「毎日、お風呂に入って足を清潔にしているのに、足の臭いが取れない」とお悩みの方、その足の臭いの原因の多くは、「靴」と「靴下」にあります。
足を毎日ゴシゴシ洗っても、足の臭いの原因となっている「靴」や「靴下」を見直さないと、足の臭いは取れません。
そこで、足の臭いの原因とその対策についてご紹介していきましょう。
靴の中は雑菌だらけ「足の臭いの原因は雑菌!」
靴を脱いだときにモワ~っと、湿気をともなった嫌な臭いがしませんか。
この嫌な臭いの原因は雑菌です。
そして、この汗による湿気が足の臭いの原因に大きく関わっているのです。
もともと、足は汗をかきやすく、1日コップ1杯の汗をかくと言われていますが、汗そのものは無臭です。
しかし、汗と一緒に出る皮脂や古い角質をエサに雑菌が繁殖し、エサを分解するときにあの嫌な臭いを発生させるのです。
また、雑菌は高温多湿を好みます。
温度が15度以上で湿度が70%を超えると、雑菌は活発に動き始めます。
では、靴の中の状態はどうでしょうか。
通気性の悪い靴の中は、体温で温められて、温度は30度以上になり、汗で湿度は90%を超えると言われています。
そして、足には汗の他に雑菌のエサとなる、古い角質や余分な皮脂が豊富にあります。
このようなことから、靴の中は雑菌が繁殖しやすい環境と言えるのです。
足の臭いの原因!靴の中の汗対策はどうしたら良い?
先程、足は毎日コップ1杯分の汗をかくとお話ししました。
では、この足の臭いの原因でもある汗を抑えることはできるのでしょうか?
残念ながら、汗を止めることはできません。
しかし、制汗剤などで、汗を抑えることはできます。
制汗剤といえば、スプレータイプのものが手軽で、シュッとひと吹きすると、汗がひき、すぐ乾燥するので効果があるように思えますが、そうではありません。
肌を乾燥させてしまうと、体は肌を守るために汗や皮脂を出して潤そうとするので、余計に汗が出てしまいます。
そのため、制汗するときには、クリームやジェルタイプのもので、毛穴を引き締める作用のある「パラフェノールスルホン酸亜鉛」が含まれているものを使うと良いでしょう。
また、靴の中に汗を吸い取ってくれるような中敷きを入れておくと、蒸れを軽減し、臭いも抑えられます。
制汗剤も靴の中敷きも、さまざまなタイプが市販されていますので、いろいろ試して自分に合ったものを見つけてください。
靴に浸み込んだ足の臭い!どうやったら消せる?
汗対策をしても、靴に浸み込んでしまった足の臭いはどうやったら消せるのでしょうか?
男性の場合は、ビジネスシーンでは革靴を履くことが多いと思います。
しかし、革靴は水洗いできないので環境の変化が少なく、雑菌が繁殖しやすいので、臭いが蓄積されてしまいます。
また、合成皮革の靴は手入れがしやすく値段も手頃ですが、蒸れやすいのが難点です。
それに比べ、天然皮革の靴は、合成皮革の靴よりも通気性が高く、また、最近では、さらに通気性の高いものも出てきているので、足の蒸れが気になる方にはおすすめです。
それでも、浸み込んでしまう靴の臭い対策には、その日にかいた汗の湿気を飛ばすことが大切です。
一日履いた靴には、コップ1杯分の汗が浸み込んでいると、先程もお話ししました。
その汗が完全に乾かないうちにまた翌日汗をかくと、常に靴の中が湿気た状態になるので、雑菌がどんどん繁殖してあの嫌な臭いを発生させます。
そのため、その日履いた靴は、風邪通しの良い場所に置いて乾燥させましょう。
できれば、最低でも2~3足の靴を用意して、ローテーションさせれば、靴をしっかり乾かせます。
先程ご紹介した、制汗用中敷きも一緒に乾かしましょう。
また、菌が繁殖しすぎて強い臭いが発生してしまった靴でも、日光消毒すると殺菌効果で臭いがかなり軽減されます。
それでも、靴や足の臭いが気になる方は、職場でのデスクワークの際に、別の通気性の良い履物に履き替えることをおすすめします。
このように、足の臭いの原因には、足の蒸れと靴の湿気対策が大切です。
靴に浸み込んだ足の臭いは「重曹」で消臭を!
前項でお話しした靴の湿気対策ですが、「重曹」を使うとより効果的に湿気を取り除くことができます。
「重曹」は足の臭いの原因を中和させ、吸湿効果もあるので、靴の臭い対策にはぴったりです。
また、掃除などに使われるものがスーパーなどで手軽に手に入ります。
この「重曹」を使って「重曹シューキーパー」を作っておくと、靴の湿気取りに便利です。
【重曹シューキーパーの作り方】
1.履かなくなった靴下に重曹を入れます。
2.靴に入るように形を整えながら詰めていきます。
3.靴下のくるぶしくらいまで詰めたら、輪ゴムなどで口をしっかり止めます。
4.作った「重曹シューキーパー」を靴に入れて消臭しましょう。
このようにして、シューキーパーをいくつか作っておくと、靴を乾燥させるのに便利です。
シューキーパーを作るのが面倒な方は、「重曹」の粉を大さじ2杯ほど直接靴に入れ、まんべんなくすり込むという方法もあります。
ただし、履くときに「重曹」を取り出しにくいので注意してください。
「重曹」の効果は、3か月ほどなので、期間が過ぎたら入れ替えましょう。
靴を靴箱に保管するときに、この「重曹シューキーパー」を入れておけば、靴だけではなく、靴箱の消臭と湿気取りにも役立ちます。
ぜひ、試してみてください。
靴下も足の臭いの原因になる!?臭いを予防する靴下とは?
これまで、靴についてお話ししてきましたが、ここでは、靴下についても見ていきましょう。
靴下も靴と同じように足汗を吸っているので、蒸れやすい状態になっています。
そこで、靴下も吸湿性の悪いナイロン製のビジネスソックスではなく、綿や絹などの吸湿性の良いものにしましょう。
しかし、いくら吸湿性が良いからといって、スーツに合わない靴下を履いていては良くないですね。
今は、機能的で色や柄も豊富なビジネスソックスがたくさん市販されていますので、まだ履いたことがないという方は、ぜひ試してみてください。
蒸れやすい足には通気性のある素材のものを、また、汗がすぐに乾いてサラッとする速乾性のある素材も良いでしょう。
また、「銀イオン」などを繊維に織り込んだ、消臭、抗菌加工されたビジネスソックスもあります。
ここ数年人気となっている、5本指ソックスも足の臭いには効果的です。
足指を1本1本を包んでいるので、臭いの原因となる汗の吸収が良く、蒸れにくいためです。
それでも、臭いや蒸れが気になる方は、昼休みなどに靴下を履き替えると良いでしょう。
足の臭いの根本原因を取り除くためには?
靴や靴下で環境を整えたら、最後に雑菌のエサである古い角質を取り除きましょう。
そもそも、足の裏は角質層がとても厚く、新陳代謝や摩擦などで、その角質がはがれ落ちると垢になります。
古い角質をためておくと、雑菌のエサが増えるばかりです。
お風呂に入ったときに古い角質を落としておきましょう。
それでは、やり方をご紹介します。
【角質を落とす足の洗い方】
1.お風呂に入る前、足が濡れていない状態でやすりや軽石で厚くなった角質を軽くこすります。
*このとき、力を入れずに無理なく角質を落としましょう。
2.お風呂につかり、足の角質をやわらかくします。
3.せっけんを泡立てて片足ずつ丁寧に洗います。
*薬用せっけんを使うと、より効果的です。
4.足の指の間や爪の間の汚れを落とします。
5.爪ブラシを使って、細かい汚れも落としましょう。
6.せっけんをよく落とします。
このとき、無理にこする必要はありません。
やわらかくなった角質は、せっけんで丁寧に洗うことで落とせます。
このように、雑菌のエサである角質を取り除き、靴や靴下を清潔に保つことで足の臭いの原因を軽減しましょう。
機能性の高い靴や靴下を使って足の臭いを取り除こう!
今回お話ししたように、足の臭いの原因は雑菌です。
しかし、靴は高温多湿で雑菌が繁殖するには、とても良い環境といえます。
雑菌を繁殖させないよう、靴の中の湿気対策、足のケアをしっかりしていきましょう。
市販されている制汗剤や、機能性の高い靴や靴下を使用することで、足の臭いはかなり軽減されます。
まずは、試しに使ってみてはいかがでしょうか。