人とコミュニケーションをとるとき、気になるのが口臭です。
朝起きたときや食事のあと、就寝時に歯磨きをしていても、他人からニオイが気になることを指摘されてしまったらショックですよね。
そこで、歯磨きをするタイミングや、口臭の元になる舌の掃除方法をお伝えします。
タングスクレーパーといった、舌苔を取るアイテムを取り入れることもおすすめですよ。
口臭となる原因はバクテリアだった
はじめに、口臭の原因について解説していきます。
口臭の元になる大きな原因は、口腔内に潜むバクテリアです。
歯磨きをきちんとしている人で約1000~2000億個のバクテリアがいて、歯磨きを怠っている人に関しては4000億から1挑個にまで達するとされています。
きちんと歯磨きをしている人からすると驚愕な数字ですが、バクテリアは私たちの体になくてはならない存在です。
なぜならば、外部からの病原菌を体に侵入させないために、守ってくれる役割を担っているからです。
しかし、その役割をする一方で、揮発性硫化化学物というガスが発生します。
このガスこそが、口臭の正体でもあるのです。
野菜が腐敗したようなニオイがするメチルメルカプタン、卵が腐敗したニオイがする硫化水素、生ゴミのようなニオイがするジメチルサルファイドが組み合わさって口臭となります。
ここまででお分かりいただけるとおり、口臭の対策としては、口のなかのバクテリアの数を抑えることがポイントになります。
これから、歯を磨くベストなタイミングと、舌の掃除方法をお伝えします。
舌の掃除には、舌ブラシやタングスクレーパーを使うと便利ですよ。
歯磨きをするタイミング
口腔内にあるバクテリアの数を抑えるためには、食べかすや歯石についている雑菌をどうにかしなければいけません。
口のなかを清潔に保つためには、歯磨きは欠かせませんよね。
しかし、間違った方法で歯を磨いていては意味がありません。
口臭対策として、歯を磨くベストなタイミングをおさらいしてみましょう。
歯磨きをするタイミングですが、朝起きたらすぐに歯磨きを行ってください。
朝食を食べ終わってから歯を磨くというかたもいらっしゃいますが、実は朝起きたときこそ口内環境が悪いといえます。
なぜならば、寝ている間にバクテリアが増殖しているからです。
ただし、朝の歯磨きは、歯磨き粉をつけずに行いましょう。
そして、歯磨きのタイミングとして推奨されているのが食後です。
食後といっても、食べたあとすぐに歯を磨いてしまうと、口腔内のpHが中性に戻っていないこともあり、歯のエナメル質を傷めてしまうことにもつながってしまいます。
食後30分を目安にして歯を磨いてくださいね。
歯ブラシは鉛筆を持つように持ち、力を抜いて歯の1本1本を丁寧に磨いていきましょう。
ここまで丁寧に歯磨きをしていても、口臭が抑えられない原因は舌苔にあります。
舌ブラシやタングスクレーパーを使って舌の掃除をしていきましょう。
舌の掃除はなぜ必要?
毎日の歯磨きで口腔内を清潔に保つことはもちろんですが、舌にある舌苔を掃除することも口臭を抑えるポイントです。
舌の表面はザラザラとしていて、ここに食べかすや雑菌などが付着して白いかたまりとなります。
舌苔が付着する範囲や量は人によって差があり、体調によっても変わってくるでしょう。
では、舌苔ができる原因について見てみましょう。
▼口内環境
食べかすや細菌といったものが舌の表面につくと、舌苔が発生します。
▼唾液の分泌
唾液には、口腔内の細菌の繁殖を抑える役割があります。
唾液が少なくなると、その働きが弱まるため、舌苔が付きやすくなってしまうのです。
食生活やストレス、筋肉の衰えや病気といった要因で唾液の分泌が少なくなるので、ライフスタイルや健康状態を見直してみてください。
▼呼吸方法
口で呼吸をしていると、口内が乾きやすくなります。
鼻で呼吸するように意識してみてくださいね。
では、ついてしまった舌苔の掃除方法や、スクレーパーといったアイテムを次項でご紹介していきます。
舌苔の掃除には舌ブラシやタングスクレーパー
舌苔の掃除方法ですが、一日に何回も行ってしまうと舌の粘膜を傷つけてしまいます。
一日1回、舌苔が多く付着している朝に掃除しましょう。
普段、歯を磨いている歯ブラシを使って舌苔を掃除するときは「やわらかめ」、もしくは「ふつう」の硬さの歯ブラシを使ってくださいね。
鏡を見ながら舌を出し、舌苔が付着しているところに歯ブラシを奥から手前側へと、一方通行に動かしていきます。
前後に往復させたり、手前から奥に動かさないようにしてくださいね。
舌苔の細菌を喉に送り込んでしまうことにもなりますし、喉の奥に入れすぎると嘔吐反射が起こり気持ちが悪くなってしまいますよ。
嘔吐反射を防ぐコツは、思いっきり舌を出すことです。
普段歯を磨いている歯ブラシのほかにも、舌の掃除専用の舌ブラシやタングスクレーパーがおすすめです。
タングスクレーパーとは、インド医学から生まれた舌を掃除する器具で、金属などを薄くして曲げたものになります。
インドでは、歯ブラシと同様に使用している人が多く、当たり前のように使っています。
舌乳頭を傷つけずに掃除ができるタングスクレーパーの魅力
歯ブラシや舌ブラシは、やり方によっては舌の表面にある舌乳頭まで傷付けてしまい、細菌を舌に押し込んでしまうケースもあります。
一方、タングスクレーパーは舌乳頭を傷つけることなく掃除ができるので魅力です。
ただし、やり過ぎてしまうと、舌苔の持つ保湿力や唾液の洗浄に影響が出てきてしまうので気をつけましょう。
タングスクレーパーの材質は、銀や銅、チタン製などさまざまなものがあります。
チタン製のタングスクレーパーは、金属アレルギーのかたでも比較的症状が起こりにくいでしょう。
タングスクレーパーの使い方ですが、舌を思いっきり出して、両手で持ったタングスクレーパーを舌の奥から手前に軽くこすります。
舌の真ん中が終わったら右側、左側と1回から3回行ってください。
掃除が終わったら、うがいをします。
使い終わったタングスクレーパーは水で洗い、清潔なタオルなどで水気をふき取っておきましょう。
おすすめのスクレーパー
それでは、舌の掃除に活躍するおすすめのタングスクレーパーの商品をいくつかご紹介しますので、参考にしてみてください。
★タングスクレーパー チタンくん
チタンニューム99.5%で作られていて日本製です。
金属アレルギーの症状が起こりにくく、口腔内の細菌の繁殖を防ぎます。
持ち手が波打っているので、はじめてのかたでも使いやすいでしょう。
★アマルマ アーユルヴェーダ:銅製タングスクレーパー
こちらも日本製です。
リーズナブルな価格なので、お試ししやすいですよ。
もし変色や錆が出てきても、歯磨き粉やレモン汁を使って磨くと、元の状態に戻ります。
★アムリット:銀製タングスクレーパー スタンダード
純銀95%で作られているため殺菌力が魅力です。
銀は空気に触れていると黒ずみが起こりますが、歯磨き粉をつけて磨けば元に戻ります。
★出雲造機:ドクタータング
ステンレスに厚く金をコーティングさせたタングスクレーパーです。
金は、免疫力アップ、呼吸器系の強化といった嬉しい効果が期待できるといわれています。
タングスクレーパーで口腔ケア
毎朝の新習慣として、タングスクレーパーを取り入れてみてはいかがでしょうか。
口臭のニオイ対策にもなりますし、口のなかがスッキリとしますよ。
また、舌苔を掃除することで、味覚も良くなります。
食べ物をおいしく味わうためにも、口腔内を清潔に保ちましょうね。