中年の男性で気になってくる部分に、体の脂肪がありますよね。
なかには、「ここの脂肪を移動できたらいいのに」と思う男性もきっといることでしょう。
マッサージなどで脂肪が移動できる方法があればいいのですが、そもそもそれは可能なことなのでしょうか。
この記事では、脂肪が移動するかどうかや、体の脂肪を効率よく減らす方法をご紹介します。
ズバリ!脂肪を移動させることって可能?
痩せたいと思っている男性のなかには、「ここの脂肪だけを移動させたい」とか「部分的に痩せたい」と思っている方もいますよね。
その場合、本当に脂肪を移動させることができるのかどうか気になるところです。
まず、結論として「脂肪は移動できない」ということが言われています。
脂肪は、医学的にみても移動することはあり得ないという結果がでているのです。
それでは、なぜ「脂肪が移動する」という話があるのでしょうか。
それには、美容業界の方の商品を売るために行うセールストークからきている可能性があります。
たとえば女性の補正下着などで、「背中や脇の下の脂肪を胸に移動させましょう」などとトークしていることがありますよね。
実際にその下着をつけると痩せて胸がバストアップし、あたかも脂肪が移動したように感じる方もいることでしょう。
しかし、本当は脂肪が移動したのではなく、補正下着で強制的に体を締め付けることによって、脂肪細胞が今までの場所に存在できなくなり、胸のほうに脂肪細胞が新たに作られたということなのです。
脂肪が移動するという夢のような話は実際にはあり得ず、マッサージによっても脂肪は移動できないということが分かりますね。
脂肪は移動しない!それなら部分痩せは?
マッサージなどによって脂肪が移動しないことは分かりましたが、それでは部分痩せについてはどうでしょうか。
脂肪が移動できなくても部分痩せができれば、気になる部分をスリムにさせることができますよね。
それでは、部分痩せができるかどうかというと、実は部分痩せをすることも難しいことが分かっています。
脂肪は体の全体についているものであり、ある部分だけを細くすることはできないのです。
ある部分の脂肪を減らしたいのであれば、全体的な脂肪を減らすよう努力する必要があります。
部分痩せというと、「筋トレをすればその部分が引き締まっていいんじゃないのかな」と思う男性の方もいるかもしれませんね。
しかし、たるんだ肉が引き締まることはあっても、脂肪がただちに減ることはありません。
かえって脂肪を囲むように筋肉がついてしまい、太くなってしまうこともあるのです。
脂肪を減らすには、基本的には筋トレで筋肉量を増やして基礎代謝をよくするとともに、有酸素運動で脂肪を燃焼させる方法が効果的です。
気になる脂肪は2種類!内臓脂肪と皮下脂肪
体脂肪といっても、脂肪には種類があります。
内臓脂肪と皮下脂肪です。
内臓脂肪は男性につきやすい脂肪で、お腹周りについているのが特徴です。
皮下脂肪は女性のほうがつきやすい脂肪で、下半身につきやすいのが特徴です。
実は、内臓脂肪は皮下脂肪よりも取りやすいことが分かっています。
内臓脂肪は、内臓近くにあるためエネルギーとしてすぐに消費されやすいためです。
また、血液の中にも溶けやすいため、比較的簡単に取れるといわれている脂肪です。
対して、皮下脂肪は一度ついてしまうとなかなか取ることが難しいことで知られています。
どちらの脂肪も同じ体脂肪ですが、量の差はあれど両方の脂肪が混在していることが普通ですので、どちらの脂肪にも効果がある対策を行う必要があります。
マッサージだけで簡単に脂肪が移動できればいいのですが、ちょっとずつ溜まってきた脂肪はそのようなことでは動きません。
次項からは、マッサージは脂肪にどのような効果を与えやすいのかお話ししていきます。
移動できない脂肪!マッサージで脂肪は減らせる?
脂肪はマッサージで移動させることはできませんが、マッサージによって直接脂肪を減らすことは可能でしょうか。
この答えは、ノーです。
マッサージによって期待できる効果は、血行を良くしたりリンパの流れを改善することによって体全体の循環を良くすることです。
その結果、脂肪が燃焼しやすくなるということが初めて期待できるのです。
男性のなかには、「マッサージするとお腹周りがスッキリするから、脂肪がなくなったんじゃないの?」と感じる方がいるかもしれませんね。
しかし、それは脂肪が減っているのではありません。
スッキリしたのは、マッサージによって「むくみが取れた」ことによるものです。
マッサージをすると、血行が良くなったりするだけでなく溜まった老廃物を流す効果が期待できます。
ですから、体にたまった水分や老廃物が流れ出すことによってむくみが取れるという訳なのです。
マッサージによってスッキリすることから、あたかも脂肪が減ったように感じますが、それは一時的なものでありマッサージをやめた途端に元通りになってしまうのにはこういった理由があったのです。
脂肪燃焼の手助けをするマッサージをご紹介
直接脂肪を移動させたり減らしたりする効果はありませんが、マッサージは脂肪を燃焼させる手助けをすることはできます。
ここでは、おすすめのマッサージをお伝えします。
内臓脂肪と皮下脂肪が混在しやすいお腹周りへのマッサージです。
【脂肪に効きやすいリンパマッサージ①】
①両手でお腹を上下になでる
上下を1回とし、5回繰り返してください。
②太ももの付け根をなでる
手を両太ももの横に置き、内股に向かってなでおろします。
往復を1回とし、10回繰り返してください。
【脂肪に効きやすいリンパマッサージ②】
①体を横にひねり、わき腹を両手でしぼる
両手でしぼるときは、両手の動きは反対にするとしぼりやすいです。
たとえば、右手を背中からお腹に動かすときは、左手はお腹から背中に動かします。
②両手をお腹に当て、ぐるぐると円を描くように回す
③お腹周りを軽くたたく
お腹周りをリズミカルにポンポンとたたきます。
この二つのマッサージはどちらもリンパに働きかけ、腸内環境を整える効果も期待できます。
基礎代謝を上げるには、内臓を活発にさせる効果が見込めるマッサージ②がおすすめです。
マッサージ①でリンパを流し、マッサージ②で基礎代謝を上げられるようにしましょう。
マッサージと同時に行ってほしい運動
マッサージは脂肪の燃焼を助ける効果が期待できますが、一番効果的に脂肪を燃焼させるのに効果的なのは運動です。
運動と聞くと拒否反応を示す男性や時間がないとおっしゃる男性の方もいるかもしれませんね。
しかし、マッサージだけではすぐに効果が得られないことが多いので、運動も合わせて行うことが大切ですよ。
それには、筋トレと有酸素運動を両方行うと効果的です。
筋トレは、スクワットや腹筋がおすすめです。
スクワットは一番太い筋肉である太ももの脂肪に働きかけることができます。
また、腹筋は男性に溜まりやすいお腹の脂肪に効くことが期待されます。
有酸素運動は、ウォーキングやジョギングがおすすめです。
ただし、ウォーキングだと比較的軽い運動のため効果が出にくいので、効果を早く得るためにはジョギングのほうがいいでしょう。
脂肪を燃焼させるには、筋トレを行ってから有酸素運動を行うといいですよ。
有酸素運動は毎日は難しいでしょうから、週末に行うだけでもOKです。
マッサージと同時に運動を行うことによって、あたかも脂肪が移動したかのように痩せられるよう頑張りましょう。
脂肪は移動しない!マッサージや運動で対処しよう
脂肪が移動するようなマッサージなどがあるかというと、ないというのが正解です。
医学的にもあり得ないことだということですので、痩せたいのであれば地道に努力する必要があります。
脂肪の燃焼に効果のあるマッサージをご紹介しましたので、試してみると同時に、基本的な筋トレや有酸素運動も一緒に行ってくださいね。