臭いに効果的?お酢の効果とは
続いて足の臭い対策として、酢について見ていきましょう。
主に食品として使用する酢ですが、酢は酸性物質であり、優れた殺菌作用があります。
昔から、魚を酢でしめたり、台所の除菌に使用してきたように、酢には防腐や殺菌効果が高く食中毒の予防にも使用されてきました。
足が臭う原因は、汗の角質や皮脂が混じり合い、それをエサとする雑菌が増えることですから、酢を使ってこの菌を殺菌してしまえば臭わなくなるという原理です。
また、足の臭い物質には先ほどのイソ吉草酸以外にもいくつかあり、その中でも酢はアンモニア臭に効果を発揮します。
その理由は、アンモニアのアルカリ成分と酢の酸性が化学反応を起こし、中和するためです。
重曹に効果的な臭いは、「イソ吉草酸」、酢に効果的な臭いは「アンモニア」ということが分かりました。
どちらにも足の消臭効果は期待できそうですね。
ではそれぞれ、どのように使用したらよいのでしょうか。
重曹と酢それぞれの使い方は?
まずは、足の臭い対策として重曹の使い方をご紹介していきます。
○重曹足湯
極端な話、重曹を足に振りかけるだけでも消臭効果はありますが、より効果を期待するのであれば、重曹足湯がおすすめです。
用意するものは以下になります。
・足を入れるための洗面器やバケツ
・40度前後のぬるま湯
・重曹(食用)
重曹足湯はとても簡単で、お湯を張った洗面器、またはバケツに重曹を溶かすだけです。
初めて重曹足湯を試す方は、小さじ1~2杯程度から初めてみてください。
重曹足湯を作ったら、そのお湯の中に足を入れ15分程度浸けておきます。
重曹足湯に使用する重曹は、安全性も考えて必ず食用のものを使用するようにしましょう。
食用以外のものを使用すると肌荒れを起こすなどのリスクがありますので、注意してください。
続いて、酢を使った方法をご紹介します。
○酢入り足湯
重曹と同様、酢も足湯として使用すると消臭効果が期待できます。
用意するものは以下になります。
・足を入れるための洗面器やバケツ
・40度前後のぬるま湯
・酢(食用も可)
酢入り足湯の作り方も、お湯を張った中に小さじ1~2杯ほど入れて足を15分ほど浸けてください。
酢入り足湯に使用する酢は「竹酢酸や木酢酸」がおすすめですが、なければ食用でもかまいません。
重曹に酢を混ぜるとどうなの?
重曹と酢、どちらにも消臭効果があることが分かりましたが、ではこれら2つを混ぜ合わせるとより高い効果が得られるのでしょうか。
○重曹足湯+酢
弱アルカリ性である重曹足湯に酢を加えると、どのような効果があるのでしょうか。
重曹足湯に酢を混ぜると、炭酸ガスの発生という科学反応が起こります。
炭酸は、皮脂汚れや角質を取り除く効果があります。
そのため足についた角質や汚れを取り除きやすくなるため、足の臭いを軽減する効果が期待できます。
さらに、肌の血行促進を促し、美肌や冷え性にもよいといわれています。
ただし、重曹足湯に酢を加えるときは、その量に注意が必要です。
なぜなら酢は酸性であるため、重曹足湯に入れすぎると、重曹のアルカリ性と中和反応を起こしてしまいます。
そのため、酢を入れすぎると、酸性であるイソ吉草酸を中和する重曹の効果が弱まってしまうのです。
重曹足湯に酢をプラスするときは、重曹の半分の量程度にして行ってみてください。
足の臭いは清潔にすることが1番
足の臭い対策としては、足の菌が繁殖しないように清潔に保つことが1番になります。
しかし、人は足だけでなくすべての皮膚に菌がいます。
その菌をいかに繁殖させないかが、臭い対策として重要となるのです。
足の臭いを発生させる菌の増殖の原因は、蒸れと汚れです。
仕事上、常に同じ靴を履いているという方もいらっしゃるかと思います。
しかし、毎日同じ靴を履いていると靴の中の汗が乾ききらず、菌が繫殖し臭いの原因となります。
最低でも靴は2足用意して、ローテーションするなどの工夫をすることをおすすめします。
靴を選ぶときも、なるべく蒸れにくい靴を選んだり、吸収性速乾性の高い靴下を選ぶことでも足の臭いを軽減することにつながるでしょう。
1日靴を履きっぱなしという方は、替えの靴下を持ち歩き、午後になったら新しい靴下へ履き替える等の工夫をするとよいですね。
もちろん足の臭いケアとして、先ほどご紹介した重曹と酢を使用する方法もおすすめです。
足のケアを行い、清潔な状態でいることが1番の臭い対策になるのです。
重曹と酢で足の臭いを撃退
重曹と酢には、足の臭い物質に効果があることが分かりました。
どちらも手軽に手に入れることができる上、大変お安いので試してみる価値はあると思います。
ただし忘れてはいけないのは、足の臭いは清潔にすることが1番です。
いくら重曹や酢で臭い対策をしても、靴や靴下さらに足が汚れていては意味がありません。
足を清潔に保ち、臭いを防いでいきましょう。